野生のメダカは今や絶滅危惧種に指定されているほど珍しい魚になっています。
一方で、品種改良されたメダカは増え、自宅で飼育されている方も多いと思います。
でも、メダカを元気に長生きさせてあげるために重要なのが「水槽の掃除」です。
メダカにとっての「水」は、私たち人にとっての「空気」と同じです。
水槽を適切に掃除してあげなければ、弱ってしまったり、病気になったり、最悪死に至ります。
今回は、メダカにとって適切な掃除の頻度や掃除の方法を解説していきたいと思います。
メダカの水槽の掃除の頻度とベストなタイミングの判断の仕方
まず、メダカの水槽を掃除する頻度は、
- 春と秋…2週間に1回
- 夏…1週間に1回
- 冬…2週間~1ヶ月に1回
特に水温が高くなる夏場は、メダカの活動量が増えることで食欲が増え、フンの量も増えます。
なので、水が汚れやすくなるので、水槽の掃除の頻度を増やすのがおススメです。
一方、水温が15℃を下回る冬場は、メダカは冬眠状態になるため掃除の頻度が減るというわけです。
ただ、室内でメダカを飼育している場合は2週間に1度の頻度で水槽を掃除してあげましょう。
けれど、
- メダカが病気になってしまった場合
- 水が明らかに濁っている場合
- 悪臭がする場合
- 油膜が張っている場合
メダカを取り巻く水質の悪化は、メダカが弱ってしまったり、病気や死の原因になってしまいます
メダカの水槽の掃除の仕方やポイント
メダカの水槽の掃除は大きく分けて
- コケの掃除
- フンや餌の食べ残しなど「底砂」の掃除
- 水換え
メダカの水槽の掃除をするとき全て同時にやるのはNG
実は、メダカの水槽の掃除をするとき、気を付けないといけないことがあります。
それは、
- コケの掃除
- フンや餌の食べ残しなど「底砂」の掃除
- 水換え
同時に行うことは、メダカの住環境が急に変化することになり、メダカに大きなストレスを与えてしまうのです。
人間だって
- 家
- 家電
- 食べ物
- 服
メダカも同じです。
同時に全ての掃除を行うのではなく、掃除の工程を1つずつ、季節に合わせて1週間~1ヶ月の頻度で行ってあげるのがポイントです。
では、
- コケの掃除
- フンや餌の食べ残しなど「底砂」の掃除
- 水換え
ちなみに、水槽の掃除をするときには
- 掃除中はメダカを一時的に別の「水槽」や「バケツ」に移動させる
- 移動させる「水槽」や「バケツ」には掃除前の水槽内の水を少し入れて急激な水質変化を避ける
メダカの水槽掃除の仕方①コケの掃除
メダカを飼育しているとどうしても発生してしまう「コケ」
「コケ」は、水質の浄化や酸素の供給、卵の隠れ家になるなどメリットもありますが。
増え続けるとメダカの遊泳スペースが減ってしまったり、メダカの様子が見えにくくなるなどのデメリットが生じます。
「コケ」が目立ってきたらコケ掃除をすることをおススメします。
また、コケの掃除の仕方は、「水槽」と「流木」で異なります。
まず、「水槽」についたコケは、専用のヘラやスポンジを使って掃除します。
コケが残りやすい角部分はハブラシが便利ですよ。
そして、「流木」についたコケは
- ヤマトヌマエビ
- ミナミヌマエビ
- タニシ
- 石巻貝
- フネアマ貝
メダカと一緒に水槽で生活ができるので一緒に飼育するのがおススメです。
メダカの水槽掃除の仕方②フンや餌の食べ残しなど「底砂」の掃除
水槽の底砂にはフンや餌の食べ残しなどが溜まってしまいます。
フンや餌の食べ残しは、放っておくと腐って、水質が悪化する原因になります。
底砂の掃除には、底砂の汚れを排出できる
- 専用のホース
- スポイト
- ポンプ
「スポイト」は粒の粗い底砂、「ポンプ」は粒の細かい砂利などの底砂にピッタリなんです。
また、コケの掃除をしてくれると紹介した「ヤマトヌマエビ」や「ミナミヌマエビ」などのエビは、メダカの餌の食べ残しを食べてくれるといったメリットもありますよ。
メダカの水槽掃除の仕方③水換え
メダカの水槽の水替えは、単に水を抜いて新しい水を入れれば良いというわけではありません。
実は、メダカが住んでいた古い水には、「バクテリア」である細菌がいます。
「バクテリア」には、水の汚れを分解してくれたり、メダカのフンや餌の食べ残しを腐る前に分解してくれる働きがあります。
なので、水替えは「水槽の1/3程度の水」だけで良いんです。
他にも
- 新しい水は1日置いてカルキを抜いておく
- 水温を掃除前の水と同じにしておく
- pH剤を使って水質を同じにしておく
水温と水質を同じにしておかないとメダカが「ショック死」してしまう恐れがあります。
また、新しい水を入れる時は、ホースなどを使ってゆっくり入れるのもポイントです。
水を勢いよく入れてしまうとメダカが水流に巻き込まれて弱ってしまったり、死んでしまう恐れがあります。
メダカの水槽の水換えをしないとどうなるの?水質悪化はメダカにどんな影響がある?
