バジルを室内で簡単に育てる方法|プランターも水耕栽培も解説

「家の中でもバジルって育てられるのかな?」そんなふうにふと思ったのは、夕飯の支度をしているとき、パスタに添える緑が欲しいなと思った瞬間でした。

スーパーで買ったバジルはすぐしおれてしまうし、かといってハーブ栽培なんて自分には難しそう。

そう思い込んでいた私にとって、バジルを室内で育てるなんて夢のまた夢のような話だったんです。

でも実は、育てる環境さえきちんと整えてあげれば、バジルはとても素直で、ちゃんと応えてくれる植物でした。

必要なのは、やわらかい光の入る窓辺と、土か水と、ほんの少しの好奇心と見守る心だけ。

誰かにとっては「ただの葉っぱ」かもしれないけれど、毎日少しずつ大きくなっていくその姿に、いつの間にか私の心まで育てられていたんです。

この記事では、そんなバジルとの暮らしを安心して始められるように、初心者さんにもわかりやすく、室内栽培のコツをていねいにまとめていきます。

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バジルが室内でも育つって本当?その理由と向いてる環境

「ハーブって外で育てるものでしょ?」と思っていた私にとって、バジルを“室内で育てる”という選択肢は、最初とても意外でした。

なんとなく、植物は太陽の下で土に根を張って…というイメージが強かったんです。

だけど調べてみたら、バジルはもともと熱帯アジアの温かい地域が原産。

だからこそ、室温が安定していて、寒暖差が少ない家の中という環境は、実はバジルにとって理想的な場所だったんです。

室内栽培のメリットって?じつはバジルにぴったりの理由

まず、外で育てると気になるのが急な天候の変化。

強い雨や風、朝晩の冷え込み、直射日光による葉焼け、虫の発生など、気を配ることがたくさんあります。

でも、室内で育てればそうした外的ストレスがぐっと減ります。

バジルは寒さにとても弱く、10℃を下回ると一気に元気がなくなってしまいます。

でも、家の中なら暖房のあるリビングや日当たりの良い窓辺で、気温も湿度も安定しているから、バジルの「育ちやすい快適な温室」を作りやすいんです。

また、家の中に緑があるというだけで、気持ちがふわっと和らぐもの。

バジルの葉に触れると、ほんのりとした甘く爽やかな香りがふわっと漂ってきて、なんともいえない癒しになります。

食卓にほんの少しあるだけで彩りもアップ。

栄養面での主張は控えめにしておきますが、料理に取り入れやすいのも嬉しいポイントです。

日当たりと温度がカギ!バジルが喜ぶ室内環境とは?

