鈴虫が共食いする理由は2つ?子どもへの伝え方と防ぐコツとは?

飼っていた鈴虫が、気づいたら数を減らしている。

ケースをのぞいたら、一匹がほかの鈴虫を食べている…。

そんな場面をお子さんと一緒に見てしまうと、どう声をかければいいのか戸惑ってしまいますよね。

「うちの飼い方が悪かったのかな」「悲しんでいる子どもに、うまく説明できない」と、胸がモヤモヤしていませんか。

この記事では、鈴虫が共食いをする理由を、お子さんにもそのまま話せるくらいやさしい言葉でお伝えします。

あわせて、共食いを減らすための具体的な工夫と、驚いた子どもへの伝え方のヒントもまとめました。

読み終わるころには、不安が少し軽くなって、親子で落ち着いて鈴虫を見守れるようになっているはずです。

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鈴虫の共食いは自然な行動!飼い方の失敗ではありません

まず、いちばんお伝えしたいことから。

鈴虫の共食いは、決してめずらしいことではありません。

鈴虫を飼っていれば、ある程度の共食いはどうしても起きるもので、これは自然の中でも見られる行動です。

だから、「自分の世話が下手だったせいだ」と、ご自身を責める必要はないんです。

もちろん、見ていて気持ちのいいものではありませんよね。

大切に育てていた鈴虫が減っていくのは、やっぱり悲しいものです。(あの鳴き声を楽しみにしていたのに…と、ため息が出ますよね)。

でも、共食いには、ちゃんと理由があります。

そして、その理由がわかれば、共食いを「減らす」ことはできます。

ゼロにすることはむずかしくても、グッと少なくすることはできるんです。

焦らなくて大丈夫です。

これから、共食いが起きる理由と、今日からできる工夫を順番にお話ししていきますね。

お子さんへの伝え方も後半でしっかり触れますので、安心して読み進めてください。

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鈴虫が共食いをする2つの理由とは?

