「どのリクガメをお迎えしようかな…」と悩んでいるあなたへ。
見た目や大きさだけで選ぼうとしていませんか?実はリクガメって、種類によって性格が全然ちがうんです。
「カメってみんな静かでのんびりしてるイメージだけど…性格なんてあるの?」
そんなふうに思っていた私も、いざリクガメをお迎えしてみたらびっくり。
まるで犬のように寄ってきてエサをねだったり、人が通るたびにジーッと目で追ってきたり。
かと思えば、ひたすら寝ててまったく動かない、まさに“マイワールド全開”な子もいて。
「え?リクガメってこんなに性格出るの?」と、最初は戸惑いながらも、気づけばその違いが愛おしくてたまらなくなっていました。
同じ種類でも個体差はありますが、出身地や生態の違いによって
「警戒心が強い子」
「活発で人懐っこい子」
「おっとり慎重派」
など、性格に“傾向”があるのも確か。
この記事では、そうした種類ごとの性格のちがいをわかりやすく紹介しながら、
「どんな飼い主さんに向いているか」まで、ていねいに解説していきます。
リクガメ選びは、相性がすべて。
性格まで考えて選ぶことで、きっともっと楽しく、もっと安心して、一緒に暮らしていけます。
あなたとぴったりのリクガメが見つかって、毎日が少しやさしくなる。
そんなお手伝いができたら嬉しいです。
リクガメは性格が種類によって違うってホント?
おとなしいタイプもいれば活発な子も!
リクガメとひとくちに言っても、性格は本当にさまざま。
私が飼っていた子は、朝になると「ごはん!ごはん!」と足をドスドス鳴らしてケージの端に突進してきました(笑)。
しかも、ごはんが遅れると怒ったように水入れをひっくり返してアピール。
一方、友人宅のリクガメはというと、朝から夕方までまるで置物のように微動だにせず、日向でのんびりまったり。
同じリクガメでも、まったく性格が違うんです。
最初のうちは「うちの子、落ち着きなさすぎ…?」なんて思ってたけれど、よくよく観察していると、ただただ好奇心旺盛なだけだったんですよね。
逆に、動かない子も「無反応」なんじゃなくて、慎重で空気を読むタイプなのかも。
「うちの人間、今忙しそうだしな」って遠慮してる…のかも?(笑)
こうして付き合っていくうちに、だんだんその子の「個性」が見えてくるようになります。
それがまたたまらなく可愛いんです。
種類ごとに違う「性格・習性・反応のしかた」
このちがいは、種類ごとの“もともとの習性”からくるもの。
たとえば、乾燥地帯出身のリクガメは活発で警戒心が薄い子が多いです。
気温差の激しい地域で育つ種類は、自分で「動いて環境を調整する力」が求められてきた背景があるからか、行動的でフレンドリーな印象。
一方で、森林地帯に生息する種類は、影や草むらに隠れながら暮らすことが多いためか、慎重でおっとり系。
新しい環境や人にも、じわじわと時間をかけて慣れていくタイプが多いです。
「寄ってくるから懐いてる」「逃げるから嫌われてる」じゃなく、
それぞれの習性と“その子のテンポ”を知ってあげることが大事なんだなぁ…と感じます。
リクガメの性格に影響する“飼育環境”の違いも
もちろん、性格には環境も影響します。
「最近急にビクビクするようになった」
「隠れてばかりで出てこない」
「前より動きが少ない」
そんなときは、もしかすると飼育環境がストレスになっているサインかもしれません。
温度が寒すぎる、紫外線ライトが強すぎる、床材が合わない、シェルターの場所が落ち着かない…
カメは言葉では教えてくれませんが、その分、行動や表情、姿勢にすごく“気持ち”が表れる生き物。
「性格が変わった」と感じたら、その子の“声なき声”に耳を澄ませてみてください。
性格というより、環境がその子らしさを覆い隠してしまっているだけのこともあるんです。
そんなときは、ちょっとした環境調整で、まるで別人(別カメ?)のように元気になってくれることも。
