通帳をパラパラとめくっているときに、「このアルファベットや記号、いったい何を意味しているんだろう?」と不思議に思った経験はありませんか?
普段なんとなく眺めているだけかもしれませんが、実は通帳に書かれている記号や摘要欄の内容には、それぞれしっかりと意味が込められているんです。
たとえば「AD」という記号は、自動入金(Automatic Depository)を示していて、給料の振込や定期的な入金があったときに使われます。
一方、「CD」はATMなどでの現金引き出し(Cash Dispenser)を表していて、手持ちの現金を増やしたときに記録されます。
他にも、振込先の相手の名前が記載されていたり、ガス代や電気代、水道料金といった公共料金の支払いが反映されていたり。
さらにはクレジットカードの引き落としや、携帯電話料金の支払い情報なども載っていることがあります。
通帳には、日々の暮らしに欠かせないお金の動きが細かく刻まれているんですね。
また、普段あまり気にしていないかもしれませんが、振込手数料やATM利用料、預金につく利息や、場合によっては立替払いの利息など、細かい項目もしっかり通帳には記録されています。
こうした情報をきちんと把握しておくことで、無駄な支出に気づけたり、家計管理に役立てることもできますよ。
この記事では、そんな通帳に登場するさまざまな記号や摘要欄の意味を、初心者の方でもスッと理解できるように、わかりやすくやさしく解説していきます!
通帳をもっと身近に感じながら、お金の流れをしっかり把握できるようになりましょう。
通帳の摘要欄の文言や数字の意味を解説している一覧を紹介!
通帳の摘要欄には、「記号」・「数字」・「文言」など、さまざまな情報が記帳されていますよね。
一目見てすぐにわかるものもあれば、「これってどういう意味?」と疑問に思ってしまうような、アルファベットの略語や見慣れない表記もたくさんあります。
たとえば、よく見かける「AD」や「CD」といった記号は、銀行での入出金を簡略化して表示しているもので、知っておくと通帳を見るときにとても役立ちます。
でも実際は、こうした記号や文言の表記方法は銀行ごとに少しずつ異なっていて、「同じ内容でも表記が違う」というケースも多いんです。
また、同じ銀行でも利用するサービスや時期によって記載方法が変わっていたり、支店によって微妙に文言が変わることもあります。
そうなると、「通帳の表記ルールって、ひとつにまとめられないのかな?」と思ってしまいますよね。
実際、すべての銀行の記帳内容を正確に網羅するのは難しいのですが、共通する部分やよく見かける用語についてはある程度のパターンがあります。
そこでこの記事では、細かい違いまでは拾いきれないかもしれませんが、よくある表記や意味をわかりやすく整理して、初心者の方でも読みやすいように一覧でまとめてみました。
通帳をチェックする際のちょっとした参考になればうれしいです。
通帳の「AD」と「CD」の意味は?
まず、通帳に記載されるアルファベットの記号について、ひとつひとつ丁寧に意味を確認していきましょう。
通帳を見ていると、よく目にするのが「AD」と「CD」という記号です。
これらは非常に使用頻度が高く、日常の入出金記録に頻繁に登場します。
「AD」は「Automatic Depository(オートマチック・デポジトリー)」の略で、日本語では「自動入金」という意味になります。
たとえば会社からの給料や定期的に振り込まれる各種手当、保険の給付金などがこの記号で記帳されます。ATMを利用せず、キャッシュカードを使った自動的な入金の際にも使われます。
一方で「CD」は「Cash Dispenser(キャッシュ・ディスペンサー)」の略で、「現金の引き出し」を意味しています。
ATMなどで現金を引き出した際に、この記号が通帳に記載されます。こちらも日常的に使う頻度が高い取引で、現金管理の目安にもなりますね。
ちなみに、ADもCDも英語由来の略語なので、慣れるまでは少し戸惑うかもしれませんが、意味さえ覚えてしまえばとても便利な記号です。
こうした略語は記帳スペースを節約しながらも、取引内容をきちんと伝えてくれる大事な情報です。
通帳のIYBってなに?銀行によっても表示の仕方が違うものなの?
