お母さんのお腹にいた頃の名残のおへそ。
清潔にしておかないと汚れが溜まることもあります。
まれにおへそが炎症を起こして膿が出るようなこともありますが、これは清潔にしていないせいでしょうか?
実はおへその炎症は、へその緒の名残が原因かもしれません。
胎児の頃、尿は赤ちゃんの膀胱からお母さん体へ、へその緒を通して出す仕組みでした。
へその緒自体は、生まれて1~2週間すると枯れてポロリととれます。
では膀胱からおへそまではどうなっているのかというと、尿膜管という尿の通り道があります。
赤ちゃんはお腹の中にいる間から大人と同じように尿を出せるよう練習しています。
つまりだんだんと必要がなくなっていき生まれる前までにはほぼなくなっている状態です。
ただ、一部の人は生まれた後も残っていて成長と共に消えることもありますが、成人しても尿膜管が残っているということもあります。
おへその中が赤い大人は何が原因なの?何科で診てもらう?
先ほどお伝えした胎児の頃の名残が残っていることは少ないです。
では、おへそに痒みや赤みがある場合はどんなことが考えられるのでしょうか?
おへそは窄まっていて、人によっては清潔に保ちにくい形のこともあります。
お風呂に入った際に優しくボディーソープで洗うなどしても、皮脂などの汚れや埃などが溜まってしまうこともあります。
汚れが溜まると雑菌が繁殖し、皮膚炎を起こしてしまいます。
痒みや赤みはこの炎症が原因の可能性が高いです。
おへそのトラブルは何科を受診したらいいの?
ウミなどが出ていなければ、皮膚科を受診するのがおすすめです。
もし清潔にしているのに痒みが強く、赤味が出ている場合は「形成外科」や「泌尿器科」を受診してみてください。
病院の何科にかかるか悩むということは多いですよね。
その場合は、一度内科のかかりつけ医に相談してみてもいいですよ。
もしくは、いきたいと思っている病院へどんな症状でかかりたいのか事前に相談しておくのもおすすめ。
「その症状なら一度見てみます」、「うちではなく他のところに…」などお返事がもらえるはずです。
へそを清潔に保つには?
一般的には体を洗う時におへそを一緒に洗っていれば大抵きれいになりますが。
奥の方に汚れが溜まってしまったりすることもあると思います。
そんな時に手でボリボリと汚れをかき出してはいけません。
皮膚を傷つけてしまい、雑菌が入れば炎症につながります。
おへその皮膚は薄いので注意が必要です。
おすすめのおへそのケア方法
おすすめの方法は綿棒とベビーオイルを使った方法です。
おへそにベビーオイルかオリーブオイルを垂らし、しばらく汚れをふやかしてから、綿棒で優しく取り除きます。
その後石鹸で優しく洗い流します。
お風呂上がりもおへそにお水が溜まっているのをほったらかすのは良くありません。
タオルやティッシュで水を吸って清潔にしましょう。
へそから血が出る大人は注目!尿膜管遺残症という病気を解説
おへその痒みや赤みがひどかったり、ウミが出たり血が出る場合は、最初にお話しした尿膜管が残っていることが原因になっている可能性が高いです。
「尿膜管遺残症」といいますが、大人の約2%にみられると言われています。
尿膜管が残っているだけでなにか問題が起きるわけではないんです。
おへそから細菌が入ることで、炎症が起こることがあります。
体のどこまで管が残っているかによってさまざまな症状が出ます。
尿膜管遺残症の症状~おへそから膀胱まで尿膜感が残っている場合~
このパターンは大人には少なく、子供の頃に多い状態です。
成長と共に塞がる可能性があります。
尿膜管遺残症の症状~尿膜管の残っている部分がおへそに接する形である場合~
このパターンが一番多い残り方です。
おへそに痒みや赤みが出たり、ウミが出たりするときはこのタイプです。
感染症が起こりやすいので、病院での治療が重要です。
尿膜管遺残症の症状~尿膜管の残っている部分がおへそにも膀胱にも接さずにある場合~
症状が出ることが少ないので見つかることもあまりないパターンです。
尿膜管遺残症の症状~尿膜管の残っている部分が膀胱に接する形である場合~
膀胱と繋がっている状態だと膀胱炎を繰り返し起こすこともあります。
発熱や下腹部痛が起きたりすることもあります。
血尿などで見つかりやすいです。
治療方法としては細菌感染をおこしているので、抗生剤を投与するのが一般的です。
ただ、また細菌が入れば炎症繰り返すことになってしまいます。
炎症が落ち着いたタイミングなどで、除去する手術をすることでしっかり治療します。
傷は小さく手術は可能です。
もし手術しなければ20~30%の確率で再発します。
一度病院にしっかりかかってみましょう。
へその緒が残ってる大人のまとめ
肌のちょっとした痒みや赤みは放置してしまいがちです。
そこで放置せず病院に一度行ってみるのが本当におすすめです!
おへそではありませんが、手荒れで皮膚科にかかったとき市販薬とは比べ物にならないくらい早く治ってとても驚きました。
素人が色々と考えるより、お医者さんにみてもらった方が原因も対処法もわかりやすく早く解決しやすいです。
おへその受診する病院を何科にするか悩むかと思いますが、深く悩まず皮膚科でも内科でも聞きやすいところから相談してみてくださいね。
トラブルは放置せず、早めに受診しましょう!