大きく可愛らしい花を咲かせる朝顔は、夏の風物詩ですよね。
子どもが小学校で育てる植物の定番ですし、朝顔を見かける機会は多いと思います。
ですが、草花には花言葉があり、その中でも朝顔の花言葉はちょっと変わっています。
まず、朝顔全体の花言葉は
「愛情」
「結束」
「はかない恋」
といった言葉です。
「はかない恋」は朝に花を咲かせ昼過ぎにしぼむ姿から、「結束」は支柱にしっかりツルを絡ませる姿から取られたと言われてきます。
しかし、もう1つの隠された花言葉があります。
それは、「私はあなたに絡みつく」という花言葉です。
絡みつくという事は、「依存や束縛」といった意味合いに取れますよね。
または「取り付く」、という事にも繋がるのではないでしょうか?
朝顔のこわい花言葉の由来って?
では、なぜ「私はあなたに絡みつく」という怖い花言葉になってしまったのでしょうか?
その由来はやはり、ツルが支柱に絡みつく姿から取られたと言われています。
しかも朝顔のツルは絡みつくものがないと、先端が枯れてしまうのです!
それを聞くと、ますます怖くなってしまいますよね。
朝顔に白があるって本当?花言葉にはどんな意味があるの?
朝顔はもともと青い花が咲くのですが、現代では様々な色の朝顔が咲いています。
その中でも一際目を引くのが、白い朝顔ですよね。
なぜ白い朝顔が咲くのかというと、色素の成分である「アントシアニン」がうまく作られなかった為なのです。
このアントシアニンは
- ブドウ
- ナス
- 小豆
朝顔の花の色が青だったり紫だったりするのは、アントシアニンの影響です。
ですが、成長過程においてアントシアニンを作る遺伝子が欠損してしまうと、アントシアニンが作られなくなってしまいます。
その結果、白い朝顔が咲くという訳なのです。
遺伝子が欠損しているからといって、白い朝顔は欠陥であったり病気だったりという事ではありませんので、安心して育ててくださいね。
白い朝顔の花言葉は?
最後に、白い朝顔の花言葉について見ていきましょう。
白い朝顔の花言葉は、「溢れる喜び」です。
先程言った通り、白い朝顔は遺伝子の欠損によって咲く為、珍しい花と言えます。
珍しい朝顔を見る事により自然に喜びがあふれる姿から、花言葉がつけられたのですね。
あまり知られていない朝顔の別名とは?
実は、朝顔には別名があります。
その名も「牽牛花」。
読み方、わかりますか?
私はわからなかったのですが「けんぎゅうか」と読みます。
もしくは、「牽牛子(けんごし)」という別名もあるようですが、どちらも「牽牛」という言葉が使われています。
なぜこのような別名があるのかと言うと、次のような言い伝えがあるからだそうです。
その農夫は病気がちだったのですが、朝顔の種を飲むことで病気を治すことができました。
嬉しくなった農夫は、自分の飼っていた水牛を牽いて、朝顔が咲いていた田んぼにお礼を言いに行きました。
ということで、“牛を牽く”という意味の“牽牛”が朝顔の別名になったのです。
上記の言い伝え以外にも諸説あるようで、
- 朝顔の種は非常に高価な薬だったので、それを贈られた人は牛を牽いてお礼に行った
- 朝顔の種はとても高価だったので、牛と交換できるほどのものだった
朝顔の花姿が牛に似ているわけではないので、この謂われを知らなかったら全然意味がわかりませんね。
ちなみに、昔の中国では生薬とされていた朝顔の種ですが、強い毒性を持っているので絶対に飲まないでくださいね。
夕顔の花言葉には別の意味での怖さが・・・
朝顔と違って、夕方に花を咲かすのが「夕顔」です。
夕顔の花言葉は、
- はかない恋
- 夜
- 夜の思い出
- 罪
- 罪深い人
- 魅惑の人
「はかない恋」は、開花時間が短いことに由来しているので、朝顔の花言葉とも共通してきます。
「夜」にまつわるものは、夕方に花を咲かせるところからきています。
そして、突然出てきた「罪」という花言葉。
なんなの、怖い!!