ちなみにうちの通帳には時々「IYB」という記号が出てきます。
これ、セブン銀行で出金したときに表示される記号なんですよね。
初めて見たときは「IYBって何だろう?」とちょっと戸惑ったのを覚えています。
この「IYB」というのは、セブン銀行の旧社名である「株式会社アイワイバンク銀行(IY Bank)」の頭文字を取った略称なんです。
現在はセブン銀行という名称になっていますが、システム上の表記や通帳への記録には、旧名である「IYB」がいまだに使われていることがあるんですね。
そのため、「IYB 手数料」などと記載されている場合は、「セブン銀行のATMを使ったときに発生した手数料です」という意味になります。
こうした略語は、慣れていないと意味がわかりにくいですが、知っておくと安心です。
また、同じセブン銀行を利用していても、銀行によっては「7BK(セブンバンク)」や「セブンG」などと表示されるケースもあり、表記のバリエーションがあるのが実情です。
記号や略語が違って見えると不安になるかもしれませんが、表示の仕方が異なるだけで、取引の内容自体はほぼ同じなので、落ち着いて確認すれば大丈夫です。
最近では、スマホアプリやネットバンキングでも同様の略語が使われるようになっています。
なので、通帳だけでなく、アプリ画面で見かけたときも「あ、これセブン銀行のことか」と気づけるようになると安心ですね。
次に、通帳の摘要欄に記載される代表的な文言や意味を、カテゴリ別にわかりやすく一覧でご紹介していきます。
通帳の摘要欄に書かれている文言の意味①振込
「振込 ヤマダ タロウ」というように、振込先の名義人がカタカナで表示されます。
振込の記録は、家族や知人、企業など誰からお金が送られてきたのかを把握するための大事な情報です。名前の後ろにメッセージや企業名が続いて記載されることもあります。
「給与」「賞与」などの文言は、勤務先からの給料やボーナスが振り込まれたことを示しています。
これらの表示は、入金が予定通り行われたかどうかを確認する際にも役立ちます。
また、「仕送り」「送金」などの言葉が使われることもあり、これは家族や友人などから送金された場合に使われる表記です。
「返金」や「還付」などの表示がある場合は、支払い過ぎた代金の返金や税金の還付が入金されたことを意味します。
振込は一見シンプルな取引に見えますが、通帳に残る記録を見てみると、お金の出入りの背景がよくわかります。
通帳の摘要欄に書かれている文言の意味②公共料金
NTT電話料
「NTT電話料」はアナログ固定電話を契約している場合はこのように表示されます。
現在では固定電話を使う機会が減っていますが、家庭や事務所で契約している方はまだ多く、通帳に記載されることがあります。
フレッツ光などのインターネット回線を利用している場合には、「NTT東日本」や「NTT西日本」などの表記で通信費が引き落とされます。
インターネット料金は月額での契約が多いため、毎月決まった時期に記帳されやすい項目です。
ガス料
「ガス料」は都市ガスやプロパンガスなど、家庭で契約しているガス会社によって請求される料金です。
記帳される時期は契約内容や地域によって異なることもあります。
NHK
「NHK」はテレビを所有している家庭が対象となるNHKの受信料で、地上波のみ契約している場合と衛星放送を含めている場合では金額が変わります。
半年払いや年払の選択もでき、支払い時期によって表示タイミングも変わります。
電気料
「電気料」は、東京電力・関西電力など各地域の電力会社からの請求で、毎月の使用量に応じた金額が自動で引き落とされます。
昨今は電力自由化により新電力を選んでいる家庭も多く、その場合も契約先の名前で記載されます。
水道料
「水道料」は地方自治体や水道局によって異なりますが、多くの地域では2か月に1度の引き落としが基本です。
通帳には「上下水道料」や「○○市水道局」などと表記される場合もあり、地域性が表れる部分です。
通帳の摘要欄に書かれている文言の意味③手数料
手数料
「手数料」は各種手数料の引き落としです。
たとえばATMを利用した際の時間外手数料や、コンビニATMを使った際の利用料などがここに記載されます。
口座を管理するうえで、こうした小さな手数料の積み重ねも意外と大きな出費になることがあるため、定期的にチェックしておくと節約のヒントにもなります。
振込手数料
「振込手数料」は振込をした時にかかる手数料の引き落としです。
インターネットバンキングやATMでの振込時に発生する場合が多く、振込先の銀行が異なると手数料が高くなるケースもあります。
