メダカを育てていると、どんどん繁殖して数が増えていってしまいませんか?
多くなったからと言って川に放してしまうと、その地域の生態系を壊してしまって自然破壊になりかねません。
なので、川への放流は絶対にNGです。
放流が出来ないとなると、自分で飼育しているメダカを販売することはできるのでしょうか?
もしやビジネスチャンス到来?
しかし絶滅危惧種であるメダカの販売については、「環境を守る取り組みや、希少な動植物を守るため」に、いろいろ制約があることを知っていますか?
2022年8月に、大手ネットオークションサイト「ヤフオク!」で、400種類の生き物の出品を禁止するというお達しが出ました。
もちろんメダカも例外ではありません。
しかし、メダカ全種類が禁止されたわけではありません。
- 野生のメダカの出品・・・NG
- 改良メダカの出品・・・OK
- 改良メダカの卵の出品・・・OK
野生のメダカとは、川や池で自分で獲ったメダカ。
改良メダカとは、一般的なメダカと違って観賞用として品種改良されたメダカのことです。
日本に生息する、
- ミナミメダカ
- キタノメダカ
なので、この2つの種類と判断できるもの、そしてその卵の出品は禁止となりました。
人から譲ってもらったときも、「野生のメダカ or 改良メダカ」どちらなのかの確認はとりましょう。
知らなかったとは言え、うっかり野生のメダカを販売してしまったとなれば、罰則が科せられることもあります。
自宅でメダカを販売するのに必要なこと!注意すべきポイントは?
ヤフオクでは個人によるメダカの販売も禁止されていて、法人や個人事業主による販売に限られます。
だからと言って、メダカの個人販売が絶対的に禁止されているわけではありません。
メダカの販売に資格は必要?
そもそも、メダカを販売するにあたって資格などは必要なのでしょうか?
実は、生き物を売るときは「第一種動物取扱業」という資格が必要なんです。
この「第一種動物取扱業」の資格は、環境保健所というところに申請しないといけないんです。
でも安心してください。
この資格、メダカの販売は該当しないものなんオス・メス1匹づついれば繁殖は可です。
なのでなんと、メダカを販売するのに特に資格は必要ないんです。
素人でも販売が可能なんですね。
メダカの販売で必要なこと・注意すべきこと
増えすぎたメダカを販売するだけでしたら問題はありません。
でもこれが「メダカをたくさん販売して、収益を生み出したい」となると、いくつか重要な点が出てきます。
メダカ販売で収益を上げるポイント①メダカを効率よく繁殖させ数を絶やさない
ネット販売を経験されてる方なら、ご存知かもしれませんが。
メダカは、売れるときは急に売れます。
待ったなしです。
2~3カ月音沙汰なかったな…なんて思ってたら急に売れる時期が来ます。
そんな時にメダカが在庫切れになんてなったら、チャンスをみすみす逃してしまいます。
メダカ販売で収益を上げるポイント②SNSやブログで告知や宣伝をする
ヤフオクに頼れなくなってしまった以上、自分で頑張るしかありません。
TwitterやInstagram、個人のブログがあればそこで情報を発信しましょう。
また、宣伝や告知だけではなく、メダカ界隈で横のつながりを作っておくこともおすすめします。
個人では知り得ないような情報が回ってくることもあります。
「情報を制する者は戦いを制する」ですよ!
