「なんだか唇がヒリヒリして痛い…」そんなとき、つい手元のリップクリームを塗ってしまうこと、ありませんか?
乾燥してるのかなと思ってケアしているつもりが、実は逆効果になっているケースもあるんです。
特に、香りやスーッとした使用感のあるリップを塗ってしまっている方は要注意。
そういったリップに含まれる成分が、唇の敏感な皮膚をさらに刺激してしまっていることもあります。
この記事では、唇がヒリヒリする主な原因や、やってしまいがちなNGケア、そして正しいリップクリームの選び方まで、日常の中で実践しやすい方法を交えながら、わかりやすくご紹介します。
毎日使うものだからこそ、自分に合ったアイテムとやさしいケアで、唇のトラブルを防いでいきましょう。
唇 ヒリヒリの原因と対策まとめ|リップの刺激や乾燥が影響?
刺激の強いリップが原因になることも
唇がヒリヒリするとき、まず疑ってほしいのが「今使っているリップクリーム」。
香料やメントール、色素などが入っているものは、唇にとっては刺激が強すぎることがあります。
特に「スースーする感覚」があるリップは、爽快感はあっても、その刺激が炎症を引き起こしている可能性もあるため注意が必要です。
例えば、メントールやカンフルが含まれている製品は、一見清涼感があって気持ちよく感じるかもしれませんが、唇のバリア機能が弱っていると、ピリピリとした刺激を強く感じることがあります。
さらに、長期間使用し続けることで、慢性的な乾燥や荒れを引き起こしてしまうケースも。
また、リップに含まれる成分が合わない場合、塗った直後には問題がなくても、時間が経つにつれて違和感やかゆみ、赤みなどのトラブルが出てくることもあります。
人によって肌の敏感さは違うので、「人気がある=自分に合う」とは限りません。
友人が良いと言っていたリップでも、自分には合わないということも珍しくないのです。
使用後に少しでも違和感を感じたら、その製品の使用はすぐに中止し、成分表示を確認するようにしましょう。
次にリップを選ぶときの参考にもなりますし、自分の唇に合ったケアを見つける手がかりにもなります。
唇の乾燥や紫外線ダメージも要注意
乾燥しているときに唇を舐めたくなる気持ちはよくわかりますが、実はそれがさらなる乾燥を招いてしまいます。
唾液が蒸発するときに、唇の水分も一緒に奪われてしまうんです。
特に冬場や空気の乾燥した季節には、唇がすぐにカサカサになってしまいがちで、舐めることで一時的にうるおったように感じても、逆に炎症を引き起こしやすくなります。
さらに、唇は顔の中でも皮膚がとても薄く、皮脂腺もないため、水分の保持力が低いという特徴があります。
だからこそ、唾液や外的要因による刺激には非常に弱いのです。
また、紫外線や冷たい風などの外的刺激も、唇を敏感にさせてしまう大きな要因です。
夏場の強い日差しや冬場の冷たい空気は、直接唇にダメージを与え、乾燥やヒリヒリ感を助長します。
UV対策が顔や体に比べておろそかになりやすい唇は、実はもっとも紫外線対策が必要なパーツの一つといえるでしょう。
加えて、無意識に唇をかんでしまう癖や、皮をむいてしまうクセも、唇の荒れやヒリヒリを悪化させる原因になります。
一度ダメージを受けた唇は再生に時間がかかるため、習慣的な刺激を避け、優しくいたわることが大切です。
唇が荒れるときのリップクリームの選び方
刺激が少ない保湿成分を重視しよう
唇が敏感になっているときには、できるだけ刺激の少ないリップクリームを選びましょう。
「無香料」「無着色」「アルコールフリー」などの表示があるものが安心です。
こうした表示のある製品は、肌への負担が少なく、敏感になっている状態の唇にも使いやすいのが特徴です。
また、最近では「敏感肌用」や「皮膚科医推奨」と記載された製品も増えてきており、選ぶときの参考になります。
とくに子どもやアレルギー体質の方は、より成分に注意を払って選ぶことが大切です。
保湿力が高くてやさしい成分としては、ワセリン、シアバター、セラミド、スクワランなどがあります。
これらの成分は、唇の表面にしっかりと保護膜をつくり、水分の蒸発を防ぎながらしっとりとした状態を保ってくれます。
特にワセリンは、シンプルな処方で刺激も少ないため、肌トラブルを起こしにくく、多くの皮膚科でもすすめられる成分のひとつです。
加えて、シアバターには天然の油脂由来のビタミンや保湿成分が含まれており、唇にやさしくなじみやすいのも魅力です。
セラミドはもともと人間の皮膚にも存在する成分で、バリア機能をサポートしてくれる働きがあります。
リップクリームを選ぶ際は、成分表示をチェックする習慣をつけ、自分の肌質や唇の状態に合った製品を選ぶようにしましょう。
改善しないときは医薬品タイプも視野に
リップクリームにも「化粧品タイプ」と「医薬品タイプ」があります。
化粧品タイプのリップは日常的な保湿ケアや乾燥防止に適していますが、症状がひどくなったときや、何を塗っても改善しないというときには、医薬品タイプを試してみるのがおすすめです。