メダカにとっての「水」は、私たち人にとっての「空気」と同じです。
水槽の水換えを適切にしなければメダカが弱ってしまったり、病気になったり、死んでしまう原因になります。
メダカのフンや餌は、放っておくと腐っていきます。
その結果、水槽の水に「低級脂肪酸」と呼ばれる有機化合物や「アンモニア」が発生してしまいます。
特に「アンモニア」は、メダカにとって猛毒で、少量でもストレスを感じてしまいます。
さらにアンモニアの量が増え続けると「アンモニア中毒」にかかり、メダカは最悪死んでしまいます。
なので、適切に水槽内のフンや餌を掃除したり水替えが必要なのです。
さらに、水槽が汚れていることでメダカが見えにくくなり、健康状態を把握しにくくなってしまいます。
メダカが住む水質の悪化の判断の仕方は?
では、メダカが住む水質の悪化はどのように判断すればよいのでしょうか?
メダカが住む水槽の水質悪化のサインには、次の6つがあります
②水の色が黄ばむ
③水槽から刺激臭がする
④水面に油膜や泡が発生して残る
⑤メダカのヒレが閉じている
⑥メダカがじっとして動かない・水面をパクパクしている
メダカの水槽の水質悪化サイン①水の色が白く濁る
メダカが住む水槽の水が白く濁るのは、「餌の食べ残し」や「フン」「バクテリアなどの死骸」などが腐っている証拠です。
「餌の食べ残し」や「フン」「バクテリアなどの死骸」などが腐って、たんぱく質が水中に溶け出しているのです。
たんぱく質が水中に増えてしまうと水に含まれる「酸素」が減少してしまい、メダカが窒息してしまう恐れがあります。
メダカの水槽の水質悪化サイン②水の色が黄ばむ
メダカが住む水槽の水が黄ばむのは、コケの増え過ぎが原因です。
コケが増え過ぎると水中の栄養を吸収し、メダカに栄養が行き届かなくなる恐れがあります。
メダカの水槽の水質悪化サイン③水槽から刺激臭がする
みなさんご存じの通り、水は「無臭」です。
ですが、メダカが住む水槽から刺激臭がした場合、
- アンモニア
- 亜硝酸(あしょうさん)
有害物質はメダカが弱まってしまったり死んでしまう原因の一つです。
メダカの水槽の水質悪化サイン④水面に油膜や泡が発生して残る
メダカにとって必要なバクテリアが死んでしまうと、たんぱく質が水面に溜まってしまいます。
それをそのまま放っておくと、水面に油膜や泡が発生して残るようになります。
バクテリアが死なないためにも、
- 水中に空気を送る「ブクブク」を使う
- 水草を入れる
- 酸素を出す石を入れる
メダカの水槽の水質悪化サイン⑤メダカの尾びれが閉じている
メダカは、水質が悪化してくると尾びれが閉じてしまいます。
しかも、放っておくと尾びれが閉じて針のような形になる「ハリ病」になってしまいます。
最悪、死に至る恐れがあるので、水替えをしてもメダカが尾びれを閉じていたら
- 水槽に塩を入れる「塩水浴」
- メチレンブルーやアグテンを使った「薬浴」
メダカの水槽の水質悪化サイン⑥メダカがじっとして動かない・水面をパクパクしている
メダカがじっとして動かずに水面をパクパクしている状態は大変危険な状態です。
メダカは、酸欠や病気の時、水面をパクパクすることが多くなります。
早めに水替えや掃除をしてメダカの様子を小まめに観察してあげましょう。
メダカの水槽の洗い方のまとめ
メダカの水槽を掃除する頻度は、
- 「春と秋」もは2週間に1回
- 「夏」には1週間に1回
- 「冬」には2週間~1ヶ月に1回
また、掃除の際には
- コケの掃除
- フンや餌の食べ残しなど「底砂」の掃除
- 水換え
急な環境の変化は、メダカにとってストレスになります。
メダカの様子をはじめ水槽の水質にも気をつけて、元気に長生きさせてあげましょうね。