これは、源氏物語に登場する「夕顔」という女性の話に由来していると言われています。
その後、本妻に嫉妬されることを恐れて市井に隠れるように暮らしていました。
その時に、若い頃の光源氏と出会い、お互いの素性を明かさずに愛人関係になりました。
そしてとある日、光源氏がこっそりと夕顔を外に連れ出したところ、真夜中に霊が現れ、夕顔は幼子を残したまま亡くなってしまいました。
この話から、「罪」「罪深い人」「魅惑の人」という花言葉がうまれたようです。
美しく、恋が成就することなく亡くなってしまった夕顔の物悲しい姿が想像されます。
個人的には「罪」というぐさっとくる言葉で表現されるのはなんとも切ないですが。
でも、これから夕顔を見ると源氏物語の夕顔のことに思いを馳せてしまうかもしれません。
琉球朝顔にはあさがおとは全然違った花言葉が!?
「琉球朝顔(リュウキュウアサガオ)」とは、沖縄が原産の朝顔の仲間です。
一般的な朝顔よりも繁殖力が強いので、グリーンカーテンにされることもよくあるそうです。
なんなら生命力がすごいので、増えすぎて困ってしまうこともあるとか;
朝顔が一年で枯れてしまう一年草であることに対し、琉球朝顔は何年にもわたって花を咲かせる多年草です。
琉球朝顔は「オーシャンブルー」とも言われており、その名の通り花の色はさわやかな青色です。
そして、午後には赤味が増して紫に変化するという変わった特徴があります。
見た目は朝顔ですが、このようによくある朝顔とは性質が異なっている「琉球朝顔」。
その花言葉は朝顔と違うものなんだろうなと思って調べてみたのですが、意外(?)と朝顔を同じような花言葉ばかりでした。
- はかない恋
- 明日もさわやかに
- 愛情の絆
すぐに花がしぼんでしまうことから、「はかない恋」。
花のさわやかな見た目から「明日もさわやかに」。
ツルがからみつくとなかなか離れないことから「愛情の絆」。
琉球朝顔だけに限らず、どんな朝顔もとても育てやすく、花が大振りなので子どもたちも大好きです。
「花が綺麗だね」というところから一歩踏み込んで花言葉についても教えてあげると、子どもたちの興味も広がるかもしれませんね。
怖い花言葉もつ草花たちは他にもあった!
実は、朝顔以外にも「怖い花言葉」を持つ草花は多いんです。
怖い花言葉の草花①黄色いカーネーション
母の日の定番ギフトであるカーネーションですが、色を間違えると大変な事になってしまいます。
黄色いカーネーションの花言葉は、「軽蔑」だからです。
間違っても母の日に、黄色いカーネーションは渡さないようにしましょう!
怖い花言葉の草花②クローバー(シロツメクサ)
春に小さな花を咲かせるクローバーの花で、よく花かんむりを作りませんでしたか?
実はクローバーの花言葉の1つには、「復讐」という身の毛のよだつ言葉があるのです。
その可愛らしい姿からは、全く想像できない花言葉ですね。
怖い花言葉の草花③マリーゴールド
ガーデニングでよく植えられるマリーゴールドですが、花言葉は
- 「嫉妬」
- 「絶望」
- 「悲しみ」
黄色い花には不吉な花言葉をつけられがちで、マリーゴールドも御多分に洩れずつけられてしまいました。
怖い花言葉の草花④水仙(すいせん)
水辺に可憐な花を咲かせる水仙は、
- 「自惚れ」
- 「自己愛」
その言葉の由来は、水鏡に映った自分の姿に恋して、水仙になったというナルキッソスの伝説から来ています。
朝顔の花言葉が怖い?のまとめ
朝顔には
「愛情」
「結束」
「儚い恋」
という花言葉以外にも、
「私はあなたに絡みつく」
という、ちょっと怖い花言葉があります。
朝顔のツルが支柱にしっかりと絡みつく姿から取られており、絡むものがないとツルが枯れてしまう姿もまた、花言葉の怖さを引き立てます。
ですが、朝顔の花言葉は明るいものが多いです。
花言葉が怖いからと、気にしなくても大丈夫ですよ。