バジルが健やかに育つためには、やわらかい日差しとあたたかさが欠かせません。

目安として、生育に適した温度は15~30℃前後。

寒くなりすぎると葉が黄色くなったり、根がダメージを受けてしまったりするので、秋~冬の冷え込む時期は特に注意が必要です。

私も冬場に油断して窓辺に置いたままにしていたら、夜の冷気で葉がしおれてしまったことがありました。

それ以来、夜間は部屋の中央に移動させたり、簡易カバーで防寒したりして、なるべく寒さから守るようにしています。

日光についてもポイントがあります。

バジルは日当たりが大好きですが、真夏の強い直射日光にずっとさらされると葉が焼けてしまうこともあるので、レースカーテン越しの柔らかい光が理想的です。

朝から午後にかけて3~5時間くらい日が当たる場所を選べば、葉の色つやも良く育ちます。

もし日照不足が気になる場合は、LEDの植物育成ライトを使うという手もあります。

これは私が冬に試してみて効果を実感した方法のひとつ。

あたたかみのある光で、窓際じゃなくてもバジルが元気に育ってくれて感動しました。

湿度と風通しも大切に。密閉空間にしない工夫を

見落としがちだけど大切なのが「湿度と風通し」。

室内はエアコンや暖房の影響で、思った以上に空気が乾燥しています。

バジルは乾燥に弱く、葉がしなびたり、株元から枯れてしまうこともあります。

そこで私が実践しているのが、加湿器をゆるく焚くことと、水やりの頻度をこまめに調整すること。

ただし、湿気がこもりすぎるとカビの原因になることもあるので、空気の流れがある環境づくりもセットで意識しています。

例えば、窓を少しだけ開けておくとか、サーキュレーターで軽く空気を動かすようにするなど。

風が通ることで、葉の表面に水滴が溜まりにくくなり、病気の予防にもなります。

バジルは見た目よりも繊細だからこそ、こうした小さな環境配慮が大きな差になってくるんです。

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プランターでバジルを育てるなら?失敗しない始め方

「育ててみたい気持ちはあるけれど、プランターってどう選ぶの?」
「なんとなく難しそうで、自信がないかも…」

そんなふうに感じていたあの頃の私。

植物ってなんとなく、育てる人にセンスがいるものだと思ってたんです。

でも実際は、育てる側がちょっと寄り添えば、ちゃんと応えてくれる。

それがバジルの魅力でした。

ここでは、初心者でも安心してはじめられるように、プランター栽培の基本と、うまくいくためのちょっとしたコツを紹介していきます。

プランターの選び方と置き場所のポイント

まず最初に迷ったのがプランターの大きさでした。

結論から言うと、直径15cmほどの「5号鉢」サイズがちょうどよいんです。

バジルは根っこがある程度広がるスペースが必要なので、1つの鉢に1株が基本。

もし2~3株育てたいなら、それぞれの株の間を15cm以上空けることを意識して、少し大きめのプランターを選ぶと安心です。

ただし、室内であまりに大きなプランターを使うと、置き場所に困ったり、移動が不便になったりすることも。

私も最初は張り切って大きな鉢を買ったのですが、窓辺の出入りに不便で結局買い直しました。

「育てやすさ=続けやすさ」だと実感した瞬間でした。

置き場所は、できるだけ日当たりがよくて、風通しも悪くない場所。

直射日光は避けて、カーテン越しのやわらかい光が届く窓辺が理想です。

土選びはどうする?初心者向けの安心な選択

「土って自分でブレンドしないとダメ?」ってよく聞かれますが、そんなことはありません。

私が使っているのは、市販の「野菜・ハーブ用の培養土」です。

初心者が気軽にスタートするにはこれがいちばん。

あらかじめ必要な栄養素がバランスよく配合されているので、特別な肥料を足さなくても育ちます。

袋を開けるとふわっとした土の香りがして、手に取るとしっとりと湿り気があって。

この「ちゃんと整えられた土」に触れるだけで、育てるモチベーションがちょっと上がるから不思議です。

土を入れるときは、底に「鉢底石」を1~2割ほど入れてから培養土を加えるのが基本。

これをするだけで、水はけがよくなって根腐れを防ぎやすくなります。

水やりのタイミングとコツを知っておこう

育てるうえで、意外とつまずきやすいのが水やり。

私も最初は「乾かさないように」と思って、毎日たっぷり水をあげていたら、根がぐったりしてしまった経験があります。

バジルは湿り気は好きだけど、水のやりすぎは苦手なタイプ。

春や秋は、土の表面が乾いてきたら、底から水が出るくらいたっぷり与えるのが基本。

逆に、常に土が濡れているような状態が続くと、根が呼吸できずに腐ってしまうリスクがあるんです。

特に注意したいのが、鉢の下に置いた「受け皿」。

水をあげた後に溜まった水を放置していると、土がずっとジメジメした状態になってしまいます。

だから私は、水やりの後は必ず5分後にチェックして、残った水はさっと捨てるようにしています。

このひと手間が、バジルを長く元気に育てるコツのひとつなんです。

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種まきからのスタートでも大丈夫?

「苗からならなんとかなりそうだけど、種から育てるなんて難しそう…」

これ、私がまさに最初に思ったことです。

種まきって、なんだか“育て上手な人の世界”っていうイメージがありませんか?