鈴虫の共食いには、大きく分けて2つの理由があります。

「栄養が足りていないこと」と「ケースの中が混み合っていること」です。

この2つを知っておくと、自分のケースで何が起きているのかが見えやすくなります。

それぞれ、くわしく見ていきましょう。

栄養とくにタンパク質が足りていない

鈴虫はナスやキュウリなどの野菜を食べるイメージが強いですが、じつは野菜だけでは栄養が足りません。

鈴虫には、動物性のタンパク質も必要なんです。

煮干しやかつお節、市販の鈴虫用フードなどがこれにあたります。

このタンパク質が不足すると、鈴虫は別の鈴虫を食べて栄養を補おうとします。

同じ鈴虫の体には、自分にとって必要な栄養がそのまま詰まっているので、足りないぶんを手っ取り早く補えてしまうんですね。

つまり、共食いはおなかを満たすためというより、足りない栄養を補うための行動という面が大きいと考えられています。

きゅうりなど水分の多い野菜ばかりだと栄養がかたよりやすいので、エサのバランスは意外と大事なポイントです。

産卵期や孵化したての時期はもっと栄養が必要

とくに気をつけたいのが、メスが卵を産む時期と、卵からかえったばかりの幼虫の時期です。

この時期は体がたくさんの栄養を必要とするため、栄養が足りないと共食いが起きやすくなります。

卵を産むメスは体力をたくさん使いますし、小さな幼虫もぐんぐん育つために栄養を求めます。

この時期は、いつもより意識してタンパク質を多めに用意してあげると安心ですよ。

飼育ケースの中が混み合いすぎている

もうひとつの理由が、過密、つまり狭いケースにたくさんの鈴虫を入れすぎている状態です。

鈴虫の数に対してケースが小さいと、鈴虫同士がぶつかり合う回数が増えます。

そうすると、ちょっとしたきっかけで共食いにつながりやすくなるんです。

人間でも、満員電車にぎゅうぎゅうに詰め込まれるとイライラしてしまいますよね。(あの感じ、想像するだけで肩がこります)。

混み合った環境は、鈴虫にとってもストレスになりやすいと考えられています。

同じ匹数でも、ケースの広さによって状況はずいぶん変わります。

だからこそ、共食いの原因は一概に「これ」とは言いきれず、ご家庭の飼育環境を一度見直してみることが大切なんです。

弱った個体や脱皮中の鈴虫は狙われやすい

共食いは、すべての鈴虫に同じように起きるわけではありません。

弱っている鈴虫や、脱皮の最中の鈴虫が狙われやすい傾向があります。

エサをうまく食べられず元気がない鈴虫、ほかの子より明らかに小さい鈴虫などは、どうしても狙われやすくなります。

また、脱皮の最中は体がやわらかく、自由に動けません。

その無防備なタイミングを狙われてしまうこともあるんです。

鈴虫は成虫になるまでに何度も脱皮をくり返すので、こうした場面は飼育中に起こりうることのひとつだと知っておくと、いざというとき落ち着いて受けとめられます。

交尾を終えたオスはメスに食べられることがある

少し切ない話ですが、交尾を終えたあとのオスが、メスに食べられてしまうこともあります。

とくに産卵の時期になると、こうしたことが増えるといわれています。

ただ、これも飼い方が悪いから起きるわけではありません。

鈴虫の一生はもともと短く、交尾を終えたオスは秋の深まりとともに寿命を迎えることがほとんどです。(精いっぱい生きた証、と思うと少しだけ救われますね)。

動物性のエサを十分に与えておくことで、ある程度はやわらげられるとされています。

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共食いを減らすために今日からできる4つの工夫

理由がわかったら、次はいよいよ対策です。

むずかしいことはありません。

どれも今日から、家にあるものや身近なお店で手に入るもので始められる工夫ばかりです。

順番に見ていきましょう。

動物性タンパク質のエサを切らさないようにする

いちばん大切なのが、エサの見直しです。

野菜だけになっていないか、まずチェックしてみてください。

煮干しやかつお節、市販の鈴虫用フードなど、動物性タンパク質を常にケースの中に用意しておくことが、共食いを減らす近道です。

かつお節は、鈴虫が食べやすいように細かいものを選ぶといいですよ。

粉状の削り節も食べやすくおすすめです。

市販の鈴虫用フードには、鈴虫に必要な動物性タンパクや植物成分がバランスよく含まれているものもあり、共食い防止をうたった商品も販売されています。

エサは1日1回を目安に、次の日まで残らないくらいの量を小皿に入れて与えるといいでしょう。

うちでも最初はナスとかつお節を入れていたのですが、かつお節があまり減っていないことに気づいて。

試しに、もっと細かい粉状の削り節に変えてみたんです。

そうしたら今度はしっかり食べてくれて、それからは減るペースもゆるやかになった気がします。

エサの「食べやすさ」って、思っていた以上に大事なんだなと実感しました。

注意点として、エサを土の上に直接置くのは避けてください。

カビが生えやすくなり、鈴虫の健康によくありません。

小皿に入れたり、串にさしたりして、土から離して置くのがコツです。

古くなったエサは毎日取りかえて、ケースの中を清潔に保ってあげましょう。

ケースを広くするか飼う数を分ける

ケースの中が混み合っているなら、ケースを大きいものに変えるか、ケースを増やして数を分けるのが効果的です。

鈴虫の数に対して、十分な広さを用意してあげましょう。

飼育ケースの大きさと、飼える数のおおよその目安は次のとおりです。

ケースの大きさ サイズの目安(幅×奥行×高さ) 飼える数の目安
Sサイズ 約20×10×10cm 5匹ほど
Mサイズ 約20×15×15cm 10匹ほど
Lサイズ 約30×20×20cm 20匹ほど
LLサイズ 約35×25×30cm 30匹ほど
3Lサイズ 約45×30×35cm 50匹ほど

