あさりはお好きですか?
私は正直あまりあさりが好きではなく、そんな私のせいで我が家の食卓には、あさりが出ることはあまりありません。
あさりは独特の風味があるので、きっと子どもたち(7歳、3歳)も苦手だろうなぁと勝手に思い込み、全く手をつけることがありませんでした。
しかし、義母があさりを少量のお酒をまぶしてチンした「あさりの酒蒸し」を出してくれたときに、子どもたちがとてもよく食べていたのを見て、驚きました。
それ以降、あさりが特売になると買うようになり、調理の簡単な酒蒸しのみですが、食卓に出すようになりました。
そしてあさりは、調理前に塩水に入れて砂抜きをしますが、このときに生きの良いものであれば、砂と一緒にピュっと水を飛ばすことがありますよね?
何もふたをせずにおいていた場合は、そこらじゅうが水浸しになることもあるくらいです。
これから調理をする食材なのですが、生き生きとしている姿を見るのは良いのか悪いのか…。
そんなことを思いながら
「でもあさりって、何で水をぴゅーっって飛ばすんだろう?わざわざ食べられやすくする為に、水と一緒に砂も吐き出してる?。。。訳ないよね?」
なんてことを考えたこと、ありませんか?
あさりが水を飛ばす理由は?じゃりじゃり気持ち悪いから?
私があさりを苦手になった理由は、食べたときにジャリジャリと砂を噛んでしまったことがあったからです。
あさりを食べたことのある人なら、必ず経験したことがあると思います。
仕方のないことなのですが、これがきっかけで苦手になってしまいました。
海の中にいるあさりは、水管(後述します)を使ったり、貝を開け閉めすることによって海水を取り込みます。
海水の中には酸素やエサが含まれていて、それ以外の不要なもの(=砂)は吐き出して処理しています。
その吐き出す行為が「水を飛ばす」という行動になっているんですね。
そして、あさりが砂を吐くのは、あさり自身が砂をじゃりじゃりと感じているからなのではなく、生命活動に不要なものだからですね。
あさりの水管はなんのためにある?塩水に漬けるとベロンと出すのはなぜ?
あさりのジャリジャリをなくすためには、塩水につけて砂抜きをする必要があります。
砂抜きには一晩~半日、長ければ一日ほどかかる場合があります。
初めて調理したときは、この砂抜きの行程をよく知らず、食べようと思ったタイミングですぐに調理を開始できずに困りました。
あさりを、海水か海水と同じ塩分濃度(3%)の塩水につけて布巾や新聞紙で覆って暗くします。
そのままの状態でそっとしておくと、ベロンと何かが貝の中から出てきます。
「ベロ」
「舌」
などと呼ばれることもありますが、これが「水管」です。
よく見ると水管には二つの口があることがわかります。
「入水管」と「出水管」です。
えさが混じった海水を「入水管」から体の中に取り込みます。
そして、いらなくなった砂やフンなどの老廃物を「出水管」から外に排出します。
「入水管」の方が、少しだけ「出水管」よりも大きいつくりをしています。
塩水に漬けたときに「水管」がベロンと出てくるのは、「入水管」と「出水管」で呼吸をしたり体の中を綺麗にするためです。
水管には目の役割もあるそうで、周りを伺っているのかもしれませんね。
あさりの砂抜きについて
ちなみに、先ほどあさりの砂抜きは時間がかかると書きましたが、裏ワザとして20分で砂抜きができる方法があるので、ご紹介しますね。
熱湯に同量のお水を入れると、だいたいこれぐらいの温度になります。
②あさりを洗う
表面に汚れや菌がついている場合があるので、必ず砂抜き前に洗います。
菌によって食中毒を起こさないように、台所ではなく外で洗うのがベストだそうです。
③あさりをお湯につける(10~20分)
お湯の中にあさりを入れます。
この状態で、10~20分放置します。
もし、お湯が冷めてきたと感じたら、適宜お湯を追加して温度を上げるようにしてください。
ただし、高温すぎると貝がゆだってしまう(口がパカっと大きく開く)のうで、気を付けてください。
④あさりをもう一度洗う
もう一度、流水で貝の表面の汚れをこすり落とし、砂抜き終了です。
さらに、貝の口も少し開くので、水管以外にも貝本体からも砂を出すことができます。
このように、お湯でも短時間で砂抜きができるのですが
- お湯の中にうまみ成分が溶け出てしまったり
- あさり自身にストレスがかかるのでは?
あさりに負荷なく砂抜きするのであれば、本来の塩水+暗所が良いと思います。
あくまでも、お湯を使用するのは裏ワザとして覚えておいてくださいね。
あさりが水を飛ばす理由!のまとめ
あさりが水を飛ばす理由について見てきました。
- 生きの良いあさりであれば、砂抜きの最中に水を飛ばしてそこらじゅうが水浸しになることがあります。
- 塩水につけると水管を出します。砂抜き時は、「入水管」から汚れのない塩水を取り込み、「出水管」から体の中に入っていた余計なもの(=砂)を吐き出します。
- 砂抜きには、通常長い時間を要しますが(一晩~半日、それ以上)、45~50℃のお湯を使えば20分ほどで砂抜きを完了させることができます。
ただ、時間をかけて塩水を使って砂抜きする方法よりも、風味が落ちることがあります。
今度あさりを手に入れたら、ぜひ一度試してみてくださいね。