だけどね、実際やってみたら思っていたよりずっとやさしくて、ちいさな芽がひょこっと顔を出したときの感動がもう、たまらないんです。

ビニールポットでの育苗が安心スタート

まず私が最初に試したのが、ビニールポットを使った育苗でした。

これは、小さな黒いポットに市販の培養土を入れて、種をまいて芽が出るまで室内で見守る方法。

最初は100円ショップで揃えた簡易グッズで十分でした。

土はぎゅうぎゅうに詰めず、ふわっと空気を含むように入れるのがコツ。

種は1つのポットに3~5粒まき、やさしく手のひらで軽く押さえるようにして、薄く土をかぶせてあげます。

あまり深く埋めないほうが発芽しやすいんです。

種まきの後は、霧吹きなどでやさしく水を与えて。

日中は明るい窓辺に置き、夜は冷えすぎないように部屋の中央に移動するなど、寒暖差を避けてやさしく見守ることが大切です。

発芽までは数日~1週間。

芽が出たときは、びっくりするくらい嬉しくて、ちょっとした達成感に包まれました。

「あ、これ私が育ててるんだな」って、心のどこかがふっとあたたかくなったんです。

芽が出てきたら?間引きで元気な苗を育てるコツ

発芽した後に出てくるのが「双葉」。

その間からさらに“本葉”が出てくる頃になると、ポットの中がぎゅうぎゅうになります。

ここで行うのが「間引き」という作業。

これがね、最初は本当に切ないんです。

せっかく育った芽を、あえて引っこ抜くなんて…と思ってしまうんだけど、元気な芽にしっかり栄養が行き渡るようにするための、大事なステップなんです。

私はなるべく、葉の色が濃くて茎がまっすぐな子を残すようにしています。

弱々しい芽はごめんねと心の中でつぶやきながら、そっと抜きました。

本葉がしっかりしてきたら、いよいよプランターへの植え替え。

このタイミングで根を痛めないように、土を崩さずそっと移してあげると、新しい環境でもすくすく育ってくれます。

育苗から植え替えまでを安心して進めるために

この流れの中で私が大切だと思ったのは、「焦らないこと」。

バジルの成長は早いけれど、それでも1日で劇的に変わるわけではありません。

毎日水をあげて、葉の変化を観察して、時には「今日は特に変わってないな」と思いながらも、バジルとの時間が少しずつ積み重なっていく感じがなんとも言えず心地よかったんです。