この数字はあくまで目安ですが、「ちょっと多いかも」と感じたら、ケースを分けることを考えてみてください。

とくに幼虫は脱皮をくり返してどんどん大きくなるので、育つにつれてケースに余裕がなくなっていきます。

様子を見ながら、ゆとりのある環境を保ってあげられるといいですね。

隠れ家を増やしてケースの中に変化をつける

意外と見落とされがちなのが、隠れ家です。

流木や落ち葉、炭、素焼きの植木鉢のかけらなどを入れて、ケースの中に隠れられる場所や入り組んだ地形をつくってあげると、鈴虫同士が出会う回数が減ります。

隠れ場所があれば、弱った鈴虫や脱皮中の鈴虫も、ほかの鈴虫から距離をとって身を守りやすくなります。

鈴虫は暗くて狭い場所を好むので、隠れ家を用意することは共食い対策としても、鈴虫が安心して過ごすためにも役立ちます。

平らな土だけのケースより、ちょっとごちゃっとしているくらいが、鈴虫にとってはちょうどいいんです。

弱った鈴虫は別のケースに移してあげる

元気がない鈴虫や、ほかより極端に小さい鈴虫を見つけたら、別の小さなケースに移してあげるのもひとつの方法です。

狙われやすい鈴虫を分けてあげることで、その子を守りやすくなります。

元気を取り戻したら、また戻してあげてもいいですね。

ただ、すべての鈴虫を1匹ずつ分けるのは現実的ではありません。

「明らかに弱っているな」と気づいた子だけを、そっと別にしてあげる。

それくらいの気持ちで十分です。

あまり神経質になりすぎると、こちらが疲れてしまいますから。

共食いをゼロにしようと頑張りすぎないこと

ここまで対策をお伝えしてきましたが、最後にひとつ、大事なことを。

共食いを完全にゼロにしようと、頑張りすぎないでください

どれだけていねいに世話をしても、共食いがまったく起きないということは、ほぼありません。

それは自然なことだからです。

「あれもこれもやらなきゃ」と気負いすぎると、鈴虫の世話が楽しいものではなく、つらいものになってしまいます。(子どもとの夏の思い出が、義務になってしまったらもったいないですよね)。

できる範囲で工夫して、あとは「これも自然のうち」と受けとめる。

その心持ちが、いちばん長続きするコツかもしれません。

共食いを見て驚いた子どもへどう伝えればいい?

ここまでが、共食いの理由と対策のお話でした。

でも、お子さんと一緒に鈴虫を育てている方にとって、いちばん悩ましいのは「子どもにどう説明するか」ではないでしょうか。

共食いを見てショックを受けている子どもに、どんな言葉をかければいいのか。

ここからは、その伝え方のヒントをお話しします。

かわいそうではなく命をつなぐ行動だと話してみる

子どもが「かわいそう」「どうして食べちゃうの」と悲しんでいるとき、まずはその気持ちを受けとめてあげてください。

「そうだね、びっくりしたね」「悲しいよね」と、いったん共感する。

否定しないことが大切です。

そのうえで、共食いは意地悪でしているわけではなく、生きるため、命をつなぐための行動なんだと伝えてあげるといいでしょう。

「鈴虫さんは、元気な赤ちゃんを産むために栄養がいるんだよ」「自然の中でも、こういうことは起きているんだよ」。

そんなふうに話すと、子どもにとっては命や自然のしくみを知るきっかけになります。

うちの子も、共食いを見て泣いてしまったことがありました。

私もとっさにうまく言えなくて。

でも「鈴虫さんも、赤ちゃんを産むためにがんばってるんだよ」と話したら、少しずつ落ち着いてくれて。

次の日には「じゃあエサ足してあげる」と自分から言い出したんです。

悲しい出来事で終わらせずに、一緒に考える方向にもっていけたのがよかったのかなと思います。

悲しい出来事として終わらせるのではなく、「どうしたら共食いを減らせるかな」と一緒に考えてみるのもおすすめです。

エサを足したり、隠れ家をつくったり。

子どもが自分の手で工夫できると、悲しさが「やってみよう」という前向きな気持ちに変わっていきます。

お世話の失敗ではないと子ども自身を安心させる

子どもが「自分のお世話が下手だったから」と落ち込んでいたら、それははっきり否定してあげてください。

共食いは、世話の失敗で起きるものではありません

「あなたのお世話のせいじゃないよ」「ちゃんとお世話できているよ」と、まっすぐ伝えてあげましょう。

鈴虫の共食いは、どんなに上手な人が飼っても起こりうることです。

子どもが自分を責めずにすむように、その事実をやさしく伝えてあげてください。

子どもにとって、生き物を育てる経験が「失敗だった」という記憶で終わってしまうのは、もったいないことですから。

鈴虫の共食いと落ち着いて向き合うために

最後に、大事なところをふりかえっておきますね。

  • 鈴虫の共食いは自然な行動で、飼い方の失敗ではない
  • 主な理由は「栄養とくにタンパク質の不足」と「ケースの混み合い」
  • 動物性のエサを切らさず、ケースに余裕と隠れ家をつくると共食いは減らせる
  • 弱った鈴虫は別のケースに移すと守りやすい
  • 共食いをゼロにしようと頑張りすぎなくて大丈夫
  • 子どもには「命をつなぐ行動」「世話の失敗ではない」と伝えてあげる
共食いを目にしたときは、やっぱり胸が痛みますよね。

でも、その理由を知って、できる工夫をしてあげれば、鈴虫たちはきっと夏の終わりまで元気な声を聞かせてくれます。

そして、その経験は、お子さんにとって命や自然について考える、かけがえのない時間になるはずです。

完璧に世話をしようと気負わなくて大丈夫。

エサを少し見直して、ケースに隠れ家をひとつ足してみる。

そんな小さな一歩からで十分です。

親子で「次はどうしようか」と話しながら、鈴虫との夏をのんびり楽しめたら、それがいちばんですよね。