だから、リクガメの性格を理解するって、じつは“暮らしそのもの”を見直すことにもつながるんですよね。
性格別!リクガメの主な種類と特徴まとめ
ヘルマンリクガメ|人懐っこくて初心者向き
活発で人なつっこく、好奇心旺盛。
手やエサに反応して寄ってくる子も多く、「飼ってて楽しい!」と思えるリクガメの代表格です。
慣れてくると、こちらの生活リズムを覚えて
「朝=ごはんの時間」
「帰宅=ふれあいの時間」
と理解してくれるような素振りも。
目が合うたびに近づいてきてくれるので、初心者さんでも「懐かれてる感」を味わいやすいのがうれしいポイント。
小さな子どもがいる家庭にもおすすめで、家族の中でも「推しカメ」になりやすいタイプといえるでしょう。
ギリシャリクガメ|おっとりマイペースで飼いやすい
控えめで温厚、どちらかというと自分の世界でのんびり過ごすタイプ。
急に触られたり、大きな音がするとびっくりするけれど、基本はとってもおだやか。
飼い主がそばにいても動じず、黙々と葉っぱを食べ続けていたりする姿に、なんともいえない癒しを感じます。
「今日は忙しくて何もしてあげられなかった…」という日があっても、静かにマイペースに過ごしてくれるので、負担の少ない相棒として人気です。
ホルスフィールド(ロシアリクガメ)|活発で冒険好き!
とにかくよく動く!よく掘る!ケージの中のあらゆる場所を探検して、登れるものは登ってみようとするアグレッシブ派。
飼育環境の中でも変化を楽しめる子なので、レイアウトを少し変えたり、新しいおもちゃを入れたりするとすぐにチェックしに来ます。
「今日も何か仕掛けてみようかな」と、飼い主のほうがワクワクしてしまうような関係性が築けるでしょう。
運動量が多いため、スペースにはある程度の余裕を。
毎日のちょっとした刺激を楽しみたい人にはぴったりのパートナーです。
ヒョウモンリクガメ|臆病で繊細な性格、慣れると甘えん坊
最初はとても警戒心が強く、少しの物音でもシェルターに隠れてしまうことも。
でも、じっくり時間をかけて付き合っていくと、ある日ふと「今日はずっと出てるな」と感じるようになったり、手からエサを受け取ってくれたりするようになります。
その“ちょっとずつ心を開いてくれる過程”が、もうたまらないんです。
ゆっくり寄り添う時間を楽しめる人にとっては、最愛の存在になりうる繊細なカメさんです。
ケヅメリクガメ|大きいけど懐きやすい!中上級者向け
体はかなり大きくなりますが、その分存在感も抜群。
大型犬のようにゆったり歩き、名前を呼ぶと振り向いたり近寄ってきたりするような“懐き”を見せてくれることもあります。
性格はおだやかでフレンドリー。
ふれあいを嫌がらず、むしろ「構って~」とアピールしてくる子も。
ただし、飼育スペースの広さや温度・湿度の維持にはしっかりとした準備が必要。
「これから本格的にリクガメライフを始めたい!」という人には、最高の相棒になってくれるでしょう。
飼い主のライフスタイル別おすすめタイプ
初心者&子どもがいる家庭には「人懐っこい系」
「はじめてのペットにリクガメを…」というご家庭には、ヘルマンリクガメやケヅメリクガメのような“人に懐きやすい種類”が断然おすすめです。
このタイプのリクガメは、エサの時間が近づくとこちらをじっと見てきたり、飼い主が近づくと顔を上げて反応したりと、まるで“通じ合ってる”ような感覚を与えてくれます。
とくに小さな子どもがいるご家庭では、
「エサをあげる」
「声をかける」
そんな日常的な関わりがしやすく、子ども自身が自然と“お世話をする喜び”を感じられる機会にもなります。
また、比較的丈夫でストレスに強い種類でもあるので、多少のにぎやかさがあっても柔軟に対応してくれる懐の深さも魅力です。
忙しい社会人には「おっとり・マイペース系」
