お子さんが「持久走のときに足が痛い」と言ってくると、ママとしては「どこか悪いのかな?」と心配になりますよね。
実は子どもが足を痛がるのには、成長期ならではの体の特徴や、合わない靴、走り方のクセなど、いろんな理由があるんです。
この記事では、持久走のときに子どもが足の痛みを感じやすい原因をわかりやすく解説しながら、おうちでできるケアの方法や、日常生活で取り入れたいちょっとした工夫。
そして病院に行ったほうがいいサインまで、まとめています。
お子さんの「足が痛い…」というサインを見逃さず、できるだけ早く気づいてあげることが、これからも楽しく運動を続けるための第一歩になりますよ。
ぜひ最後まで読んで、毎日のサポートに役立ててみてくださいね。
子どもが持久走で足を痛がる主な原因とは?
成長期の足には負担がかかりやすい
小学生や中学生くらいの子どもたちは、まだ体の成長途中にあるため、筋肉や骨、関節のバランスがまだ整いきっていないんですね。
特に持久走のように一定のペースで長距離を走る運動は、普段とは違う負荷が足にかかりやすくなります。
筋肉の柔軟性がまだ十分でなかったり、骨の成長に筋肉が追いついていない時期でもあるので、少しの運動でも痛みを感じやすくなるんです。
また、運動する時間や量が増えると、そのぶん足にかかるダメージも積み重なってしまいます。
走っている姿を見ると一生懸命がんばっているように見えても、実は足の中では目に見えない疲労や炎症が起きていることもあります。
子どもの体は「大丈夫」と言っていても我慢してしまうこともあるので、小さなサインを見逃さないことが大切ですね。
正しいフォームが身についていない場合も
走り方のフォームがまだうまく身についていない子どもも多いので、必要以上に足に力が入ってしまって疲れやすくなったり、どこかに偏って負担がかかったりすることもあるんです。
特に、腕の振り方や体の重心の位置、足の着地のしかたなどがバランスよくできていないと、特定の筋肉ばかりを使ってしまって、疲れがたまりやすくなります。
たとえば、つま先だけで着地するような走り方や、足を大きく蹴り上げるクセがあると、ふくらはぎやすねの一部分にだけ負担がかかって、痛みにつながることもあります。
また、姿勢が前のめりすぎたり反りすぎたりしても、足元が安定せず、無理な力が入ってしまうんですね。
こういったクセは一度身についてしまうとなかなか直しづらくなりますが、逆に早い段階で気づければ、修正もしやすくなります。
おうちで一緒に動画を撮ってフォームを見てあげたり、体育の先生や部活のコーチに相談してみるのもおすすめですよ。
靴が合っていないことで痛みが出ることも
意外と見落としがちなのが「靴」の問題です。
毎日履いている靴でも、ほんの少しサイズが小さかったり、大きすぎたりすると、走るたびに足への負担が増えてしまうことがあります。
特に持久走のように繰り返し地面を踏みしめるような運動では、靴が足にぴったり合っていないと、足の裏やかかと、つま先に余計な圧力がかかってしまい、痛みの原因になるんです。
さらに、靴底のクッション性が十分でないと、地面からの衝撃をうまく吸収できず、膝や足首にまで影響が出ることもあります。
靴のソールがすり減っていないか、インソールがへたっていないか、定期的にチェックしてあげることが大切です。
成長期の子どもは足のサイズが数か月で変わることも珍しくないので、「まだ履けるから大丈夫」と思わずに、定期的に足のサイズを測って、サイズアップや買い替えを検討してみてくださいね。
お子さんと一緒に試し履きをして、「ちょうどいいね」と感じる靴を選んであげることが、足の健康を守る第一歩になりますよ。
足が痛くなる場所とその原因を知ろう
足の裏が痛い場合の考えられる原因
足の裏が痛いと言うときは、足のアーチが崩れている「偏平足(へんぺいそく)」ぎみだったり、足裏の筋肉が疲れて炎症を起こしていることがあります。
