家庭菜園初心者は育てやすいナスやトマトなどを選びますが、慣れてくるとどんどん新しいジャンルの野菜を育ててみたくなりますよね。
そんなワンランクアップした野菜作りの1つ、らっきょうについてご紹介したいと思います。
初回はだいたいホームセンターで売っている種球を使いますが、うまくできれば2年目は自分で種球を作りたいとなりますよね。
あまり周りが作っていないような野菜だと、難易度が高いのかなと思いがちです..
でも、らっきょうは初心者でも作りやすい野菜なんです。
らっきょうの植え方
らっきょうの植え方は、10cm間隔で1粒2粒程度を深さ3~5cmのところに植えます。
この時、
- 浅めに植え付けると小さいらっきょう
- 深めに植えると大粒のらっきょう
らっきょうはあまり手がかからない野菜ですが、種球を植え付ける3週間前には石灰を混ぜ込んで中和させておいてください。
1週間前には肥料を混ぜ込んで土作りは完成です。
8月~9月くらいに植え付けるので7月くらいに土作りを始めましょう。
らっきょうの種球作りは、収穫したらっきょうを別にとりわけて保存しておくだけでOKです。
らっきょうの種取りのやり方は?収穫時の選別と保存の仕方を解説
6月になるとらっきょうの収穫シーズンになります。
基本的には食べるものも種球も同じものなので、全部引っこ抜いてもOKです。
その中から食べる分と種球にする分とを分けて置けばいいのですが・・・
らっきょうは1年目・2年目と収穫できる量が違う
らっきょうというのは
- 1年掘り
- 2年掘り
- 3年掘り
らっきょうというのは、1粒のらっきょうが分球して増えていきます。
一般的には1年ものは8~12粒くらい収穫できるといわれています。
それに対して、2年掘りは1粒のらっきょうから30~50粒のらっきょうが収穫できます。
しかし分球が進んでいるので全体的に小粒です。
小粒が好きな人はあえて2年掘りにするために収穫しないでとって置いたりしています。
3年掘りになるとさらに分球が進みます。
なので、実がもっと小さくなり、たくさんの粒がつくと思われますが、剥くのが大変そうだなぁという印象です・・・
収穫したらっきょうの保管方法は?
収穫したらっきょうから種球にしたい分だけ大き目のものを取り分けておきます。
収穫したら、食べる分も種球の分も天日に並べて乾燥させないといけません。
湿ったままですと腐ってしまいますから・・・
表面が乾いたらネットなどに入れて、雨が当たらず通気性のある場所に吊るして保管します。
たまねぎの保管でそのようにしている家をみたことありませんか?
やはり地べたに置くと、下の部分の通気が悪いので傷んでしまう可能性が高いからです。
収穫した実の葉っぱ部分はどうする?
収穫した時は、実と葉っぱとつながっていますが、保管するときにはこの葉っぱ部分をどうすべきかと思いますよね。
お店に売っている種球を参考にすればいいですが、葉っぱの部分は全部カットで大丈夫です。
吊るすのにネットがないなんて時は、葉っぱの部分を紐で縛って吊るしておくことも可能です。
植え付ける時は切ってくださいね。
1粒の種球からおおむね10粒くらいの新しいらっきょうが採れます。
そのへんを計算して植え付けてみてくださいね。
ちなみにエシャロットという、生で食べる野菜があります。
これはらっきょうを早めに収穫しただけなので、食べてみたいという方は3月~4月頃に少しだけ収穫してみましょう。
らっきょうの種球は消毒した方がいい?そのままとどう違うの?
らっきょうの種球は、掘り上げた後、殺虫剤および殺菌剤で消毒をした方がいいとされています。
消毒のやり方は、
- 網袋(またはかごやザル)の中にらっきょうを入れる
- 薬剤液を作る
- 薬剤液の中に浸す
- 網袋を2~3回動かしてらっきょう全体に薬剤が触れるようにする
- 薬剤液の中から取り出す
- 風通しの良いところで陰干しする
こちらの動画には、らっきょうの消毒の仕方についてわかりやすく説明してくださっているので、参考にされてくださいね。
薬剤に浸した後でも、風通しが悪いと種球が腐ってしまうことがあります。
保管している間、腐っていないかなどたまに見るようにしましょう!
