柏餅を食べたことはありますか?
端午の節句だとか、子どもの日に食べるものですね。
私は三重県出身なのですが、小学校の給食で子どもの日は「柏餅(かしわもち)」と「ちまき」の両方食べました。
地域によっては「ちまき」を知らない人もいるかもしれませんね?
関東では柏餅、関西ではちまきを食べる風習があります。
ところで、柏餅の葉っぱってお餅について食べにくいんですよね~。
でも、あの葉っぱがあるおかげで、手で持って食べやすかったりします。
そもそも、「柏餅の葉っぱ」には何の葉っぱなのでしょうか?
そもそも子どもの日に食べる意味は何なんでしょう?
柏餅についている葉っぱにはこんな意味があった!
柏餅の葉っぱは、その名のとおり「カシワ」の葉です。
ただ、「槲(かしわ)」という漢字が正しいものです。
なんと「柏(かしわ)」こちらの漢字のカシワは、違う植物のことを指します。
なんだかややこしいですね。
また、地域によってはカシワではなく、サルトリイバラという葉を使っているところもあります。他にも
- コナラ
- ホオノキ
- ヤブツバキ
- ミズナラ
- マテバシイ
これは、江戸時代から柏餅を食べる文化が広まっているので、その地域で手に入るいろいろな葉が使われてきているのですね。
関西より西にいくとカシワ以外の葉が特に使われていることが多いです。
柏餅を葉っぱで包んでいるメリットは?
お餅を葉っぱで包んでいる利点としては
- 手につかないようにすること
- 殺菌作用
お餅を長持ちさせるために、葉で包んでいるのですね。
また、昔からカシワの葉は「神様への食器」として使われていたので、縁起が良いものとされています。
柏餅の葉っぱの表裏で中身がわかる?
葉っぱの表裏のどちらが外側に来ているかによって、お餅の中のあんこがわかります!
- ツルツルしている表が外側の場合は味噌餡
- ザラザラしている裏が外側の場合はあんこ
葉の表か裏、どちらが外側に巻かれているか、子供と一緒に観察してくださいね。
次の子どもの日が楽しみですね。
柏餅の葉っぱは食べられる?
柏餅の葉は食べるものではありません。
食べても体に害はありませんが、分厚くて苦い葉です。
反対に桃の節句、ひな祭りに食べる桜餅の葉は食べてもいいものです。
こどもの日に食べる柏餅 その由来を簡単に子供に説明するには?
さて、柏餅を子どもの日に食べる理由をご存知ですか?
実は、この柏餅には「子孫繁栄(しそんはんえい)」の意味が込められています。
カシワの葉は、新芽つくまで古い葉が落ちないようになっています。
古い葉を親、新しい葉を子とたとえており、子が育つまで親が見守っているように見えるのですね。
代々続いていく様子を子孫繁栄と捉えています
ただ、子供に「子孫繁栄」なんて難しい言葉を伝えても理解できないと思うので
- 「柏餅はこのお家がこれからもどんどん続いていきますように、と願って食べるんだよ」
- 「柏餅の葉っぱは昔、神様のお皿に使っていたもので縁起がいいんだよ」
- 「今日は○○が大きく成長できますように、と願う日なんだよ」
- 「子どもの日に飾る兜(かぶと)は○○を守ってくれる強いものなんだよ」
日本の節句はそれぞれ大切な意味が込められています。
せっかくの機会なので、美味しい柏餅を食べるだけでなく、日本の文化にも子供と一緒に触れられるとよいですね。
柏餅の葉っぱの作り方!簡単に作れるものなの?
男の子のお母さんは、1年に1回の子どもの日なので、子どものために柏餅を手作りしたい!という方もいるでしょう。
でも、柏餅の葉はどうやって作ったらいいのか、初めてだと悩みますよね。
実は、カシワの葉が準備できれば自分で作ることも可能なのです。
柏餅の葉っぱの作り方は、主に2種類になります。
柏餅の葉っぱは、緑色のものと茶色いものを見かけませんか?