特に土踏まずのあたりが痛い場合は、アーチが落ちていることで足裏全体で衝撃を吸収できなくなってしまっているのかもしれません。
そうなると、走るたびに負担が蓄積されてしまうんですね。
さらに、成長期の子どもは足の骨や関節が未発達な部分もあるため、筋肉が支えきれずに炎症を起こしやすくなっています。
毎日のように運動が続いていると、自然と足の裏が疲れてしまって、痛みが出やすい状態になることもあります。
また、靴の中敷き(インソール)が薄くなっていたり、硬すぎる靴を履いていると、足裏に余計な負荷がかかって痛みにつながることも。
最近よく「足の裏が痛い」と言うようになった場合は、靴の状態もチェックしてみてくださいね。
足裏の疲れを軽減するために、土踏まずを支えてくれるインソールを使うのもおすすめですよ。
ふくらはぎやすねの痛みが出るとき
ふくらはぎやすねの内側が痛いときは、「シンスプリント」と呼ばれる軽い炎症が起きていることもあります。
これは走る動きによってすねの骨の周辺に負担がかかり、筋肉や骨膜に小さな炎症が生じてしまう状態です。
この場合は、走るたびにズキズキとした痛みが出てくることが多く、痛みをがまんして続けるとさらに悪化することがあります。
また、疲労や運動量の増加、筋力不足、柔軟性の低下などもシンスプリントの一因になります。
部活動や体育の授業が急に増えたときなどに発症しやすいため、子どもが痛みを訴えてきたときは、運動の頻度や強度を見直してみることも大切です。
放っておくと長引いてしまうこともあるので、早めに休ませてあげたり、アイシングやストレッチなどのケアを取り入れてみてくださいね。
膝や足首の痛みも見逃さないで
膝や足首の関節部分に痛みがある場合も、走る動作で繰り返し負担がかかっている可能性があるんです。
特に持久走では、足を何度も地面に着けて体重を支えるため、膝や足首に集中的に負担がかかってしまうことがあります。
また、ジャンプやダッシュを伴う運動が多い子ほど、関節にかかる衝撃が強くなるため、関節のまわりに炎症や軽いケガが起きることもあります。
特に膝の場合は「オスグッド病」など、成長期特有の症状が出やすくなることもあるので注意が必要です。
足首はねんざ癖がある子や、柔軟性が少ない子が痛みを訴えやすい部位です。
痛みをかばって変な歩き方になってしまうと、さらにほかの部位まで負担がかかることもあるので、早めの対応が大切ですよ。
- 「いつから?」
- 「どこが?」
- 「どんな動きをしたとき?」
家庭でできる!持久走後の足の痛み対策
無理させないことが何より大切
まずいちばん大切なのは「無理をさせないこと」です。
子どもが「足が痛い」と言っているときは、たとえ運動会や体育の授業が近くても無理に練習や運動を続けさせるのではなく、しっかりと休ませてあげることが大切なんですね。
足の痛みは、体からの「これ以上はやめてほしい」というサインのようなもの。
痛みを我慢して動き続けると、症状が悪化したり、ほかの場所に負担がかかったりする可能性もあります。
また、子ども自身は周りに迷惑をかけたくない、頑張りたいという気持ちから「大丈夫」と言ってしまうこともあります。
なので、大人が「無理しないでいいよ」と声をかけてあげることがとても大切です。
休むことで、足の筋肉や関節がしっかりと回復し、また元気に動けるようになりますよ。
痛みが軽くなったあとも、いきなり以前のような運動量に戻さず、少しずつ体を慣らしていくことを意識してみてくださいね。
ストレッチとウォーミングアップを習慣に
走る前後に軽くストレッチをするだけでも、足の筋肉がほぐれてケガの予防になります。
特に朝は体が固まりやすいので、ふくらはぎや太もも、足首をやさしく伸ばしてあげるといいですね。