平日は朝晩だけの世話、休日にまとめて掃除や観察というペースになりがちな社会人の方には、ギリシャリクガメのような“静かで落ち着いたタイプ”が向いています。
このタイプのリクガメは、自分のペースでのんびり過ごしてくれるので、過度なかまいすぎを必要としません。
仕事で疲れて帰ってきたとき、ゆったりした動きや日向ぼっこをしている姿を見るだけで、心がふわっとほぐれるような癒しを与えてくれます。
朝の忙しい時間にもバタバタせず、一定のルーティンでお世話ができるので、生活に無理なくリクガメとの時間を組み込めます。
毎日じっくり関わりたい人には「好奇心旺盛系」
「毎日話しかけたり、ふれあったりしながら、コミュニケーションを楽しみたい!」
そんな飼い主さんにぴったりなのが、ホルスフィールドリクガメのような“活発で反応の良いタイプ”。
この子たちは、エサの音や物音に敏感に反応してくれることが多く、飼い主とのやり取りをちゃんと“覚える”かのような一面を見せてくれます。
朝に「おはよう」、夜に「おやすみ」と声をかけるだけでも反応があり、毎日の中でのちょっとした変化に気づいてくれるのも嬉しいところ。
また、好奇心が強いためレイアウトを変えたり、新しいおもちゃを入れたりした際のリアクションも豊か。
まさに「一緒に暮らしてる感」が得られる関係性を楽しみたい方にぴったりです。
広いスペースがある家庭には「大型リクガメ」も◎
庭付きの家や広めの室内スペースを確保できる家庭には、ケヅメリクガメのような大型種もおすすめです。
ケヅメリクガメは体は大きくても性格はおっとりしていて、懐きやすく、どっしりとした存在感で家族の一員のような雰囲気をつくってくれます。
放し飼いに近いスタイルが可能になることで、リクガメの自由な行動を観察でき、見ているだけでも飽きない魅力があります。
ただし、大型リクガメはそのぶん飼育スペースや温度・湿度管理に工夫が必要になるため、ある程度の設備と覚悟は必要です。
それでも
「動物との暮らしを大切にしたい」
「人生のパートナーとして長く付き合いたい」
と考える方には、これ以上ないほど心強く温かい存在になるはずです。
性格と飼育の相性をチェック!向いている人の特徴
「懐いてほしい!」→人懐っこさ重視
エサや声がけに反応してくれると、それだけで「わかり合えてる!」って思えますよね。
そんな方には、ヘルマンリクガメやホルスフィールドリクガメがぴったり。
この2種は、比較的人への警戒心が少なく、視線や音にもよく反応してくれます。
エサの時間に“待ってました”とばかりに近づいてきたり、指を目で追ってきたりする仕草がとにかく可愛い。
うちのホルスフィールドは、足音を覚えていたのか、私が近づくだけで顔を上げてキョロキョロ探してたんです。
「あ、来たね!」って言ってるみたいで、もう嬉しくて嬉しくて。
人との関わりを楽しみたい方には、絶対におすすめです。
「静かに見守りたい」→マイペースな種類がおすすめ
毎日一緒に過ごすけど、ベタベタせずお互いの時間を大切にしたい。
そんな穏やかな暮らしを望む方には、ギリシャリクガメがしっくりきます。
自分のペースを大切にしていて、無理に干渉しなくてもちゃんと落ち着いて過ごしてくれるんです。
ときどきふとこちらを見上げるような仕草が、なんとも言えない“通じ合ってる感”を生んでくれます。
私がパソコン仕事をしていると、足元でのんびりしていたり。
そんな静かな距離感が、逆に心のつながりを感じさせてくれるんです。
干渉しすぎず、それでいて“そばにいる安心感”を求める人にはぴったりです。
「毎日お世話したい」→活動的で反応の良いタイプを
朝起きたらまず声をかけて、エサをあげて、一緒に過ごす時間を楽しみたい。
そんな“日々のルーティンに組み込みたい派”には、ホルスフィールドリクガメが最適です。
この子たちは本当に表情豊かで、変化にもよく気づきます。
新しいものを置いたり、レイアウトをちょっと変えるだけで探検開始!