なお、振込額や振込方法によっても手数料は異なるため、金額を確認する際には通帳記載の内容も参考になります。
通帳の摘要欄に書かれている文言の意味④利息
利息
「利息」は預金に対する利息の入金です。これは銀行にお金を預けていることで得られる報酬のようなもので、定期的に少額ながら口座に入金されるのが一般的です。特に普通預金や定期預金などで、一定の期間ごとにわずかではありますが利息が発生します。現在の金利は低めですが、金額が大きくなればなるほど利息も増えるため、積み重ねていくことに意味があります。
お立替利息
「お立替利息」は総合口座貸越利息の引き落としです。これは、口座の残高が不足しているときなどに、自動的に立て替えてくれた金額に対して発生する利息です。つまり、簡単に言うと「一時的に借りたお金に対しての利子」ですね。通常は、定期預金を担保に自動で貸越が行われる仕組みがあり、その際に発生した利息が「お立替利息」として引き落とされるのです。金利は預金の利息よりも高めに設定されていることが多いので、記帳されていたら内容をしっかり確認しておきましょう。
通帳の摘要欄に書かれている文言の意味⑤ローン
「ご返済」契約している銀行でローンを組んでいる時、引き落としは「ご返済」という文言で通帳に記載されます。
これは、毎月の返済日になると自動的に指定口座からローンの返済額が引き落とされる仕組みです。
「ご返済」と表示される取引には、さまざまなローンが含まれます。
たとえば、マイカーローンでは自動車の購入資金を分割で返済している場合に、住宅ローンでは自宅の購入やリフォームのための借入金に対して、教育ローンでは子どもの学費や入学金などの費用に対する返済が行われていることがわかります。
ローンの内容によっては、返済額に利息が含まれていたり、ボーナス月だけ金額が変わることもあります。
通帳の記載を定期的に確認することで、返済計画通りに進んでいるか、遅延がないかをチェックすることができ、資金管理の見直しにもつながります。
※ゆうちょ銀行を利用している場合、ゆうちょ銀行同士の口座間で送金された取引には「送金」と記載されます。「ご返済」とは別の表記になるので、内容を混同しないよう注意しましょう。
通帳記帳で「ad」とはどんな意味なの?「cd」とも似てるけど何が違う?
通帳を記帳すると冒頭に印字される「ad」の文字は、通帳を使わずにキャッシュカードを利用して入金したことを示しています。
たとえば、ATMやネットバンキングを通じて自分の口座にお金を入れた場合に、「ad」という記号で記帳されるんです。
一方、「cd」と記帳されている場合は、キャッシュカードを使ってATMなどから現金を引き出した取引を意味しています。
つまり、「ad」が入金で「cd」が出金、その意味ではちょうど対になっていると覚えると理解しやすいですね。
さらに覚えておきたいのが、「ad」や「cd」のすぐ後ろに表示される名前や企業名の存在です。
たとえば「ad ヤマダデンキ」と記載されていれば、ヤマダ電機からの自動入金、あるいはその企業に関連した取引だったとわかります。
これにより、どこからお金が入ってきたのか、または何の支払いなのかがより具体的に把握できるようになります。
ちなみに、非常に稀なケースですが、「adネ」と印字されることもあります。
これは指定口座のある店舗以外のATM、つまり他店舗や提携ATMを利用して入金したことを意味します。
通常は見かけない表記なので、出くわしたときは取引明細や銀行に確認してみると安心です。
また、全国にはたくさんの銀行があり、それぞれで使われる記号にも少し違いがあります。
たとえばゆうちょ銀行を利用している方は、「JP」という略語が記帳されます。
これは「Japan Post」の略で、ゆうちょ銀行の取引を表しています。
セブン銀行を利用している場合は「IYB(旧社名のアイワイバンク)」や「7BK(セブンバンク)」などの記号が使われることがあります。
このように、記号だけを見ると最初は戸惑うかもしれませんが、意味を知っておけば「これはどこの取引かな?」と判断できるようになります。
特に、普段あまりローマ字に慣れていない方にとっては見慣れない文字列に見えるかもしれませんが、一度覚えてしまえば通帳を読み解く力がグッと上がります。
そして何より、通帳に記載されるこうした記号や文言は、万が一不審な取引があったときに「これって何だろう?」と異変に気づく大事な手がかりにもなります。
家計管理だけでなく、自分の口座を守るためにも知っておいて損はありません。
通帳の摘要欄の数字は何を意味している?決まりがあるの?