さらに、ウォーミングアップとして軽くその場で足踏みをしたり、ジャンプをして体を温めておくと、筋肉や関節の動きがスムーズになって、より安全に運動ができるようになります。
ストレッチや準備運動は「面倒だな」と思われがちだけど、たった数分の習慣で足のトラブルを防げると考えると、やってみる価値は十分にありますよ。
親子で一緒にストレッチする時間をつくると、自然と習慣化しやすくなるのでおすすめです。
冷やす?温める?痛みの程度に応じた対処を
もし走ったあとに痛みが出たら、まずは軽く冷やして炎症を抑えてあげるのがおすすめです。
冷たいタオルや保冷剤を使って、痛い部分を10~15分程度冷やしてみてください。
冷やすことで炎症が落ち着き、腫れや痛みが和らぐことがありますよ。
ただし、冷やしすぎには注意が必要です。
長時間冷やし続けると逆に血行が悪くなってしまうことがあるので、冷やす時間や回数はほどほどにしておくといいでしょう。
一方で、数日たっても痛みがひかない場合や、慢性的に疲れがたまっているようなときは、温めることで血行をよくして筋肉の回復をうながすのも効果的です。
お風呂にゆっくり入ったり、温かいタオルでやさしくあたためてあげることで、筋肉がやわらかくなり、回復も早まります。
冷やすか温めるか迷ったときは、
- 痛みが急に出たばかりのときは冷やす
- 何日かたっても違和感が続くようなら温める
日常生活でできる持久走対策の工夫
足に合った靴選びのチェックポイント
足に合った靴を履いているかどうか、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
靴のつま先に指一本分の余裕があるか、かかとがしっかりフィットしているか、クッションがへたっていないかなど、確認するポイントはいろいろありますよ。
特に持久走のように長時間、足に負担がかかる運動では、靴のフィット感がとても大切になります。
また、靴ひもやマジックテープの締め具合にも注意してみてください。
しっかりと固定されていないと足が靴の中で動いてしまい、靴ずれや不安定な着地の原因になってしまいます。
逆に締めすぎても血流を妨げてしまうことがあるので、ちょうどよい加減でフィットさせるのがコツです。
さらに、インソールのサポート力や靴底のすべり止め加工なども、安全に走るためには大切なチェック項目になります。
お子さんと一緒に「この靴、どう感じる?」と話しながら選ぶことで、自分の足に合った感覚を覚えていくきっかけにもなりますよ。
走り方のクセを見てあげよう
お子さんが走っている姿を少しだけ観察してみて、
- 「足を引きずるような動き」
- 「左右どちらかに偏っている」
走り方のクセは、足の痛みの原因につながっていることも多く、見直すことでケガの予防にもつながります。
また、フォームの崩れは姿勢や筋力のバランスに関係していることもあるので、普段の姿勢や座り方、歩き方にも目を向けてみるといいですね。
家庭では難しい場合もあるので、学校の先生や専門家のサポートをうまく活用するのも一つの方法ですよ。
栄養や睡眠で身体の土台を整えることも大事
体づくりの基本は「食事」と「睡眠」です。
特に成長期の子どもにとっては、体の発達や筋肉の修復に必要な栄養素をしっかりとることがとても大切なんですね。
カルシウムやたんぱく質をバランスよくとることで、骨を丈夫にし、筋肉の疲労回復も早まります。
また、エネルギー源となる炭水化物や、ビタミン・ミネラルなども意識して食事に取り入れることで、運動しても疲れにくい体をつくることができますよ。
おやつにチーズやヨーグルト、ナッツなどを少し取り入れるのもおすすめです。
そして、毎日ぐっすり眠れるようにすることも忘れてはいけません。
睡眠中には、成長ホルモンが分泌されて体が修復される時間でもあるので、夜ふかしせずに規則正しい生活を心がけることが、元気に持久走をがんばれる体づくりにつながっていきますよ。
病院に相談したほうがよいケースとは?
