みなさん「くわい」ってご存知ですか?
おせちに入っている「小さなカブのようなアレ!」と言われると、ピンとくるのではないでしょうか?
今回は、そんなおせちには欠かせない「くわい」について「くわいを下処理するときのポイント」について、お伝えしていきますね。
くわいを下処理するときのポイント
くわいの下処理は、そんなに難しくありません。
皮をむいてあく抜きをすれば完了です。
くわいの芽と茎は縁起もので、ちゃんと食べることもできますよ。
なので、好みによって切り落さずそのままにするか、それとも根元から1.5~2㎝ぐらいに切り落して使っても、どちらにしても良いです。
②くわいの底を平面に切ります。
そうすることで、お皿に置くときに安定し、見た目もよくなります。
③皮は、底部から上に向けて皮をむきます。くわいの皮はとても薄くてむきやすいです。
その時誤って茎を切り落さないように気を付けましょう。
その際包丁でむくのがよいでしょう。
皮むき器を使ってむくのもよいですが、削れ過ぎて茎ごとカットしてします恐れがあります。
茎の皮も一枚むいておくとよいですね。
皮に少し切れ目を入れておくと、つるんと1枚きれいにむく事が出来ますよ。
④くわいの皮をむいたらボールに入れた水に浸けていきます。
購入したおせちに入っているくわいは、六角形にきれいにむかれていますよね?
このやり方は、まず下から六面にむいていきます。
くわいが小さいと、たくさん実を削ってしまい惜しいので、形にこだわらずに底だけ整えるだけで良いでしょう。
下処理はこれで終わりです。次に下茹でします。
下茹でをしない調理法もありますが、くわいは煮物にするのが一般的です。
しかもアクが強く、それに下茹でをしておけば色が悪くなるのを防げることもあって、下茹でする方がおすすめできます。
くわいはそのままだと白いのですが、煮ることで黄色くなります。おせちに入れるのであれば、色付けすることでさらにきれいになりますよ。
- 米のとぎ汁
- お酢
- くちなし
このとき、しっかり口を閉じておきます。
②皮をむいたくわいを鍋に入れます。
その中にとぎ汁、またはお水とお酢を大さじ1ほど入れます。
水の量は、くわいがしっかりと浸るくらい多めに入れてくださいね。
沸騰後3分ほどゆでます。
ゆであがったら、ざるにあげて冷めると出来上がりです。
くわいは水からゆで上げます。
くちなしがなくても問題ありません。色は薄くなりますが、仕上がりはきれいな色になりますよ。
くちなしを入れるなら、その量が多すぎると色が濃くなりすぎてしまいます。
調節するために、少しずつ入れるなどしてくださいね。
これで下準備完了です!
くわいの保存方法!解凍後の賞味期限はどれくらい?
くわいを保存する方法は、冷蔵庫だと2通りあります。
くわいの保存方法①
まずは、水道水でくわいを洗って、しっかりと水分をふき取ります。
そして、そのくわいを新聞紙に包みます。さらにポリ袋に入れておけば、冷蔵庫で保存できますよ。
くわいの保存方法②
タッパーなどの入れ物にくわいを入れて、水に浸します。
そしてタッパごと、冷蔵庫の冷暗所に保存しましょう。
水に浸けて保存しているので、だんだんとその水が濁ってきます。
なので、2~3日に一度、水を変えてくださいね。
くわいを冷凍保存する
舌書したくわいをしばらくの間使わないのであれば、冷凍保存すると良いでしょう。
冷凍保存する場合は、下処理まで済ませておきます。
下処理したくわいをラップに包んで、密閉できる袋に入れて冷凍庫で保存します。
その冷凍したくわいを使用する時は、解凍せずにそのままで煮物などに使用できます。
保存できる期間は約1か月です。
しかし保存期間が長くなるとやはり味が落ちてくるので、早め早めに使ってしまうことをおすすめします。
くわいってどんな食べ物?
くわいはおせち料理で定番の食材で、調理される前は、つやっとした藍色をしています。
その味は、ほろ苦さと甘みがあり、食感はほっくりだけれどもポソポソした感じでしょうか?
野菜の中でも、「極めて独特な食感」だと言えるでしょう。
くわいの由来
くわいとは、くわいの葉が鍬(くわ)に似ているために、最初は鍬芋(くわいも)と呼ばれていました。
それが次第になまっていって「慈姑(くわい)」になったのではと考えられています。
くわいは、おせち料理では「芽でたい縁起物」として使用されますが、それはくわいが大きな芽と茎を出すことから由来しています。
くわいの旬
くわいの旬は、11月末から12月に限定される冬野菜です。
生産量も少ないので、正月のお節料理に使われる高級商材として、世の中で認知されています。
産地は
- 1位:広島
- 2位:埼玉
なんとその2県で、全収穫量の約90%を占めているんですね。
くわいの栄養
くわいの栄養素の特徴は、野菜の中ではタンパク質が豊富で、なんと「サツマイモの約5倍」含まれています。
血圧を下げる効果が期待できる「カリウム」も豊富で、高血圧予防に良いとされています。
その他にも
- 疲労回復に効き目があるビタミンB1
- 骨や歯に必要なリン
- 味覚を正常に保つのに必須の亜鉛
くわいが苦い理由
くわいが苦いのは、ポリフェノールの一種の「カテキン」がその理由です。
そのカテキンには、抗酸化作用が期待でき、動脈硬化などの生活習慣病の予防に効果があるとされています。
また、免疫力を向上させるなどの作用があるとされています。
くわいは古くは中国でも
- 滋養強壮(じようきょうそう)
- 長寿(ちょうじゅ)
冬限定の食材ですが、その栄養素や効き目を知ったなら食べてみたくなりますよね。
くわいを解凍後の賞味期限って?のまとめ
くわいを食べるのは、お正月ぐらいしかないかもしれません。
でもご紹介したように、くわいは栄養価もとても高くてとっても美味しいので、是非「芽でたい縁起物」として、年の初めには食べておきたいですね!
下ごしらえなどが少し面倒かもしれませんが、年に一度ぐらいのことなので、挑戦してみませんか?