もし、育苗に不安があるなら、最初の1回だけ苗を買って育ててみるのも良い経験になります。

そうすると、次に種まきからチャレンジするときに「あのときこんな感じだったな」とイメージがつきやすくなりますよ。

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本葉が出たら苗をプランターに植える

育苗ポットの中で小さな芽がすくすく育ち、双葉の間から“本葉”と呼ばれる少ししっかりした葉っぱが顔を出す頃。

私はその姿に、なんだか「もう赤ちゃんじゃないんだなぁ」と少し誇らしく、そしてちょっぴり寂しいような気持ちになりました。

ここからは、いよいよプランターへのお引越し。

ちいさな命を迎え入れるような気持ちで、植え替え作業を丁寧に進めていくことが、バジルのその後の育ち方を大きく左右します。

鉢底石で「根が呼吸できる環境」をつくろう

まずはプランターの中に、「鉢底石(はちぞこいし)」を1割ほど敷きます。

これ、正直はじめは「いるのかな?」と思っていました。

でも、鉢底石があることで水はけが格段に良くなり、バジルの根が呼吸しやすくなって、根腐れを防げるんです。

以前、うっかり鉢底石を省いて育てていたときは、なんだか水やりのたびに土がぬかるんで、バジルも元気がないように見えました。

それ以来、私は必ず使うようにしています。

鉢底石を敷いたら、次に培養土をプランターの8分目くらいまで入れて準備完了。

土は「野菜・ハーブ用」のものを使えば、初心者でも安心です。

植え替えは「根をいじめない」が鉄則

本葉が2~4枚しっかり出ている苗を、そっとポットから出します。

このとき、根についている土はできるだけそのまま崩さないようにするのがポイント。

根っこはとても繊細なので、急に環境が変わってもストレスを感じにくくしてあげることが大切です。

プランターの中央あたりに、苗の根がすっぽり収まるくらいの穴をあけて、やさしく植え付けます。

私も最初は「ちゃんと立つかな…」と心配で何度も角度を直していました。

でも、あまりグリグリいじると苗が傷んでしまうので、1回でしっかり収まるように、穴の深さを調整することが大事なんです。

植え付けたあとは、土の周りをやさしく手で押さえて、苗をしっかり固定してあげてください。

そしてたっぷりと水をあげること。

私はこの瞬間がとても好きで、「これからよろしくね」と声をかけながら水を注いでいます。

水やりは「気温」と「土の乾き具合」で調整

バジルの水やりで大切なのは、「表面が乾いたら、底から水が出るくらいしっかりあげる」こと。

ただし、気温によって頻度は変わります。

春や秋は1日1回、真夏は朝と夕の2回が基本。

特に夏場は日中の気温が上がりすぎると、土の中の水分がすぐに蒸発してしまうので、朝の水やりを忘れると夕方にはぐったりしてしまうことも。

私も一度、昼間に外出して帰ってきたら、バジルがしなしなに…慌てて水をあげたけれど、完全には元気を取り戻せませんでした。

それ以来、夏の朝の水やりは「バジルとの朝のルーティン」として欠かせない時間になりました。

食べ頃のサインを見逃さないで

バジルの収穫タイミングって、最初はなかなか難しく感じるかもしれません。

でも大丈夫、ちゃんと“合図”があるんです。

それが、葉の下にある2つのわき芽がツヤのある緑色になったとき。

これが「今が食べ頃だよ!」というサインなんです。

このとき、園芸用のハサミで先端から3~4段目くらいの部分を切ってあげると、切った場所からわき芽がぐんぐん出てきて、株全体がこんもり育ちやすくなります。

初めての収穫は、まるでプレゼントを開けるような気持ちでした。

香りをかいで、料理にのせて、その瞬間のうれしさを、今でもよく覚えています。

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プランターに直接種をまく場合

「育苗ポットで育ててから植え替えるなんて、ちょっと面倒かも…」

そんなふうに感じたあなた、大丈夫。

実は、バジルはプランターに直接種をまいて育てることもできるんです。

私も子どもと一緒にこの方法を試してみたんですが、「毎日少しずつ芽が出てくるのを観察できる」っていう体験が、思いがけない喜びでした。

育てる楽しさをダイレクトに感じられるこの方法。

ポイントさえ押さえれば、失敗も少なく、初心者さんでも十分チャレンジできます。

土に直接まいてもOK!コツは「間隔」と「浅くまくこと」

まずは、育てるプランターを用意しましょう。

サイズは直径15cmほどの5号鉢なら1株、8号サイズなら3株くらいが目安です。

育てたい数によって調整してくださいね。

培養土をプランターの8割ほどまで入れたら、土の表面に指先で小さな“くぼみ”を数か所つくって、そこに種を2~3粒ずつ置いていきます。

このとき、種同士が重ならないように間隔をあけてまくのがポイント。

重なると発芽してから窮屈になってしまって、間引きのときに心が痛むことになります…。

そのあとは、軽く土をかぶせて、やさしく手のひらで押さえてあげましょう。

深く埋めすぎないようにするのがコツ。

バジルは光が少し届くくらいの深さがちょうどよく、土の表面が見えるくらいの浅さで十分なんです。

発芽後の「間引き」がカギ!元気な苗を育てる秘訣

数日で発芽して双葉が出始めたら、いよいよ間引きのタイミングです。

この作業、やっぱり慣れても毎回ちょっと胸が痛むんですよね。

全部の芽を育てたい気持ちをぐっとこらえて、もっとも元気で茎がまっすぐなものだけを残します。

例えば、8号のプランターであれば、間引いて最終的に3株残すのが理想。

小さい鉢で1株にした方が、のびのびと育ちますよ。

間引いた苗は捨ててしまうのではなく、別の鉢に移して育てると、第二の命としてまた楽しめるので、私はいつも育児放棄せずに育ててます(笑)

ちなみに、間引いたあとに土が崩れたときは、軽く土を足して整えると◎。

株元がしっかりしてくると安心です。

水やりと日当たりで発芽をサポート

発芽前後の水やりはとてもデリケート。

種まき直後は、霧吹きで土が乾かないように保つのが基本。

ジョウロで勢いよく水をかけてしまうと、種が流れてしまったり、せっかく出た芽が倒れてしまったりすることもあるので注意しましょう。

また、日当たりの良い窓辺に置くことで、発芽も生育もスムーズになります。

日光はやわらかく、レースカーテン越しが理想。

強い直射日光は、芽がまだ小さいうちは特に注意が必要です。

もしも数日しても芽が出ないときは、

  • 種が深すぎた
  • 水が足りなかった
  • 気温が低すぎた
などの可能性があります。

そんなときは落ち込まずに、もう一度やり直すくらいの気持ちでいいんです。

育てることは、完璧じゃなくて大丈夫。

バジルも、あなたも、ゆっくりでいいんですから。

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もっと手軽に育てたい?ペットボトルでできる水耕栽培

バジルを育ててみたい。

そう思って調べてみると、どうしても

  • 培養土
  • 鉢底石……
なんだかんだと必要そうなものが出てきて、「うーん、やっぱりハードル高いかも」と手が止まってしまったことはありませんか?

