らっきょうはとっても丈夫!
しかも痩せた土地でも育つという心強い作物なんです!
なので、植えた後そのまま放置でも収穫できてしまうくらい、初心者にも安心して栽培できるんです。
ただ「とっても良い状態のらっきょうを対象収穫」となると、話は別です。
さすがにそのまま放置していると、らっきょうを植えたところが草でボウボウになってしまいます。
そして、その草から土の水分や栄養分を奪われてしまったり、場合によってはお日様の光もさえぎってしまうこともありえますよね。
なので、「らっきょうの栽培がいくら簡単」といっても、それなりにコツというものは存在します。
最悪の場合、うっかり枯らしてしまったり失敗してしまったという事例も、もちろんあります。
では、どういうことに注意して育てればいいのでしょうか?
らっきょうを植える時期はいつごろ?植えっぱなしにするときに注意すべきポイントは?
さて、早速らっきょうを植えていきましょう。
らっきょうの植え方①植え付けの時期
らっきょうの植え付けの時期は8月下旬から9月中旬。
だいたい、8月頃になるとホームセンターなどで見かけだします。
そのあたりから土づくりの準備をしておきましょう。
らっきょうの植え方②土づくり
日当たりの良く、水はけの良い場所がおすすめ。
痩せた土でも育てられるとは言え、土づくりは大事。
- 堆肥
- 石灰
- 元肥
らっきょうの植え方③植え付け
種である球根をを1球ずつバラして、とがった方を上にして植えましょう。
この場合、
- 浅植えにすると粒は増えますが、小粒に。
- 深植えにすると大粒になるけど、粒は少ない。
らっきょうは分けつして育つから、株と株の間は10㎝~15㎝程はあけましょう。
植え付け後は、水をたっぷりあげてくださいね。
らっきょうの植え方④土寄せ
土寄せは、芽が出始めたころに1回。
そして新芽が伸び始めたころにもう1回。
株元に土を寄せましょう。
らっきょうの植え方⑤追肥と草むしり
植え付けが終わって収穫までの間、様子をみて雑草をむしったり、追肥を行ってください。
らっきょうの葉の勢いが良ければ、追肥はいりません。
らっきょうの植え方⑥収穫
収穫の時期は6月中旬~7月中旬。
粒が長卵型に大きくなり、粒の芯の青みが少なくなった頃が収穫の時期。
とはいっても、土の外からは粒の様子はわからないから、葉が7~8割ほど枯れたころが狙い目です。
らっきょうのちょっと疑問~人工授粉はしないの?~
らっきょうに関しては人工授粉は必要ありません。
手間いらずですね!
らっきょうの二年物に挑戦!そのまま植えっぱなしでも大丈夫
さて、ようやく収穫時期を迎えたらっきょう。
1年目のらっきょうを収穫せず、そのまま畑に残して2年目に収穫するという方法も。
でも、そのまま植えっぱなしにしてしまうと、球根がどんどん分球していき、粒の数は増えますが小さくなってしまいます。
大きな球根に育てたいなら植えなおしましょう。
この2年物の球根を新たに植え付けると、翌年はさらに立派ならっきょうに!
ひと手間を加えることで、年々立派ならっきょうが手に入りそうですね。
らっきょう栽培ではどんなことで失敗する?植えっぱなしで注意すべきことは?
植えっぱなしが出来るほど丈夫ならっきょう。
だけど、そんならっきょうも失敗してしまうことがあります。
ここからは失敗例とその理由を見ていきましょう。
らっきょう栽培の失敗例①芽が出ない
なんてこった、そもそも芽が出ない。
らっきょうの芽が出ない理由①土のpHがあっていなかった
pHとは酸度のこと。
らっきょうの栽培には、pH5.5~6.0の弱酸性が適しています。
土壌のpHまで調べることって、なかなかありませんよね。
でも、ここはしっかり調べなくてはいけません。
pHが弱酸性ではなく酸性になってしまうと、らっきょうの芽が出なかったり、芽が出ても育ちにくかったりします。
土壌を調べるなんてハードルが高い…なんて怯まなくても大丈夫。
土のpHを簡単に調べられる道具もあるから、試してみてはどうでしょう?
