風船が空高く飛んでいったら気圧で割れる!?割れた後はどうなるの?

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花の種やメッセージと一緒に風船を飛ばしたり、イベントのオープニングセレモニーなどで、たくさんの風船が空に浮かんでいく様子を見たことがありませんか?

私も今年の夏に、子供たちと一緒に近くの海辺でのイベントで、みんなが一斉に風船を飛ばす「バルーンリリース」というイベントで、風船を飛ばしてきました。

子供たちも大喜びだったのは、言うまでもありません!

でも…。

「そうやって空に浮かんでいった風船は、その後どのようになるんだろう?」なんて、考えたことありませんか?

そこで今回は、私と一緒に「風船のその後」を追ってみませんか?

また、風船を空に飛ばすときには「ゴム風船」が使われる理由も合わせてお伝えしますね。

風船がふわふわと浮かぶのはどうして?

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地上から放たれた風船は、空に向かって浮かんでいきますが、どうして風船が浮かぶのでしょうか?

だって、普段私たちが風船に空気を入れても、全然浮かぶことはありませんもんね。

その理由は、「空に浮かんでいく風船の中には、ヘリウムガスが注入されているから」なんですね。

なぜヘリウムガスで風船が浮かぶの?

でも、ヘリウムガスって…なんなんでしょう?

そう!学校で習った「元子番号2・元素記号He」。そのヘリウムのことです。

ヘリウムガスは、空気中の成分である

  • 酸素
  • 窒素
  • 水素
よりも軽い気体なので、そのヘリウムで膨らんでいる風船は、自然と空に浮かんでいきます。

でも、ヘリウムで膨らませた風船は、いったいどこまでとんでいくのでしょうか?

「宇宙の果てまで…」なんて、夢のようなことが起きるのでしょうか?

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上空に飛んで行った風船はどのようになるの?

地上から旅に出た風船!上空ではどのようになるかといいますと…。

上空で風船は気圧の変化によって割れてしまう

それは、まず上空では地上よりも大気圧が下がるため、地上の風船よりも大きく膨らみます。

大気圧が下がると、風船を外から押していた力が弱くなってくるので、風船の中の気体が膨張して大きくなるのです。

袋入りのスナック菓子が、気圧の低い山の上ではパンパンに膨らむことと同じ原理ですね。

風船がさらに膨らむと、ゴムが薄くなり割れてしまうのです。

低温も風船の敵

ゴム風船の敵(?)は、大気圧だけではないのです。

実は、気温もゴム風船の伸縮に関係があって、ゴムの「びよーん」とのびる性質は、マイナス30~マイナス50度くらいで、なくなってしまうんです。

そして、上空8kmの気温は「マイナス30度くらい」と言われています。

なので、そのくらいの上空まで飛んでいくと、風船のゴムが劣化してしまって風船は割れてしまうのです。


上空まで大空高く飛んで行って割れた風船はどうなるの?

上空で割れた風船は、その後どのようになるのでしょうか?

上記で説明したように、上空での

  • 大気圧の変化
  • 上空のマイナス20~30度の気温
によって風船が割れると、地球の重力によって風船の破片は、ゆっくりと落ちてくるのです。

風船の素材は、天然ゴムでできています。

これは、ゴムの木から出る樹液を集めて作られているので、地上に落ちてきた風船の破片は、自然に還ることが可能なのです。

土から生まれたものなので、土にかえることができるので、環境汚染にはならないのですね。

イベントなどで使う風船が「ゴム風船」なのには、ちゃんとした理由があったのですね。

ちなみに、露天などで売っているふわふわ風船は天然のゴム素材ではないため、飛んでいってしまうとただのゴミになってしまいます。

なので、飛んでいかないように気をつけましょうね!

大量の風船飛ばしには許可が必要!?風船飛ばしのときの注意点

多少面倒な手続きが必要でも、大量の風船を飛ばしたい!

空いっぱいに風船が飛ぶ景色を子どもや大切な人たちに見せたい!

そう想像すると、わくわくしてきますよね。

私も幼稚園のころ、風船にひまわりの種をつけて飛ばした時のことはよく覚えています。

たしか、一緒につけたお手紙の返信が返ってきたような記憶もあります!

風船を飛ばす、そのワクワク感は、子ども心に残る特別な体験になりますよね。

さて、ここで実際に大量の風船を飛ばしたいと思った時に気になるのが、「どこかに許可は必要なのか?」という点ですよね。

「昔は大丈夫だったけど、今はもう禁止されているかもしれない‥‥」と不安に思っている人もいるかもしれません。

そんなあなた!安心してください。

風船飛ばしに、許可は必要ありません!

風船飛ばしを禁止したり、申請を必要とするような条例等は、現在特に定められていないようです。

「一般社団法人 日本バルーン協会」が定めているルールをここにまとめておくので、参考にしてみてくださいね。

  • 風船にはヘリウムガスを使用する。(水素ガスは使用禁止)
  • 風船は、ラテックスを原料とする「ゴム風船」であること。
  • 風船の留め具・糸などに、プラスチック等自然に分解できない素材を使わないこと。
  • 風船をひとまとめにして飛ばすのではなく、単体で飛ばすこと。
  • 近隣の迷惑にならない場所・天候を考慮すること。
以上に注意することで、大量の風船でも自由に空へ飛ばすことができます!

環境や近隣の方への配慮を忘れずに楽しみましょう。

もしも宇宙まで飛んでいったら風船ってどうなるの?

いざ、風船を飛ばそうとなった時、子どもからこう聞かれることがあるかもしれませんね。

「もし、飛ばした風船が宇宙にまで飛んで行ってしまったらどうなるんだろう?宇宙のゴミになっちゃうの?」

そんな疑問にも、ちゃんとお答えしておきますね!

まず結論から言うと、ゴム風船が宇宙に達することはありません。

宇宙にたどり着く前の、「成層圏」というところで、破裂してしまうからです。

破裂と言っても、私たちがイメージする割れ方とはちょっと違うんだそう。

成層圏は地球と違う環境なので、なんと、風船はスパゲッティのような細いかけらになって破裂します。

丸い風船が麺みたいになってしまうなんて、びっくりですよね。

では、そのスパゲッティたちはそのまま飛び散って宇宙ゴミになってしまうのでしょうか?

実は、宇宙ゴミになることもあり得ないんです。

理由は簡単、重力によって、落ちていくから。

宇宙に飛び立つロケットは、ものすごいエネルギーを使って、スピードを出して宇宙に到着しますよね。

それと同じように、宇宙にたどり着くためには、重力に勝つくらいの莫大なエネルギーが必要なんです。

だから、風船の破片たちは、宇宙ゴミにはならず、地球に戻ってきます。

そうして、自然に還っていくんですね。

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風船って空で割れるとどうなるの?のまとめ

花の種やメッセージなどと一緒に、大空高く飛ばした風船は、種やメッセージカードの重みがあるので上空高くまでは飛べません。

風に乗って飛んでいくうちに、しぼんで私たちの手元に届くのです。

宇宙と大気圏の境界は高度120kmといいますから、風船が宇宙まで飛んでいくことは難しそうですね。

ですが今後の研究や開発によって、気圧の変化や寒さにも耐えられるゴムができれば・・・。

風船が宇宙まで飛んでいくのも夢ではないのかもしれませんね!