南の沖縄では、5月のゴールデンウィークが明けるのと同じくらいからから。
北の東北では6月の中旬くらいにかけて、じめじめして嫌ぁ~な季節『梅雨』に入っていきますよね~。
梅雨前線が北上していって梅雨入りすると、雨降りの日が多くなってきて『ジメジメした嫌な日』が続きますもんね。
そんな梅雨だけど、天気予報で
『梅雨入りしました』
『梅雨明けしました』
っていう話をしてるときに耳にする
- 平年(へいねん)より2日早い
- 例年(れいねん)より3日遅れで
何となく
『いつもの年に比べて、同じくらいの感じなんやろうなぁ』
とは思ってはいたけど、その平年と例年って実際どういう意味で、何がどう違うんでしょう?
そこでこの記事では
- 天気予報で良く聞く『平年』と『例年』ってどう違うの?
- 梅雨の日数って地域によって大きく違ったりするの?
- 梅雨が明けると急に暑くなる気がするけど、何でなの?
梅雨入りや梅雨明けで良く聞く平年と例年ってどう違うの?
天気予報を見ていると
『例年(れいねん)』
『平年(へいねん)』
っていう言葉を良く聞きますよね。
その時に、今までは何となく聞き流していた『平年に比べて~』とか『例年よりも』っていう言葉。
感覚的に『どっちも、いつもの年と比べてっていう意味なんやろうなぁ』ってくらいにしか思っていなかったんですが。
でもいったん気になり始めると、例年と平年って
- 微妙な違いがあるけど、だいたい同じような意味なのか
- 全然違う意味の言葉なのか
- 実は全く同じ意味なのか
『例年』とか『平年』以外にも
『去年と比べて3日早い~』
っていう風に言ってることもあるけど、さすがにこれは『あぁ、去年よりも3日早いんやねぇ』って、言葉通りでしかないから、迷うことはないんですけど。
平年と例年の意味
まずは平年と例年、それぞれの意味を調べてみましょう。
基本的には、農作物とか気象のことに使われることが多い言葉です。
そして、この平年っていう言葉には『平均』っていう意味とは別に、『普通の状態にある』っていう意味でも使われることがあります。『平年並みの気温』っていた感じですね。まぁ『平均=普通』っていう風に考えることもできるので、そういった意味での使われ方もされているっていうことですね。
意味としては、人間社会における『通例』、社会での一般的なならわし。
要は『一般的な常識』っていう意味があります。
なので、使われ方としては『例年、盆踊りは○○公園でやってるけど、今年は△△公園でやることになった』っていう感じでしょうか。
なので、天気予報のような『気候』のようなことに対して使う場合には『平年』を使うのが普通のようですね。
で、天気予報でもたまに耳にすることがある『例年』は、『だいたい、毎年では』的な意味で使われていて。
『例年通り』っていうと『毎年と変わらず、おおよそいつも通り』っていった感じのニュアンスで使われているんでしょうね。
平年の閏年(うるうどし)に対する意味
平年っていうのは、平均値と比べてっていう意味があって、主に気候とか農作物に関わることで使われるっていうことでしたが、それ以外にもう1つ『別の使われ方』があります。
それは『うるう年』に対しての平年です。
うるう年でいう『平年』とは、1年が365日の閏(うるう)年じゃない年のことを言います。
なので、1年が366日あるうるう年のことは『平年ではない』っていう風な言葉が使われることもあるんですね。
梅雨の期間ってどれくらい?地域によっても違ったりするの?