メダカ販売で収益を上げるポイント③販売者としての信用を確立する
ネットで何かを購入するときは、販売者の顔がわからないことが多いです。
特に生き物を購入するときは、知らない人や信用できない人から買うのはちょっと怖かったりもします。
メッセージでのやり取りだけになると、文面だけでは誤解を与えてしまうときもあります。
特に注意すべき点は
- 返品の可否
- 死着保障の有無
- 入金方法
- 送料
- 発送方法
購入者さんは、意外と説明文を読んでないことが多いです。
トラブルが起こってしまったとき、臨機応変に対応することも大切なポイントです。
メダカ販売で収益を上げるポイント④丁寧に梱包する
梱包の仕方が雑だと、運送中にメダカが死んでしまったり。
環境によっては、メダカの色が変わったりしてしまいます。
メダカ販売で収益を上げるポイント⑤経費をケチり過ぎてメダカの飼育が疎かにならないように
- 水槽
- エサ
- 底砂
- ろ過フィルター
- 水道代
もちろん経費も、それなりにかかるわけです。
経費を抑えるにしても相手は生き物。
飼育に必要なものはケチらずに揃えましょう。
ちゃんと育ててくださいね。
メダカ販売で収益を上げるポイント⑥うかつに新品種に飛びつかない
メダカにも、そのときによって流行りがあって、人気のある種類はもちろん高値で売買されます。
しかし、初心者にはなかなかハードルが高いです。
ちゃんと育てられなくて飼育が失敗してしまうことも多いです。
まずは、無難で人気があって、育てやすいメダカで慣れていきましょう。
メダカ販売はどのような方法ですべき?繁殖から販売まで流れを紹介
ここからは、メダカの繁殖から販売まで、一気に解説していきます。
メダカの繁殖方法
メダカは春~夏にかけて産卵します。
水温が18℃を下回ると産卵はしなくなるので、当然冬の繁殖は見込まれません。
しかし、ヒーターや照明で環境を整えてあげれば、冬での産卵も可能です。
メダカの繁殖から販売まで①繁殖に最適な条件
- 水温25~28℃
- 日照時間14時間程度
メダカの繁殖から販売まで②繁殖に最適な親の数
メダカは、オスとメスそれぞれ1匹づついれば繁殖は可能です。
しかし繁殖期に、この2匹が必ずしもコンディションが良好であるとは限りません。
「メダカを繁殖させるんだったら、最低10匹は必要」と言われます。
あと、オスよりメスのメダカの数が多いと、産卵量も増えますよ。
メダカの繁殖から販売まで③メダカの産卵後
メダカは1匹の1回の産卵数は10~30個ほど。
どのくらい産めるかは、そのときのメスのコンディションにもよります。
産み始めの頃は1~3個くらいと、とても少な目。
卵を産む日もあれば、産まない日だってあります。
ただ、メダカは大人として成熟すると、ほとんど毎日産卵するようになるので、あまり心配しなくても大丈夫です。
メダカの繁殖から販売まで④親メダカとの隔離
メダカの親は、自分が産んだ卵だとか孵化(うか)した稚魚を食べてしまいます。
なので繁殖を目指すなら、卵や稚魚は親から採卵・隔離してください。
メダカの繁殖から販売まで⑤メダカの卵の孵化
季節や水温によっても異なりますが、だいたい1週間から2週間くらいで孵化します。
孵化が近づいてくると、孵化酵素という酵素を出して卵の殻を溶かしていって、少しずつ卵から出てきます。
しかし、この孵化酵素は水質を悪化させてしまうんです。
なので、たくさん孵化し始めたら水質に気を付けましょう。
メダカの繁殖から販売まで⑥メダカの稚魚の育て方
卵から無事に孵化した稚魚。
稚魚の育て方には、以下のようなポイントがあります。
※食べきれなかった分は網ですくって取り除く。
②稚魚は水流が苦手だから、ろ過フィルターやエアレーションは不必要。
③屋外飼育をしていて気温の高い日は、水温やボウフラ等が発生していないかに気を付ける。
エサに関しては、ゾウリムシやミジンコなどの微生物やグリーンウォーターもおすすめです。
メダカの繁殖から販売まで⑦成魚~繁殖期
メダカの稚魚の間は繊細で、なかなか気も休まりませんが、成魚になればひとまずは安心。
大人になったメダカはとっても丈夫で、少々の水温や水質の変化にも耐えられます。
ここからは、繁殖に備えた飼育環境に変えていきましょう。
メダカは普通に育てていても3カ月。
プロの業者でしたら2カ月ほどで産卵可能なサイズまで成長させることができます。
この飼育期間で、独自の販売ルートを確立していきましょう。
この後は「販売→売却→梱包→発送→商品の到着確認」です。
メダカの販売方法
メダカの販売方法としては、
- InstagramやTwitterなどのSNS
- LINEでの販売
- フリマアプリ(ジモティー)
もしくは野菜などの直売所や道の駅、地域のイベントなどで直接販売させてもらうこともできるようです。
メダカの販売は、ヤフオクだけでなく、メルカリやラクマでも原則禁止されています。
個人のネット販売は徐々に厳しくなっていきそうですね。
メダカの売買が禁止!?のまとめ
増えすぎのメダカの販売程度でしたら、小遣い稼ぎを目指すだけで大丈夫です。
しかし、ビジネスとして始めるのでしたら、それ相応に責任も覚悟も必要になってきます。
無計画に進めると、必要経費だけで赤字にもなりかねません。
生き物の販売ということを念頭に置き、しっかり計画を立てて挑んでください!
上手くいけば、それこそビジネスチャンスです。
ネット販売が厳しくなり販売できる場がなくなって、一見するとなかなか難しそうですが。
そんな状況だからこそ、独自の販売ルートを確保できれば軌道にも乗れます。
メダカが好きで飼育や繁殖が苦にならない方でしたら、挑戦してみたらいかがでしょうか?