お雛様の時期になると、スーパーなどで桜餅を見かけるようになりますね。
ピンク色のお餅が葉っぱに包まれていて、初めて桜餅を目にする子どもは「何だろう?」と不思議に思うかもしれませんね。
そんなとき、子供に「このピンク色のもちみたいなのってなに?」と聞かれたときのために
「お雛様のお祝いで桜餅を食べる理由」
「お餅が葉っぱで包まれている意味」
をわかりやすく説明できるようにしておきましょう。
桜餅が塩漬けの葉っぱで包まれている意味
ところで、桜餅って関西と関東で違う形をしているのはご存知ですか?
関東の桜餅は「長命寺」といい、あんこをピンクの皮で巻きます。
もう一方の関西では「道明寺」といい、大福のような真ん丸の形をしています。
私は三重県出身なのですが、小さいころにどちらも見たことがある気がします。
あなたのお住まいの地域では、どちらの桜餅がメジャーですか?
さて、長命寺も道明寺も、桜餅はどちらも塩漬けの葉っぱで包まれています。
先にできたのは長命寺の桜餅です。
長命寺で門番をしていた山本新六が、「桜餅は桜の葉で何かできないか?」と考えてできたものなんです。
門番のアイディアがいまでも残っているなんて、当時大ヒットだったのでしょうね。
実は、元々桜餅のお餅はピンク色ではなく白色のお餅でした。
なので「桜餅」の名前は「ピンク色(桜色)」からきているのではなく、「包んでいる葉が桜の葉だから桜餅」という理由で、名前がつけられたのですね。
桜の葉で包んでいる理由としては
- お餅の感想を防ぐため、
- お餅に香りづけをするため
桜の葉にはポリフェノール成分の一種である「クマリン」が含まれています。
この成分は、血液をサラサラにし、むくみを取ってくれたりアンチエイジング効果も期待できるものなんですね。
なので、ぜひお餅と一緒に「桜の葉っぱ」も食べてくださいね。
ちなみに子どもの日に食べる柏餅の葉は、食べるものではありませんので、注意してくださいね。
ひな祭りに食べる桜餅の由来 子供にもわかる簡単な説明の仕方
さて、ひな祭りに桜餅を食べる由来ですが…。
実は「特に意味はない」のです!
「え!?うそでしょ?」と思われるかもしれませんが、本当なのです。
ひな祭りに食べる
- ちらし寿司
- はまぐりのお吸い物
あえて言うのであれば、桃の節句ひな祭りは女の子の日です。
「ピンク=可愛らしい」ので、女の子の日にぴったり!ということで桜餅が食べられているといったところでしょうか。
端午の節句に食べる柏餅には、ちゃんとした意味が込められているのに、桃の節句に食べられる桜餅には意味がないなんて、なんだか拍子抜けしてしまいますね。
由来がないときてしまったら、子供に理由を聞かれたら何と答えればいいか困りますね。
「特に意味はないよ」と答えるのもあんまりなので、このように答えてあげてください。
また他の「ひな祭りで食べるものの由来」を一緒に教えてあげてもいいですね。
子供:「お雛様のときには、どうして桜餅を食べるの?」
親 :「ひな祭りは女の子の日だよ。桃の花と同じピンク色の桜餅を食べようね。」
子供:「どうして桜餅って言うの?」
親 :「このお餅を包んでいるのが桜の葉だからだよ。」
子供:「どうして葉っぱに包まれてるの?」
親 :「お餅が乾燥して固くならないようにしてるんだよ。」
子供にとっては、桜餅の葉はもしかしたら苦手な子が多いかもしれませんね。
そんなときには、無理に食べさせずはがしてあげましょう。
お餅にくっついてはがれにくいので、大変ですが…。
桜餅以外にも、ひな祭りで疑問に持つ「ひなあられ」と「ちらし寿司」についても、見ておきましょう。
子供:「どうしてひなあられを食べるの?」
親 :「ひなあられは4色あるの。4つの季節を表していて、○○ちゃんが一年間元気に過ごせますように、と願って食べるんだよ。
子供:「どうして今日はちらし寿司なの?」
親 :「ちらし寿司はいろいろ具が入ってるね。○○ちゃんがいつも美味しいものを食べられますように、と願って食べるんだよ。」
桜餅に使う葉っぱの種類は?どの桜でもいい訳じゃないの?