通帳の摘要欄に書かれている数字ですが、これは主に銀行の店番号やATMの識別記号を表していることが多いです。
最初は単なる数字にしか見えないかもしれませんが、実はこの数字にもきちんとした意味があります。
多くの銀行では、口座を開設した支店や取引を行った支店にそれぞれ番号が割り当てられており、その番号が通帳上に表示される仕組みです。
振込の際などには、相手先の銀行名だけでなく支店名やその番号を入力する必要がありますよね。こうした数字は、そのときにも使われています。
たとえば、手元の通帳を見てみると、ゆうちょ銀行では記号として5桁の数字が使われており、これは自分が口座を開設した支店(取扱局)の番号を示しています。
ゆうちょ銀行のATMから入出金を行った際には、そのATMの設置場所に該当する番号が通帳に印字されることもあります。
一方、民間の銀行や地方銀行などでは、3桁の数字で支店を表すのが一般的です。
「○○支店(123)」のような表記が、振込明細や通帳に記載されていることもあるので、あらかじめ調べておくと安心ですね。
さらに、数字だけでなく「ATM(000)」というような形式で記載されているケースもあり、これは特定のATMで行われた取引であることを示しています。
時間帯や利用場所によって異なる番号が割り当てられていることもあるため、気になる場合はその都度チェックしてみると、どこでどんな取引をしたかをより細かく把握できます。
ゆうちょの通帳には「取扱局」という項目があり、そこに支店の番号が記載されていることもあります。
銀行によっては通帳の残高表示の横や摘要欄の中に番号が表示される場合もあるので、よく見てみましょう。
このように、数字だけの表記でも、実は支店や取引場所の情報がぎゅっと詰まっているんですね。
通帳を読み解くうえで見落としがちな部分ですが、支店番号やATM番号を意識して見ることで、より詳細にお金の流れを把握できるようになりますよ。
通帳に記帳される記号の意味のまとめ
通帳に記帳される「記号」・「文言」・「数字」の意味について、ここまでさまざまな例を交えながら解説してきました。
特によく見かける「AD」や「CD」は、日常的な入出金で頻繁に使われる記号なので、覚えておくと通帳の確認がぐっと楽になりますよね。
これらは一見アルファベットの羅列に見えますが、英語の用語の頭文字を取った略語で、ちゃんと意味があるんです。
数字についても、単なる番号だと思いがちですが、実は銀行の支店番号やATMの識別番号だったりして、どこでどんな取引をしたのかを記録してくれている大切な情報です。
意識して見てみると、自分が普段どの場所で取引しているのかも見えてきます。
そして文言については、振込先の名前や公共料金、手数料の種類など、取引の詳細が日本語で書かれていることが多いので、比較的わかりやすいのが特徴です。
ただし、銀行によって表記の仕方が微妙に違うこともあるため、最初は戸惑うこともあるかもしれません。
でも、基本的にはカタカナや漢字で書かれていて、内容が想像しやすいものばかりですし、一度知ってしまえば応用もききます。
通帳の内容をしっかり読み解けるようになることで、日々のお金の流れを見直すきっかけにもなりますし、いざという時に「この取引はなんだろう?」と調べる手がかりにもなります。
これからは、通帳を見るたびに「なんとなく眺める」ではなく、「きちんと理解しながらチェックする」ことで、家計管理の精度もぐんとアップしますよ。