
鈴虫を飼い始めたのに、なんだか静かすぎる。
「鳴かないのって、もしかして飼い方が悪いの?」と不安になってしまいますよね。
実はこの「鳴かない問題」、多くの場合は性別が関係しています。
この記事では、なぜ性別で鳴くかどうかが変わるのか、オスとメスの見分け方、そして他に考えられる原因までわかりやすく解説します。
読み終えるころには「なんだ、そういうことか」とスッキリしてもらえるはずです。
鈴虫が鳴かないのはオスとメスの違いが理由です
鈴虫の鳴き声を出せるのはオスだけです。
メスは体の構造上、鳴くことができません。
だから飼っている鈴虫がメスだった場合、どれだけ環境を整えても、鳴き声は聞こえません。
「もしかして何か失敗したのかな…」と思っていた方、どうか安心してください。
メスが静かなのは、ごく自然なことです。
飼い方が間違っていたわけではありませんよ。(元気に生きているなら、それだけで花丸です)
オスだけが鳴ける理由は羽の構造にある
「なぜオスだけが鳴けるの?」と思いますよね。
これには、体の仕組みが深く関係しています。
鈴虫は声ではなく羽をこすって音を出す
鈴虫の鳴き声は、口や声帯から出る声ではありません。
オスの鈴虫は、前翅(ぜんし)の一部に「やすり状の突起」があり、それを別の羽の縁にこすりつけることで音を生み出しています。
ちょうど、ヴァイオリンの弦を弓でこするようなイメージです。
メスにはこのやすり状の構造がないため、どうやっても音を出すことができないのです。
鳴き声はオスからメスへのアピール
オスが鳴く目的は、主にメスへの求愛です。
「ここにいるよ、気づいてね」というサインを音で伝えています。
オス同士が縄張りを主張するためにも鳴くことがあります。
メスはその鳴き声を聞いて、オスに近づくかどうかを判断しています。
つまり鳴き声は、オスにとっての「プロポーズの言葉」みたいなもの。
メスにとっては、その声が相手を選ぶための大切な情報なんですね。
オスとメスの見分け方は3つ
「じゃあ自分が飼っているのはオスなの?メスなの?」ということが気になってきますよね。
見分け方はいくつかあります。
慣れてくれば、見た目でわかるようになりますよ。
①お腹の先端を確認する
一番わかりやすいのが、お腹の先にある突起の数です。
メスはお腹の先端に3本の突起があります。
中央にある細長い1本が「産卵管(さんらんかん)」で、その左右に「尾毛(びもう)」が1本ずつある形です。
オスには産卵管がないため、左右の尾毛2本だけが見えます。
実際に確認する際は、虫眼鏡やスマホのカメラで拡大撮影してみると判別しやすいですよ。
小さくて動き回るので、最初はちょっと大変かもしれませんが。(何度もズームしては「あれ、どっちだ」ってなるの、あるある)
うちで飼っている鈴虫を確認してみたら、4匹中1匹だけオスで、あとはメスでした。
お腹の先を見ると、産卵管がある子とない子でくっきり違いが出ていて、思ったよりも簡単に見分けられましたよ。
②羽の模様をチェックする
オスの羽には、やすり状の発音器の模様が見えます。
羽の付け根に近い部分を見ると、細かい網目状になっている部分があるのがオスの特徴です。
メスの羽は全体的にすっきりしていて、その模様がありません。
この方法は、お腹の先が確認しづらかったときの補助として使うとさらに確実です。
③体のサイズを比べる
一般的に、メスはオスよりもやや体格が大きめとされています。
ただし個体差もあるため、サイズだけで判断するのは難しい場面も。
①や②と組み合わせて確認するのが確実です。
複数匹いる場合は並べて見比べると、サイズの差がわかりやすくなりますよ。
オスなのに鳴かない場合に考えられる原因
性別を確認してオスだとわかったのに、それでも鳴かないことがあります。
その場合は、環境や状態に原因があることが多いです。
あてはまるものがないか、ひとつずつ確認してみましょう。
温度が低すぎる・高すぎる
鈴虫が活発に鳴くのは、気温が25〜30℃前後のときとされています。
夜に鳴くイメージがありますが、気温が下がりすぎると動きが鈍くなり、鳴かなくなることがあります。
特に秋が深まるにつれて気温が下がってくると、鳴き声が減るのは自然なことです。
逆に35℃を超えるような高温の環境も、鈴虫にとって過酷です。
飼育ケースを直射日光が当たる場所に置いていないかも確認してみてください。
飼い始めたばかりで環境に慣れていない
新しいケースや環境に移した直後は、鈴虫もストレスを感じています。
しばらく静かでも、環境に慣れてくれば鳴き始めることが多いです。(引越し直後はなかなか落ち着かないのは、虫も人間も同じかもしれません)
焦って何度もケースを開けたり触ったりすると、逆に慣れるのが遅くなることもあるので、しばらくそっとしておくのが得策です。
まだ幼虫で成虫になっていない
鈴虫の幼虫は鳴きません。
成虫になって羽が発達してから、初めて鳴けるようになります。
購入や採取した鈴虫が幼虫だった場合は、羽化(うか)して成虫になるまで待ちましょう。
成虫になると翅(はね)がしっかり伸びて、見た目にも変化がわかります。
寿命が近い・体調が優れない
鈴虫の成虫としての寿命は、一般的に2〜3ヶ月程度とされています。
寿命が近づいてくると、鳴く頻度が減ったり、まったく鳴かなくなることがあります。
また水分不足や食不足で元気がなくなっている場合も、鳴かなくなることがあります。
以前、8月に飼い始めた鈴虫が9月末ごろからぱったり鳴かなくなって焦ったことがあります。
調べたら寿命が近かっただけで、飼育環境が悪かったわけではありませんでした。
そのまま最後まで元気に過ごしてくれましたよ。
オスが1匹しかいない
オスはメスや他のオスの存在を感じることで、鳴く気持ちが高まるとも言われています。
オス1匹だけで飼っている場合、刺激が少なくて鳴かないことがあるとされています。
複数飼える環境があれば、オスとメスをペアで飼ってみると鳴き声を楽しみやすくなりますよ。
まとめ:鈴虫が鳴かない原因のほとんどは性別にある
この記事のポイントを整理します。
- 鈴虫の鳴き声を出せるのはオスだけ。メスは体の構造上、鳴けない
- オスは羽にあるやすり状の構造をこすり合わせて音を出している
- オスとメスの見分け方は「お腹の先端の突起の数」「羽の模様」「体のサイズ」の3つ
- オスでも、温度・環境への慣れ・成長段階・寿命・飼育環境によって鳴かないことがある
飼い方が間違っていたわけではありませんよ。
まずはお腹の先をそっとのぞいてみてください。
3本の突起があればメス、2本ならオスです。
そこから確認するだけで、「なんで鳴かないんだろう」というモヤモヤが一気に晴れることも多いです。
もしオスだとわかって、それでも鳴かない場合は、温度や環境をひとつずつ見直してみましょう。
焦らず鈴虫のペースに合わせながら、秋の夜長の鳴き声を楽しめるといいですね。