ではなぜ消毒が必要なのかというと、「病害虫対策」のためです。
らっきょうで挙げられる病害虫には
- ネダニ
- ネギアザミウマ
- 軟腐病
- 白色疫病
- 黒腐菌核病
- 黒点葉枯病
- サビ病
ネダニや軟腐病の主な発生源は
- 土壌中に残っているもの
- 種球からの持ち込み
ちなみに、らっきょうの根に着いた部分が黄褐色にえぐれているのがネダニの仕業になります。
植えた後にネダニが発生しても栽培中は駆除することができません。
なので、植え付け前に種球を消毒し予防することが必要になってくるんです!
また、収穫後のほ場に罹病球やネダニの寄生した球を残さないようにするのも大切ですよ。
らっきょうは植えっぱなしで大丈夫?追肥と水やりは必要?
らっきょうを植え付けて、最初に水をたっぷりあげたらあとはそんなに水を上げる必要はないです。
どちらかというと乾燥を好みますので。
肥料は2~3月ごろに葉っぱの元気がなさそうな感じであれば追肥しますが、青々と伸びているようなら不要です。
らっきょうの栽培で大切なこと「土寄せ」
ただ水や肥料より、とても大事なことは土寄せをするという部分です。
らっきょうって実が白いですよね。
これは日が当たっていないからです。
じゃがいもなどもそうですが、実が大きくなってくると地表から顔を出してしまい、日光に当たると緑色になってしまいます。
じゃがいもの場合はこの緑部分は毒だから食べるなといわれていますよね。
らっきょうは毒ではないですが、日が当たってしまうと品質が劣化しますので、食べられないようなものができてしまうかも?
ネギなども定期的に土を寄せているからこそ、白い部分と緑の部分ができるのです。
何もしていなかったらほぼ緑のネギになることでしょう。
そう考えると土寄せは大事ということが理解してもらえると思います。
らっきょうの栽培で植え替えはどうすればいい?
らっきょうは植え替えの必要がありません。
一度植えたら収穫まで同じ場所で育てられます。
地植えできるような場所がない場合、深めのプランターで栽培することもできますよ。
プランターで栽培する場合も、土寄せはしますが、植え替えの必要はありません。
ですが、プランターで栽培するときに注意しないといけないのが、プランターの深さです。
らっきょうは定期的な土寄せが必要になってきます。
なので、プランターの深さは30cm以上のものがおすすめです。
植え方としては、
- プランターの鉢底に鉢底ネットを敷く
- プランターの底面に、底が隠れるくらいの石を入れる
- 土を7分目くらいまで入れる
- 表面を平らにする
- 先端がわずかに土から出るくらいに土をかぶせる
- プランターの底から水が滲み出るくらい水をたっぷりあげる
注意点としては、先端がわずかに土から出るくらいに土をかぶせるとき。
らっきょうの種球が完全に隠れるくらい土を被せてしまうと、太陽光があたらないことで発芽せずに枯れてしまう可能性があります。
なので、土の表面からわずかに先端を出すように土をかけてあげるようにしましょう。
これは好みになりますが、小さいらっきょうをたくさんとりたい場合は、一つの植え穴に2~3球を浅植えにするといいですよ。
また、ラッキョウは連作障害が出にくいため、同じ場所で連続して栽培することが可能です。
連作ができるという点も初心者には嬉しいポイントですね!
らっきょうの種球の作り方のまとめ
家庭菜園というと、実がなる系を選ぶ人が多いですが、少しレベルアップしてくると他とは違ったものを作ってみたくなるものですよね。
私も今年はみょうがにチャレンジ中です。
薬味系って実は体にいい成分がたくさん含んでいるんです。
あってもなくてもいいものかもしれないけど、それらは消化を助けてくれたり、栄養吸収を倍増させたり、昔からあるものにはそれなりに意味があるのだなと感じます。
らっきょうってカレーのお供としてしか食べたことがない、という方もいると思いますが、らっきょうはとっても体にいいのですよ。
- 食物繊維
- ビタミンC
- カリウム
- 抗酸化作用がある
- 糖尿病や高血圧にもよい
自分で作ったらっきょうを甘酢漬けして、1年中食べられる生活って「丁寧な暮らし」っぽくいて素敵ですよね!?