医薬品タイプのリップには、抗炎症成分やビタミンB群、アラントイン、グリチルレチン酸など、唇の炎症や荒れを抑えて回復を助ける成分が含まれているものがあります。
これらの成分は、炎症を鎮めたり、皮膚のターンオーバーを促進して唇の再生をサポートしたりと、より積極的なケアをしたいときに効果的です。
また、唇の荒れが繰り返す場合や、市販の製品でも改善しないような強いヒリヒリ感や出血、ただれなどがあるときには、自己判断で対処するのではなく、早めに皮膚科に相談するのがベストです。
医師の診察を受けることで、原因を明確にし、必要に応じて外用薬などの適切な処置を受けることができます。
唇は他の皮膚よりも敏感でデリケートなため、誤ったケアを続けていると回復までに時間がかかってしまうこともあります。
早期に正しい対応をすることが、健康な唇を取り戻す近道です。
唇を守る正しいケア方法と日常習慣
日中と就寝前のリップケアで保湿力アップ
乾燥を感じたときにはこまめにリップを塗るのが大切ですが、何度も頻繁に塗りすぎると、逆に唇の皮膚がリップに頼りきりになってしまい、自らの保湿機能が低下してしまう可能性もあります。
1日の中で、食後や外出前、そして乾燥が気になるタイミングでやさしくリップを塗り直すようにしましょう。
また、外出時にはマスクやマフラーなどで唇を乾燥から守る工夫も効果的です。
特に寝る前のケアは1日の中でもとても重要です。
日中に受けたダメージを回復させる時間でもあるため、入浴後などの血行が良くなっているタイミングでリップクリームを少し多めに塗りましょう。
その後、食品用のラップを軽くかぶせて、5~10分ほど唇をパックしてあげると、よりしっとり感が持続します。
さらに、パックのあとはラップを外し、余分なリップを軽くティッシュでオフするとべたつきを防ぎつつ潤いが残りやすくなります。
毎日の習慣として寝る前のケアを取り入れることで、朝起きたときにふっくらとやわらかい唇を感じられるようになるはずです。
洗顔・クレンジング時の注意点
意外と見落としがちなのが、洗顔やクレンジングのときの刺激です。
毎日のスキンケアのなかで、顔全体をゴシゴシ洗ってしまう人は多いですが、唇まわりも同じように強くこすってしまうと、非常にデリケートな唇には大きな負担となり、ヒリヒリの原因になります。
特にクレンジングオイルや洗浄力の強いメイク落としは、唇に残ってしまうことで刺激を引き起こす可能性があります。
洗顔時は、唇を洗おうと意識するよりも、泡をのせた手をそっと添えるような感覚で行うのが理想的です。
すすぐときも、強い流水で一気に洗い流すのではなく、ぬるま湯で丁寧にすすいで、クレンジング剤や洗顔料の成分が唇に残らないようにしましょう。
また、タオルで拭くときもこすらず、優しく押さえるように水気を取ることがポイントです。
唇まわりはとにかく「やさしく」が基本。
小さな積み重ねが、唇の健康を守る第一歩になります。
唇のヒリヒリが治らないときは皮膚科へ相談を
赤みやかゆみ、ただれが出ていたり、何をしても良くならないときは、自己判断せずに皮膚科を受診しましょう。
特に、出血や強いかゆみ、腫れが伴う場合は、放置することでさらに悪化してしまうこともあります。
また、一時的に良くなっても、根本的な原因が解決していなければ繰り返しやすくなるため、専門医の診察を受けて正しい対処をすることが大切です。
皮膚科では、必要に応じて外用薬や内服薬の処方、アレルギー検査なども行われ、より原因に即した治療が受けられます。
症状が長引いている場合はもちろん、「何が原因なのかわからない」「どんなリップを使えばいいのか不安」といった悩みも相談できるので、安心感も得られるはずです。
唇は顔の印象を左右する大切なパーツ。
トラブルを長引かせないためにも、早めの対応を心がけましょう。
まとめ|唇のヒリヒリには正しいリップケアと見直しを
唇がヒリヒリする原因は一つではなく、
- リップクリームに含まれる成分
- 日頃の生活習慣
- 紫外線や空気の乾燥
たとえば、普段何気なく使っているリップクリームが実は刺激の強い成分を含んでいたり、無意識に唇を舐めたりかんだりする癖があったりするだけでも、症状が悪化してしまうことがあります。
「とりあえずリップを塗ればなんとかなるだろう」と思っている方も少なくありませんが、それでは根本的な解決にはつながりません。
自分の唇がどんな状態なのか、どのような成分に反応してしまうのかをきちんと理解することで、はじめて本当に効果のあるケアができるようになります。
まずは、今使っているリップクリームの成分をよく見直してみましょう。
無香料・無着色・低刺激といった記載があるかどうか、保湿力のある成分がきちんと含まれているかも確認してみることが大切です。
そのうえで、こまめな保湿や紫外線対策といった日常の小さな心がけを積み重ねていくことで、唇のコンディションは少しずつ整っていきます。
唇はとてもデリケートで、人の第一印象にも大きく関わるパーツ。
だからこそ、日頃から丁寧にケアして、健やかでふっくらとした状態を保っていきたいですね。