“桜”と言われて一番に思い浮かぶ有名な品種は「ソメイヨシノ」だと思います。
しかし、桜餅に使われている葉っぱはソメイヨシノではなく「オオシマザクラ」がほとんどなんだそうです。
その理由は
- 葉っぱに産毛が少ないから
- 香りがより強いから
調べてみると、オオシマザクラ以外の品種の葉っぱも桜餅に使われているようなので、一概には言えないのですが。
でも、舌触りや香りが食用に向いているかどうか、というところがポイントなんでしょうね。
ちなみに、オオシマザクラは、ソメイヨシノの原種として知られています。
要するに、オオシマザクラはソメイヨシノのお母さん、ということです。
オオシマザクラが桜餅に使われるというところから、オオシマザクラの別名は「餅桜(もちざくら)」と言うそうです。
オオシマザクラは、樹皮が漢方薬になったり、木炭の材料として使われることもあります。
実はえぐみがあるのであまり食用には向かないので流通していないそうです。
でも、全ての部分を何かしらに利用できる素晴らしい植物と言えますね。
成長も早いので昔から重宝されていたのではないでしょうか。
桜餅の葉っぱの代用品!見た目も味も良くなるおすすめは?
桜餅を作ろうと思ったけど、オオシマザクラの葉っぱがない!
…そんなときの代用品をご紹介します。
オオシマザクラの葉っぱを塩漬けにするのが本来の作り方ですが、家庭ですぐに手に入らないと思います。
そんなときの一番オススメ代用品は、別の種類の桜の葉っぱです。
八重桜の葉っぱでも良いですし、ソメイヨシノの葉っぱでも良いです。
あの桜餅の独特の風味を出すのであれば、桜の葉っぱ以外にありません。
逆に、あの風味が苦手!という人であれば、お弁当のバランのような素材でできた偽物の葉っぱを代用品にしても良いと思います。
これならば葉っぱの味はありません。
葉っぱの風味が苦手、という人であればこのような代用日品の方が嬉しいかもしれませんね。
桜餅を使ったびっくり激うまアレンジレシピ3選!
桜餅は、そのまま食べるのではなくアレンジ(リメイク)をして食べることもできます。
たくさん桜餅をいただいたときなどに活用してみてください。
桜餅を使ったびっくり激うまアレンジレシピ3選をご紹介します。
軽く押さえながら焼くと良い感じに焼け目が付きます。
何もせずに食べるよりも、食感がパリッとしておいしいですよ。
できればテフロン加工のフライパンを使った方が焦げ付きにくいと思います。
葉っぱを剥がして、食べやすい大きさに切ると良いです。
少し塩味がきいていて、いつもとひと味違うお汁粉になります。
桜餅を切ってイチゴをはさむだけなので、リメイクというほどのものではないです。
でも、見た目も華やかになりますし、お祝い事にもぴったりです。
私は、桜餅は桜餅として食べるだけしか考えたことがなかったですが、このようにプチアレンジして食べるのも楽しそうですね。
大量にもらって味に飽きてしまったときに思い出していただけると良いなと思います。
桜餅の葉っぱの名前のまとめ
「桜餅が2種類あること」を初めて知った方もいるかもしれませんね。
桜餅は、桜色のお餅からからではなく、桜の葉で包まれていることから名前の由来がきていることも、びっくりした人も多かったのではないでしょうか?
桜の葉には、クマリンという成分が含まれており、血液をサラサラにする効果などが期待できます。
もし桜餅を食べるときに、なんとなく葉っぱをはずして食べていた方がいたら、今度食べるときは是非はずさずに食べてみてください。
一緒に食べると、甘いあんこと葉っぱの塩気が絶妙で、とっても美味しいですよ。
また同じ節句でも、男の子の節句「端午の節句(子供の日)」のときに食べる柏餅。
そんな柏餅にも、葉っぱがまかれていますよね?
柏餅の葉っぱには、桜餅の葉っぱとは違った意味があるのですが。
そんな「柏餅桜餅の葉っぱのこと」については、こちらの
「柏餅の葉っぱの名前 べたべたついて食べにくいけど何か意味があるの??」
にまとめていますので、興味のある方はどうぞ^^