結婚後は扶養範囲内で働くという人も多いですが、もちろん扶養内で働くことにはメリットもあれば、デメリットもあります。
あなたは扶養内で働くメリットとデメリットをきちんと把握していますか?
この記事では、あなたが気が付かないうちに損をしてしまわないために、そんな「不要内で働くこと」について、詳しく見ていきたいと思います。
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扶養内で働くメリットにはどんなものがある?
まずは、扶養内で働くメリットを詳しく見ていきましょう。
扶養内で働くメリット①夫(扶養者)が負担する税金が減る
あなたが扶養内で働けば、扶養者である夫は配偶者控除を受けることができます。
すると夫の税金の負担額が減るので、お給料の手取りが増えます。
扶養内で働くメリット②国民年金を払わなくてもいい
夫(扶養者)が厚生年金に加入していて、あなたの収入が扶養範囲内(130万円以内)であれば、あなたは国民年金を支払う義務がありません。
国民年金を支払うことなく、将来国民年金を受け取ることができるのでお得と言えますね。
扶養内で働くメリット③健康保険を払わなくてもいい
年金と同様にあなたの収入が扶養範囲内(130万円以内)であれば、扶養者である夫の勤務先の健康保険に加入することができます。
あなた自身は健康保険料を払わずに、3割の負担で医療機関の受診が可能となるんです。
扶養内で働くメリット④所得税を払わなくてもいい
あなたの収入が103万円以内の扶養内であれば、所得税がかかりません。
働いた分のお給料をそのまま受け取ることができます。
扶養内で働くメリット⑤夫(扶養者)の勤務先から扶養手当が出ることもある
これは夫の勤務先にもよりますが、扶養している人がいる場合に扶養手当が支給されることがあります。
扶養手当の金額は企業によって異なります。
扶養内で働くデメリットにはどんなものがある?
続いて、扶養内で働くデメリットも見ていきましょう。
扶養内で働くデメリット①将来もらえる年金が減る
扶養内で働いていれば年金を支払うことなく将来国民年金をもらえますが、その額は年間で78万円程度です。
これだけの金額では老後の生活が不安ですよね。
扶養外で働いて、自身で厚生年金に加入している人に比べると、将来的に受け取れる年金額が少ないのが大きなデメリットです。
扶養内で働くデメリット②働き方が制限される
扶養内で収入を得るには、ある程度働き方を抑えなければいけません。
そのせいで働き先が見つかりにくかったり、勤務先で気まずい思いをしたりすることはあるかもしれません。
勤務日数も勤務時間も扶養外で働く人に比べると少なくなるので、雑用ばかり押し付けられるなんてこともあるようです。
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扶養に入ると旦那の給料が減る!?妻の税金と社会保険料はどうなる?
あなたが旦那さんの扶養に入ると、旦那さんの給料からあなたの分の社会保険料が引かれて、旦那さんの給料が減ってしまうと考えていませんか?
実はそんなことはありません!
あなたが旦那さんの扶養に入っても旦那さんの給料は減らないのです。
社会保険料は旦那さんの給料額によって決まるので、あなたが扶養に入ったからといって負担する額は変わりません。
旦那さんのこれまで通りの社会保険料の負担額で、あなたも社会保険のサービスを受けることができるのでお得と言えますね。
また、旦那さんの勤務先の社会保険加入条件によっては、年収が106万円を超えた時点で扶養を外れて社会保険に入る必要があります。
あなたの勤務先でとくにそういった条件がなければ、年収130万円までは旦那さんの扶養内です。
では、あなたの税金はどうなるのか、あなたの年収別にみていきましょう。
あなたの税金はどうなる?①あなたの収入が年収100万円以内の場合
100万円(地域によって違うので100万円は目安です)を超えなければ、あなたは税を負担する必要はありません。
働いた分の給料を全て受け取ることができます。
あなたの税金はどうなる?②あなたの収入が年収103万円以内の場合
年収がおよそ100万円~103万円になると、住民税がかかります。
住民税はあなたのお住まいの地域によって、
「年収がいくらから発生するのか」
「どれくらい負担する必要があるのか」
が変わってきます。
だいたいの地域では年収が93~100万円を超えたところで住民税が発生するようです。
あなたの税金はどうなる?~あなたの収入が年収130万円以内の場合~
年収が103万円~130万円になると、所得税がかかります。
なので、103万円を超えると
- 住民税
- 所得税
扶養に入った方がいい場合の年収は?夫と妻の年収で排除額が決まる!