これは、作り方が違うので色が変わってくるのです。
②水に一晩漬けておく
これで完成です。とても簡単ですよね。
乾燥した葉っぱを使う時は、一晩ほど水につけて戻しておいてください。
②葉っぱが茶色い色になるまでゆでる
葉っぱの色が茶色いのは、茹でていたからなんですね。
もっと複雑な工程があるかと思っていたら、どちらの色でも、案外簡単に作れそうです。
古くから人々に親しまれてよく作られていたお菓子なので、作り方も簡単で分かりやすいのですね。
作り方さえわかれば、これからの子どもの日にはぜひ柏餅を作ってみたいですね。
子どもと一緒に作ってみても、子どもの日の思い出ができて楽しいですよ。
柏餅の葉っぱは何か別のもので代用できないの?
柏餅の葉っぱは別のもので代用することができます。
実は、江戸時代ごろまでは柏の葉っぱの方が代用品だったようです。
日本の中心だった京都では、柏餅にはサルトリイバラの葉っぱが使われていたのです。
ですが、サルトリイバラは京都を含む西日本に多くあった木で、東日本には少なかったのだそう。
江戸時代には東京が日本の中心になりましたが、サルトリイバラの木が少なく葉っぱがありませんでした。
そのため、代用品としてかしわの葉っぱが使われるようになったのです。
現在では、かしわの葉っぱが使われた柏餅が主流になっています。
なので、代用品というか、もともと使われていたものではありますが、サルトリイバラの葉で代用することができます。
他の地域でも、かしわの葉っぱの代わりに色々な葉っぱが使われた郷土菓子があります。
朴(ホオ)の木を葉を使った「ほお葉巻」
【岐阜県】
ミョウガの葉を使った「みょうがぼち」
【徳島県】
山帰来(さんきら)の葉を使った「むぎ団子」
【鹿児島県】
ニッケイの葉を使った「けせん団子」
地域ごとで色々な葉を使って作られている、柏餅に相当する端午の節句のお菓子です。
その地域に根差した昔ながらのお菓子が、今でも作られているのですね。
柏餅の葉っぱは塩漬けで保存できる?保存するときのポイントは?
柏餅を作ろうと、たくさんのカシワの葉っぱを用意して余ってしまったとき。
保存ができるのなら、来年まできれいに残して使えたらよいですよね。
柏餅の葉っぱの保存方法は、生の葉っぱと、販売されている加工済みのもので変わってきます。
生の葉っぱであれば、真空の状態になるようにして冷蔵保存するようにしましょう。
冷蔵保存の場合は、2~3ヶ月で使うようにしましょう。
この場合、来年の子どもの日まで、というのは少し難しいですね。
柏餅の葉っぱを塩漬けで保存する方法
加工済みの柏餅の葉っぱ
- 冷蔵
- 冷凍
- 乾燥
- 塩漬け
冷蔵、冷凍、乾燥はなんとなくわかっても、葉っぱを塩漬けにして保存するって、珍しいですよね。
塩漬けにする場合にはポイントがあります。
13.5%の塩分で漬けるということです。
葉っぱに圧力がかかると破れてしまうので、瓶に入れて漬けるのがオススメです。
ですが、塩漬けの保存では発酵臭が出てしまうというデメリットもあります。
発酵臭が気になるときは、焼酎を入れるといいようですよ。
柏餅の葉っぱを冷蔵や冷凍で保存する方法
加工済みのものを冷蔵する方法は、生のものと同じように真空パックにして保存します。
冷凍保存する場合は、同じように真空の状態にする必要がありますが、手作業ではなかなかきれいに包むことができません。
そんな時は、ホットカッターを使うとラップで密封状態にできるようですよ。
しっかり密封して冷凍保存した場合は、来年の子どもの日まで保存できる可能性が高くなります。
乾燥させる場合は、葉っぱを蒸してから糸を通して吊るして干すようにします。
それぞれのご家庭に合った保存方法を選んでみてくださいね。
柏餅の葉っぱの名前のまとめ
柏餅の葉には子孫繁栄の意味が込められています。
ただ、手にお餅がつかないようにしているわけではないのですね。
昔に比べて「日本の年中行事」をお家で特に取り上げなくなっているところも多いかもしれません。
私の小さい頃は、ひな祭りや子どもの日には家族みんなが集まってにぎやかな思い出があります。
でも、近頃の子どもたちは何も飾らず「ケーキを食べて終わり」なんて話も聞きます。
大事な日本の文化や、それぞれに込められている意味を子どもたちに伝えていきたいですね。