私も、最初に土いじりから始めようとしたとき、家の中に土を入れることへの抵抗感がちょっとありました。

虫がわいたらどうしようとか、土がこぼれたら掃除が大変そうとか、そんな不安が頭をよぎったんです。

でもあるとき、「水だけで育てられる方法があるよ」と教えてもらって挑戦してみたのがペットボトルでの水耕栽培。

思いきってやってみたら、その手軽さと楽しさにびっくり。

それ以来、私は「バジル=水耕栽培」派になるほど、気軽に楽しめる方法としておすすめしています。

水耕栽培ってどんな仕組み?土を使わないから清潔で安心

水耕栽培というのは、読んで字のごとく「水で植物を育てる方法」。

土の代わりにスポンジやパーライトなどの培地を使って、液体肥料を加えた水(=培養液)で根を育てていく仕組みです。

この方法のメリットはたくさんあります。

まず、室内でも清潔に保てること。

そして、成長が早いこと。

私の感覚では、土で育てたときよりも1.5倍くらい葉が出るスピードが速くて、毎日の変化がはっきり分かるんです。

もちろん、虫やカビのリスクがゼロではありませんが、土に比べると圧倒的にトラブルが少ない印象です。

何より、容器が透明なので根っこの様子まで見えて、子どもと一緒に「観察」という意味でも楽しめます。

ペットボトルでの簡単な水耕栽培の始め方

特別なキットを買わなくても、ペットボトルとスポンジがあれば始められるのも魅力のひとつ。

私がやっているのは、こんな流れです。

まずは水耕栽培用またはメラミンスポンジを3~5cm角にカットし、上部に十字の切れ込みを入れます。

そこにバジルの種を2~3粒置き、水を張ったタッパーの中に並べて発芽を待ちます。

毎日水を取り替えて、風通しと日当たりのよい場所に置いておくと、だいたい5~7日ほどで芽が出て、10日もすると

  • 根が10cm
  • 茎が4cm
くらいに育ってきます。

ここまでくれば、ペットボトルへの植え替えのタイミングです。

ペットボトルは上から1/3くらいの位置でカットして、飲み口を逆さにして下の部分に差し込むだけ。

ボトルの底に水を入れて、液体肥料を加えた培養液にしておきます。

そこにスポンジごと苗を置けば完成です。

ポイントは、根っこがちゃんと水に触れるように設置すること。

もしぐらつくようなら、すき間にスポンジを詰めてあげると安定します。

水耕栽培でも注意したいポイントはある?

手軽で簡単に見える水耕栽培ですが、やっぱり守るべきルールはあります。

たとえば「肥料を多く入れたら育ちが良くなる」という思い込み。

実はこれ、間違いなんです。

濃すぎる培養液は、逆に根を傷めてしまう原因になることもあります。

液体肥料のパッケージに記載されている希釈倍率を守ること。

そして、水が減ってきたらその都度足すよりも、1週間に1回はまるっと水を交換するのが理想です。

私も最初、足し水だけで済ませていたら、根の部分がぬるっとしてきて慌てて全部入れ替えたことがありました。

また、水耕栽培では日光が不足しがちになるので、できるだけ明るい窓辺に置いて育ててくださいね。

日照が少ないと、茎ばかりがひょろひょろと伸びてしまい、葉がうまくつかないこともあります。

バジルの育て方で室内で冬越しするには?

夏に青々と茂っていたバジルの葉が、秋の気配とともに少しずつ元気をなくしていくのを見て、「あぁ、やっぱりこの子は一年草なんだな」と思ったことがありました。

だけど、どこかで諦めきれなくて。

枯れていく姿を見守るのではなくて、「この子と、もう少し一緒にいたい」そんな気持ちから、私は“冬越し”に挑戦してみることにしたんです。

バジルは本来、寒さにとても弱い植物。

とはいえ、環境さえしっかり整えてあげれば、室内で冬を越すことも不可能じゃないんです。

バジルが苦手な「低温」と「乾燥」をどう防ぐ?

