外国出身の方がずっと日本にいる場合、「帰化」や「永住」などの手続きをすることになります。
「帰化」という言葉は、海外出身のスポーツ選手などの話で良くメディアでも聞く言葉ですよね。
個人的には、サッカー選手や大相撲の力士のイメージが強いです。
でもこの帰化や永住、なんとなく同じような言葉かと思ってしまいますが、どんな違いがあるのでしょうか?
国籍取得と帰化の条件は?その取扱いにはどんな違いがあるの?
「国籍取得」と「帰化」。
実はこの2つの言葉ははっきりいって、同じ意味です。
法務省の説明では、
ようするに、その国の国籍を取得することを「帰化」というんですね。
言い方の違いであって、特に意味的な違いはないようです。
どんな人が国籍取得(帰化)ができるの?
「日本の国籍が欲しい!!」と言っても、誰でもすぐに帰化できるわけではありません。
帰化の一般的な条件は6つあります。
住所は正式なものでなくてはいけないので、正式な在留資格を有していなくてはいけません。
素行が善良かどうかは、犯罪歴や納税状況などで判断されます。
この条件は個人単位ではなく、生計をともにする家族単位で判断されるので、申請者が無職でも家族に収入があれば問題ありません。
詳しくは後程ご説明します。
あるいはそのような団体を結成したり、加入しているような人は帰化することはできません。
以上のような条件が、帰化する上での最低条件となります。
これらはあくまでも「最低条件」なので、これらを満たしているからといって100%帰化がみとめられる訳ではないようです。
永住と帰化の違いは?帰化すると元の国籍には戻れないって本当?
「帰化」と「国籍取得」は同じということがわかりましたが、「帰化」と「永住」についてはどうでしょうか?
この2つにはどのような違いがあるのでしょうか??
「帰化」は上記でも説明した通り、日本の国籍を取得することです。
それに対して「永住」は、外国人が在留期間を制限されることなく日本で住み続ける権利のことを言います。
つまり、「永住」の場合は、国籍はもとの国の国籍のままということなので、ここは明確な違いになりますよね。
在留資格を持つ外国人が永住権を得るためには、入国管理局に対して「永住許可申請」を行います。
日本にずっといられるという点は「帰化」と同じですが、日本国籍を取得しているわけではないので、選挙権や被選挙権・警察や役所への公的な機関への就職はできないなどの違いがあります。
もう一つ大きな違いは、永住権があったとしても、再入国許可を取得しないまま1年を超えて日本を離れたような場合には、永住権を取り消されることもあります。
「帰化」した場合は「日本人」になっているわけですから、このような在留に関わる手続きなどはすべてなくなります。
しかし、上記でも書いた通り、「帰化」した場合は元の国籍は放棄しなくてはいけません。
二重国籍を認めている国もありますが、日本ではそれを認めていないため、元の国籍放棄は必須となります。
一度放棄した元の国の国籍は、もし再度取得したいといっても中々再取得するのは難しいようです。
その為、一生日本で生活を送りたいという固い決意がある場合は「帰化」を選択することをオススメします。
逆に、日本で自由に活動し、安定した生活を送りたいということのみが目的であれば、「永住」の在留資格で十分と考えられます。
永住権を取得した後に帰化申請をおこなうこともできますので、少しでも国籍に迷いがあればまずは永住を選択することをオススメします。
帰化と国籍取得の違いは?のまとめ
帰化と国籍取得の違いについて見てきました。
「帰化」は外国人から日本人になるわけですから、ハードルも高く、申請や事務的な手続きもかなり大変な作業となります。
しかし、日本人になるという目的の為に、帰化を選択する外国人の方は沢山いますよね!
永住でも帰化でも、どちらでもこの日本に一緒に暮らしていく仲間として、是非仲良くしていきたいものですね(^^)