梅雨に入ると、ジメジメした日が続いて、とっても嫌ですよね。
だけど、そんな梅雨入りや梅雨明けの時期は地域によって違いますよね。
南の方から梅雨前線っていう
天気予報の天気図で見ると、こんな感じの線が徐々に北上していって、沖縄から順番に梅雨入りして、梅雨が明けていきます。
気象庁が発表している平年
前述したように、天気予報で使われることが多い『平年』だけど、気象庁にはその平年で使われる『平均値』がきちんと定められているんです。
天気予報で使われる『平年』として使われる『平均値』は過去30年間の平均値が使われて、その平均値と比べて『平年よりも3日遅い』とかっていう風に表現されているんです。
そして、その過去30年間の平均値は、毎年毎年『過去30年分の平均』を計算して出してる訳じゃないんです。
実は10年に1回のタイミングで、過去30年分の気象のいろんな統計をもとに平均値を計算して、『平年値』として発表しているんです。
梅雨入り梅雨明けの平年値
気象庁が2010年に発表している平年値をもとに、地域ごとの梅雨入りと梅雨明け、梅雨の期間の日数をまとめてみました。
ちなみに今度はその10年後ということなので、2020年に新しい平年値が発表されるっていうことになります。
- 沖縄の梅雨入り
期間 … 5月 9日頃 ~ 6月23日頃
日数 … 46日間 - 奄美の梅雨入り
期間 … 5月11日頃 ~ 6月29日
日数 … 50日間 - 九州南部の梅雨入り
期間 … 5月11日頃 ~ 6月29日頃
日数 … 45日間 - 九州北部(山口県を含む)の梅雨入り
期間 … 6月 5日頃 ~ 7月19日頃
日数 … 45日間 - 四国の梅雨入り
期間 … 6月 5日頃 ~ 7月18日頃
日数 … 44日間 - 中国(山口県を除く)の梅雨入り
期間 … 6月 7日頃 ~ 7月21日頃
日数 … 45日間 - 近畿の梅雨入り
期間 … 6月 7日頃 ~ 7月21日頃
日数 … 45日間 - 東海の梅雨入り
期間 … 6月 8日頃 ~ 7月21日頃
日数 … 44日間 - 関東甲信の梅雨入り
期間 … 6月 8日頃 ~ 7月21日頃
日数 … 44日間 - 北陸の梅雨入り
期間 … 6月12日頃 ~ 7月24日頃
日数 … 43日間 - 東北南部の梅雨入り
期間 … 6月12日頃 ~ 7月25日頃
日数 … 44日間 - 東北北部の梅雨入り
期間 … 6月14日頃 ~ 7月28日頃
日数 … 45日間
梅雨入りの時期を見てみると、一番早いのは沖縄の5/9ごろで、一番遅いのは東北北部の6/14ごろです。
梅雨明けでも同じく
- 一番早いのは沖縄の6/23ごろで
- 一番遅いのが東北北部の7/28ごろ
そして、梅雨の日数を見ると、ほとんどが43~45日くらいと、梅雨入りや梅雨明けの時期は違えど、梅雨の期間的にはほぼ同じですよね。
ただ、奄美だけが唯一『50日』と、他の地域よりも約1週間近く梅雨時期が長いようです。
北海道に梅雨はない?
先ほどまとめた『梅雨の平年値』の情報を見て、『おや?北海道がないやん』って思ったのは、私だけじゃないはず。
ここに統計情報がないっていう事は、北海道には梅雨入りや梅雨明けがない、要は『梅雨』って言うものがないんでしょうか?
梅雨入りって言うのは、梅雨前線が北上していってしばらくの間、その近辺で停滞することで『梅雨入り』になります。
その梅雨前線は北上していくにつれて徐々に勢力が衰えていくんだけど、北海道に到達はするものの。
たどり着いた時にはすでに弱っちくなってしまってて、しかも停滞する期間もとっても短くなってしまうんですね。
なので、実際には梅雨前線の残骸(?)が北海道には到達して、それによって少しの期間いくらかの雨は降るんだけど。
でもそれはもう『梅雨前線』じゃないっていう状態になっちゃってるので、結果
『北海道に梅雨入りや梅雨明けはない ⇒ 北海道に梅雨はない』
っていう事になってるんですね。
また、気象学的には正式なものじゃないけど、北海道にが『蝦夷梅雨(えぞつゆ)』っていうものがあり、2週間程すっきりしない天気が続くことがあるんです。
ただ、この蝦夷梅雨は毎年必ずあるものじゃないので、明らかに本家の梅雨とは別物なんですけどね。
梅雨が明けると急に暑くなる理由
1か月以上にも及ぶ、なが~い梅雨が終わると、いよいよ夏本番です。
雨が多くってジメジメした梅雨が終わるのは嬉しいけど、梅雨が明けると急に暑くなるのは何故なんでしょう?
そもそも梅雨っていうのは、
- 南からの湿ったあったかい空気
- 北からの乾燥した涼しい空気
そして『梅雨が明ける』っていうことは、南からの暖かい空気のかたまりが勝って、北からの涼しい空気のかたまりを北の方に押しやってしまったっていうことです。
なので、梅雨が明けると同時に気温も高くなって、暑くなっちゃうんですね。
梅雨入りの平年と例年は何が違うの?のまとめ
梅雨入りや梅雨明けなんかの天気予報で良く耳にする『平年』や『例年』っていうことについて見てきました。
これらの意味がわかると、また天気予報の見方も変わってきますよね。