らっきょうの芽が出ない理由②水はけが悪い
らっきょうは水はけのよい土を好みます。
なので、水はけが悪い土に植えてしまうと、球根が腐ってしまいます。
らっきょう栽培の失敗例②らっきょうが小粒に育ってしまった
せっかく収穫できたと思ったら粒が小さい。
そんな失敗の原因は3つ考えられます。
らっきょうが小粒に育ってしまった理由①植え方が浅かった
らっきょうを浅く植えると、たくさん分球して粒が小さくなってしまいます。
大きいらっきょうを目指すなら、球根の頂点が5㎝程の深さにくるように、深く植えましょう。
らっきょうが小粒に育ってしまった理由②植える時に1つの穴に多く植えてしまった
1つの穴には1~2粒で十分。
それ以上一緒に植えてしまうと、粒が小さくなってしまいます。
らっきょうが小粒に育ってしまった理由③肥料の問題
肥料が多すぎたり、少なすぎると粒が小さくなってしまう傾向に。
後々の追肥で十分調整できるから、植え付けの時は少なめで様子を見ていきましょう。
植えてから1か月後、そして2~3か月後が追肥のタイミング。
でも、それまでにらっきょうの葉が明らかに元気が無かったり、葉っぱの色が濃い緑ではなく黄緑色をしていたら臨機応変に追肥してください。
らっきょう栽培の失敗例③粒が少ない
あれ?これだけ?というくらい少ない…
これにもちゃんと理由があります。
粒が少なくなった理由①深く植え付けてしまった
深く植えると粒は大きくなる代わりに数は少なくなります。
どちらが良い悪いではなく、深く植え付けるか浅く植え付けるかは、好みによって使い分けてみてください。
粒が少なくなった理由②定植の時期が遅くなってしまった
らっきょうは植え付け後、暑い夏に分球して数を増やしていきます。
植え付けの時期が遅くなると、もちろん定植も遅くなります。
そうなると分球も遅くなってしまい、数が増えません。
定植が遅くなって枯れるとか、球根が採れないとかはないけれど、粒が少ないという理由に関してはそこだと思います。
らっきょう栽培の失敗例④形が歪になってしまった
まあ、形が少し変でも、そこが自家栽培の良いところ。
とはいえ、せっかくなら立派ならっきょうを収穫したいですよね。
考えられる原因は2つ。
形が歪になってしまった理由①らっきょうの植える向きを間違えた
らっきょうを植える時は、適当にポイッとしてはいけません。
らっきょうの尖った方を上に立てて植えましょう。
植える向きがバラバラだと、変な形に育ってしまうことが多いですね。
形が歪になってしまった理由②土寄せをちゃんとしなかった
らっきょうは日光に当たると変色したり固くなってしまいます。
らっきょうは育ってくると粒が大きくなり、地面からモコッと盛り上がってきます。
なので、粒が日の目を浴びないように、しっかり土寄せをしてくださいね。
らっきょうがしっかり育たないのには、上記のような理由があります。
でも、そんなに神経質にならなくても大丈夫!
それぞれの理由も「この辺りを気にかけとけば良いんじゃないかな~」程度です。
- 無農薬
- 無肥料
- 猛暑
- 干ばつ
少しでも形の良いらっきょうで数が欲しくて・・・ということでしたら、多少気を遣うくらいで大丈夫。
気構えないでくださいね。
らっきょうの葉が枯れる原因にはどんなものがある?葉っぱが枯れたららっきょうはもうできないの?
らっきょうの葉が枯れるのは、らっきょうが成熟して収穫の時期である、というのはすでにお伝えした通りです。
他にもらっきょうの葉が枯れる原因には、病気や害虫があります。
らっきょうの葉が枯れる原因①白色疫病
白色疫病という病気があります。
白色疫病はカビの病気で、らっきょうがかかることがあります。
らっきょうの葉の真ん中辺が白くなり、折れ曲がったりよじれたりします。
病気が進むと、葉先が枯れることがあります。
白色疫病にかかった場合は、枯れきってしまう前に薬剤を使って対処する方法があります。
薬剤を使って被害を最小限にとどめ、らっきょうを収穫できるようにするのです。
薬を使っても被害が拡がってしまったら、諦めて株ごと引っこ抜いて処分するしかありません。
白色疫病にかかると大変なので、水はけや追肥に注意して事前に予防することが大切です。
らっきょうの葉が枯れる原因②害虫
害虫では、ロビンネダニが葉が枯れる原因になります。
根ダニですね。
根ダニはらっきょうの球根や根本の表面に寄生し、中身を食べてしまいます。
そのためらっきょうの生育は悪くなり、葉も枯れていきます。
この根ダニにかかると、らっきょうの中身が食べられてしまうわけなので、収穫できなくなるのです。
根ダニに寄生されたときは、らっきょうを諦めて処分してしまいましょう。
らっきょうの植えっぱなしのまとめ
らっきょうは土壌を選ばず害虫にも強いから、最初の植え付けさえしっかりすれば、後は放ったらかしでも大丈夫!
「植えっぱなしで2~3年経ってた」なんて方もいます。
もちろん、そんならっきょうも食べられます。
放ったらかしでも大丈夫と聞けば、心のハードルも少し下がりませんか?
ぜひ、気軽にチャレンジしてみてくださいね。