あなたが旦那さんの扶養に入ると、旦那さんの所得税が排除されるのを知っていますか?
「配偶者を扶養しているので、税負担を減らしてあげよう」という意味合いの制度で
- 配偶者控除
- 配偶者特別控除
旦那さんやあなたの年収によって配偶者控除や配偶者特別控除が適用になるかどうかが決定します。
配偶者控除は適用される?①あなたの年収が103万円以内のとき
旦那さんの所得が1000万円以下だったなら、配偶者控除が適用になります。
旦那さんは満額の38万円の控除を受けることができます。
あなたの年収が103万以内だったら、あなたも所得税も払う必要がなく、旦那さんの所得税も減るということですね。
配偶者控除は適用される?②あなたの年収が103万円~150万円以内のとき
旦那さんの所得が1000万円以下だったら、「配偶者特別控除」が適用となります。
あなたの年収が150万円以内なら、旦那さんは満額の38万円の控除を受けることができます。
年収が130万円(106万円)を超えると、扶養から外れてあなた自身で社会保険料を払う必要があります。
ですが、旦那さんの控除はまだ続くということです。
配偶者控除は適用される?③あなたの年収が150万円~201万円以内のとき
旦那さんの所得が1000万円以下であれば、配偶者特別控除が適用となります。
ですが、あなたの年収が150万円を超えると、あなたの収入に応じて控除額は段階的に減っていきます。
そして、あなたの年収が201万円になった時点で控除は完全になくなります。
あなたの年収が130万円~150万円の場合は。
旦那さんの控除はあるものの、社会保険料が引かれるので扶養内のときのうほうが、あなたの手取りは多いという状況になります。
年収130万円(もしくは106万円)をぎりぎり超えてしまうくらいの年収ならば。
そんなときは、少しだけ仕事を抑えて扶養内で働いたほうがお得に感じるかもしれません。
扶養外で働くのなら、年収150万円を超えるくらい思いっきり働いたほうが良いでしょう!
扶養から外れる場合の妻の年収で得する金額は?夫の年収によっても違うの?
思い切り稼いで扶養から外れる場合、得する妻の年収は200万円が目安です。
夫の年収によることはなく、基本的にこの金額を目安と言っています。
理由は2つあります。
妻の年収は200万円が目安の理由①社会保険料などの負担
1つ目は扶養から外れる場合、自身で社会保険料などを負担することになることです。
国民健康保険と国民年金の組み合わせが一番高くなるのですが、大体月々3万円ほど負担する金額が増えるんです。
つまり3万円×12ヶ月=36万円
先ほどお伝えした150万円を超えた場合この負担がスタートするので、200万円稼いでも手取りは164万円です。
つまり、200万円を切ると手取りが150万円に近づき、場合によっては扶養内で働くより手取りが減ってしまいます。
ただ、150万~200万の間は夫の配偶者特別控除があります。
家計全体で見れば、その分は少しの負担は緩和されます。
妻の年収は200万円が目安の理由②妻の負担増
とはいえ、妻と夫で財布が別という家庭も増えています。
200万円以下だと妻自身は負担が多く、扶養を超えないより手取りが少ないのは辛いですよね。
妻だけで見た時の負担が増えることが2つ目の理由です。
もし扶養を外れるて働こう考えている場合、年収が200万円を超えるようにするのがおすすめです。
色々と考えることが多いですが、賢く生きたいですね!
扶養内で働くメリットとデメリットのまとめ
扶養内での勤務はメリットもデメリットもあることがわかっていただけたかと思います。
現在の手取りや勤務時間を優先させたいのなら、扶養範囲内で働くほうがお得かもしれません。
ですが、将来的な収入やキャリアアップを考えると扶養外で働いたほうがよさそうです。
扶養控除と年収についてよく理解し、あなたの納得のいく働き方でお仕事をしてくださいね。