まず一番大切なのは、「寒さ対策」。

バジルは10℃を下回る環境では弱りやすく、5℃以下になると枯れてしまうリスクも高まると言われています。

これは室内でも油断できません。

たとえば、夜間の冷え込みや窓辺の結露など、目には見えない“冷気のトラップ”が意外と多いんです。

私がやっているのは、夜になったら窓際から部屋の中央に鉢を移動すること。

それだけでもかなり違います。

また、暖房の風が直接当たらない場所を選んだり、鉢をすっぽり覆えるような透明のビニールカバーを使うことで、簡易温室のような状態を作ることもできます。

加えて、湿度管理もポイント。

エアコン暖房で空気が乾燥すると、葉がカリカリになってしまうことがあるので、

  • 加湿器を軽くつけたり
  • 鉢の近くに濡れタオルを置いておいたり
など、ちょっとした工夫が効果を発揮します。

花が咲く前に“摘む”というやさしさ

冬を迎える前にぜひやってほしいのが、蕾のうちに「花芽を摘む」ことです。

バジルは花が咲いてしまうと、成長エネルギーがそちらに向かってしまって、葉が硬くなり、風味も落ちてしまう傾向があります。

そして、花が咲く=「寿命のカウントダウン」のサインでもあるんです。

私は、最初はこの作業にすごく抵抗がありました。

「せっかく咲こうとしてるのに、かわいそうかな」って。

でも、元気な葉を長く楽しむために必要な手入れなんだとわかったとき、植物と向き合う気持ちが少し変わった気がしました。

摘むときは、蕾の根元から指先でやさしく折り取るだけ。

ほんの数秒の作業で、その後のバジルの持ちがぐっと変わるので、ぜひ覚えておいてくださいね。

冬を迎える前にやっておきたい「剪定」と「整枝」

秋が深まってきたら、バジルの枝は横に広がり、葉の数も増えてきます。

この状態のまま冬に突入してしまうと、風通しが悪くなって湿気がこもり、病気の原因になることも。

だからこそ、冬を前に“整える”ことが大切なんです。

私は、伸びすぎた枝を下の方から切り戻す「剪定」をするようにしています。

目安は、葉を4~5cmほど残してバランスよくカットすること。

こうすることで、風の通り道ができて、光もまんべんなく当たるようになり、冬の弱光でも葉がしっかり育ってくれるようになります。

それに、この剪定のときに切り取った葉を使って料理をすると、「寒くなる前のご褒美」みたいでちょっと特別な気分になれますよ。

温室がなくても冬越しはできる。だからこそ愛情が伝わる

「うちには温室なんてないし…」とあきらめる前に、ちょっとした知識とひと手間をかけるだけで、バジルは冬も生き生きと過ごせるということを知ってもらいたいです。

たとえば、夜だけプチプチ梱包材を鉢に巻いて保温したり、ダンボールに入れて隙間を塞いだり。

温度計を置いて、5~10℃を下回らないようにするだけでも、冬越しの成功率はぐんと上がります。

何よりも、「どうすればこの子が元気でいられるかな」と考えて、毎日様子を見てあげること。

その気持ちこそが、いちばん大切な“育てる力”なのかもしれません。

バジルの育て方で室内で栽培する方法のまとめ

「植物を育てるなんて、自分には向いてないかも」そう思っていた私でも、バジルとの暮らしはそっと心をほぐしてくれました。

室内で育てるというと、難しそうに聞こえるかもしれません。

でも実際は、日当たりと温度、そしてちょっとした気づかいさえあれば、バジルはとても素直に育ってくれる存在なんです。

プランターに土を入れて育てる方法も、水耕栽培でペットボトルから始める方法も、どちらもそれぞれに良さがあります。

どちらの方法を選んでも、植物と向き合う時間は、忙しい毎日の中にほんの少しの「余白」や「癒し」を与えてくれます。

それに、自分の手で育てたバジルの葉を料理にのせる瞬間って、ちょっとした感動すらあるんですよ。

もちろん、気温管理や水やりのタイミングなど、気をつけたいポイントはあります。

でもそれは、「うまく育てなきゃ」というプレッシャーではなくて、「この子が今日も元気かな」と気にかけるやさしさに変わっていくものだと、私は思うのです。

寒さに弱いバジルを冬越しさせるには工夫が必要ですが、それもまた育てる楽しみのひとつ。

植物を育てることは、自分の感情と向き合うことでもあるのかもしれません。

もしこの記事が、あなたとバジルの新しい関係のはじまりになれたなら、こんなにうれしいことはありません。