痛みが何日も続いているとき
1日2日で痛みがひくなら様子を見ても大丈夫ですが、4日以上たっても痛みが引かないようであれば、専門の先生に診てもらうことをおすすめします。
成長期の子どもの体は日々変化しているので、小さな痛みが重大なトラブルの前触れということもあるんですね。
筋肉や骨、関節に軽い炎症が起きていたり、疲労がたまって腱に負担がかかっていたりする場合もあります。
また、痛みの場所がはっきりしなかったり、押すと痛い、じっとしていてもズキズキするなどの症状があるときも、自己判断で済ませずに専門機関を受診してみてください。
整形外科やスポーツ外来などで、原因をしっかり診てもらうことで、安心して次の運動に備えることができますよ。
歩くのもつらそうにしているとき
歩くのがしんどそうだったり、足をかばって歩いている様子があるときは、すぐに注意が必要です。
痛みをかばうことで姿勢が崩れたり、反対の足や腰など別の場所にまで負担がかかってしまうこともあるんです。
また、ちょっと歩いただけで疲れてしまったり、階段の上り下りがつらそうだったりする場合も、何か異常があるサインかもしれません。
子どもはつい我慢してしまうこともあるので、「最近歩き方変じゃないかな?」と大人が気づいて声をかけてあげることが大切ですね。
痛みが続くことで「動くのが怖い」と思うようになってしまうと、運動に対しての苦手意識が育ってしまうこともあります。
そうならないように、早めに気づいてケアしてあげてくださいね。
腫れや赤みなど目に見える異常があるとき
足に腫れや赤みが出ている場合は、外から見ても炎症が起きているサインです。
たとえば、足の一部が明らかにふくらんでいたり、触ると熱をもっているように感じたりする場合は、筋肉や靭帯、関節などに炎症や損傷が起きている可能性があるんですね。
特に、押したときに強く痛がる、じっとしていてもズキズキする、歩くたびに痛みがひどくなるといった症状があるときは、早めに専門医に診てもらうことが大切です。
軽いねんざと思って放っておくと、靭帯が傷ついたまま回復せず、慢性的な痛みにつながるケースもあるからです。
また、赤みが広がっていたり、皮膚が変色しているように見えるときも注意が必要です。
市販の湿布だけで対応するのではなく、整形外科や小児科などで診察を受け、正しい判断と処置をしてもらうことで、安心して回復を待つことができますよ。
まとめ|子どもが持久走で足が痛いときに親ができるサポートとは?
お子さんが「持久走で足が痛い」と言ってきたとき、ママやパパとしてはすぐにでも何かしてあげたくなりますよね。
成長期の体はまだ未完成で、筋肉や骨にかかる負担も大きく、ちょっとしたことが痛みの原因になることもあるんです。
そんなときは、まずは無理をさせずにゆっくり休ませてあげることが一番大切です。
走る前後にストレッチを取り入れたり、靴が足に合っているか見直したりするだけでも、痛みの予防につながりますよ。
また、日ごろの姿勢や食生活、睡眠のリズムなど、日常の中にも見直すポイントはいろいろあります。
もし痛みが何日も続いたり、歩くのもしんどそうだったり、腫れや赤みが出ているようなら、自己判断せずに整形外科や小児科で診てもらうと安心です。
「たいしたことないよ」と思っても、子どもは自分の痛みをうまく説明できないこともあるので、大人がしっかり気づいてあげることが大切なんですね。
子どもが元気に運動を楽しむためには、体のケアだけじゃなくて、気持ちの面でも「ちゃんと見てもらえてる」と安心できる環境が大事です。
ちょっとしたサインを見逃さずに、できることから少しずつ、一緒に向き合ってあげてくださいね。