名前を呼ぶと顔を向けるようになったり、エサの容器を見せるとソワソワしだす…なんて反応も見せてくれます。
「今日はどうだった?」「元気だった?」そんな声かけが自然と日常に溶け込んで、
気づけば“ひとつ屋根の下で暮らす家族”になっている、そんな関係性が築けますよ。
「できるだけ手がかからない子がいい」→飼いやすさで選ぶべし
仕事や家事で忙しいけれど、癒しはほしい。
でも、毎日ガッツリ世話するのはちょっと…という方には、やっぱりギリシャリクガメがおすすめです。
この子たちは、構いすぎなくても落ち着いて過ごしてくれるところが魅力。
「今日は忙しかったな…」と思っても、帰ってきたら静かにケージの中でくつろいでいてくれる。
そしてたまに「チラッ」とこっちを見てくれる。
その絶妙な距離感が、まるで“空気のように寄り添ってくれる存在”のようなんです。
手がかからないのに、ちゃんと一緒に暮らしてるという実感が持てる。
そんな“負担の少ない癒し”を求めている人にはぴったりの相棒です。
お迎え前にできるチェックリスト
種類別性格×飼育環境マッチ度診断
リクガメをお迎えする前に、「この子はどんな性格で、どんなおうちが合うんだろう?」と考えることはとても大切。
相性が合えば、お互いにとってストレスの少ない、心地よい暮らしができます。
以下はざっくりした目安ですが、かなり参考になりますよ。
活発な子には広めのスペース+遊び場:ケージ内に障害物やトンネル、登れる台を用意すると◎。
マイペースな子には落ち着いた静かな場所:あまり物音がせず、人の出入りが少ない場所が安心。
臆病な子には隠れ家の多いレイアウト:シェルターを複数設けて「逃げ場」をつくってあげるのが鍵。
大型種には頑丈なケージ&温度管理必須:冬場の暖房設備や床材の調整も不可欠です。
さらに、湿度・紫外線量・日中の騒音レベルなど、住環境全体がリクガメの性格に影響することも忘れずに。
自宅のライフスタイルに、どのタイプのリクガメが自然に馴染めるかを想像しながら選んでみてくださいね。
ショップで見極める!おっとり?ビビり?観察ポイント
お店でリクガメを選ぶとき、「どの子にしよう…」と迷ってしまうのは当然。
でも、実はちょっとした反応の違いを見れば、その子の性格がかなりわかります。
たとえば、
- ケージに手を近づけたときに逃げる
→ 慎重派・臆病タイプ - じーっと見つめてくる
→ 観察好きでマイペース - 逆にこちらに近づいてくる
→ 人懐っこい・好奇心旺盛
- 他のリクガメとの距離感
- 動き方
- エサへの反応
- 飼育スタッフとのやりとりへの反応
目が合ったときに「ピン!」ときた子や、じわじわ気になってしまう子。
それが、もしかしたらあなたにとって運命のカメかもしれません。
大切なのは、“かわいい”だけじゃなく“暮らしやすさ”や“通じ合えそうか”を感じられること。
そんな出会いを見つけてくださいね。
まとめ
リクガメの性格は、見た目じゃわからない。
でも、だからこそ奥が深くて、ひとつひとつの出会いが特別なんです。
同じ種類でも行動のクセや好みはまったく違っていて、毎日「今日はどんな顔を見せてくれるかな?」とワクワクさせてくれる。
今回紹介したように、それぞれの性格にはちゃんと“向いている飼い主さん”がいて。
逆に言えば“あなたの暮らし方や気持ち”にぴったり合う子も、きっとどこかにいるということ。
「懐く子がいい」
「静かに見守りたい」
「いっぱい関わりたい」
…どんな思いも全部まるごとOK。
そしてそれは、カメからしても同じかもしれません。
「優しくしてくれる人がいい」「そっとしておいてくれる人が落ち着く」「いっぱい構ってほしい」
そんなふうに、リクガメもまた、私たちを選んでくれているのかもしれないと思うと…ますます愛おしくなってしまいます。
この世界にたったひとつの“あなたとカメの組み合わせ”を、大切に育てていってください。
その出会いが、きっとあなたの毎日をちょっとだけやさしくしてくれるはず。
そして、迎えたその日から始まる“カメとの暮らし”が、かけがえのない時間になりますように。