家の引き出しから、使っていない通帳が出てきて「これ、どうしよう…?」と悩んだことはありませんか?
普段使っていない通帳はついそのまま放置してしまいがちですが、実はそのままにしておくと、ちょっとしたトラブルにつながることもあるんです。
たとえば、長い間動きのない口座は「休眠口座」として扱われてしまったり、通帳に記載された個人情報が知らないうちに悪用されるリスクもあります。
また、使っていないとはいえ、残高が少しだけ残っていることも意外と多く、「知らずに捨てちゃって損をした…」なんて声も聞かれます。
この記事では、
「使ってない通帳はそのままにしていて大丈夫なの?」
「捨てるならどうやって処分すればいいの?」
という疑問に答えながら、安心して整理できるように、放置するリスクや安全な処分方法、保管のコツまで詳しくご紹介していきます。
使ってない通帳を放置するとどうなる?見落としがちなリスクとは
長期間使わないと休眠口座になる可能性も
しばらく使っていない通帳があって、「これどうしよう…」と悩んでいませんか?
毎日の生活が忙しいと、昔の通帳の存在をすっかり忘れてしまっていることもありますよね。
じつは、長いあいだ動きのない口座は、銀行によって“休眠口座”として扱われることがあるんです。
この休眠口座というのは、基本的に10年間ほど入出金などの動きがなかった場合に、銀行側で一定の手続きを経て“動いていない口座”として管理されるようになるものなんです。
もちろん、急にお金が消えてしまうわけではないですが、そのままにしておくと口座の再利用や出金には追加の手続きが必要になることもあります。
たとえば、本人確認のための書類を出す必要が出てきたり、休眠状態から復活させるために手間がかかるケースもあるんですね。
なので、「放置していても別に大丈夫かな」と思わずに、早めに状況を確認しておくことが大切ですよ。
通帳を放置することでのセキュリティリスク
通帳が手元にあるからといって、必ずしも安心とは言いきれないんです。
たとえば、通帳だけでなく印鑑やキャッシュカードもいっしょに保管していた場合。
もし何かのきっかけで盗まれてしまったり、紛失してしまったりすると、その口座が悪用されるリスクが出てきます。
とくに、長年使っていなかった通帳というのは存在を忘れてしまいがちなので、自分でも気づかないうちに大事な情報が流出していた…なんてこともゼロではないんですね。
たとえ残高がなかったとしても、口座番号や個人情報が書かれている書類には変わりないので、扱いには気をつけたいところです。
もちろん、銀行側も不正利用については対策をしてくれますし、実際に被害が出た場合には補償されるケースもあります。
でも、そもそもそういった状況にならないように、不要な通帳は思い切って整理しておくほうが安心ですし、あとあと気持ち的にもスッキリしますよ。
使わないままでも問題ない場合とは?
なかには「もう口座も使ってないし、通帳も引き出しに入れっぱなしにしているだけ」という人も多いと思います。
確かに、それだけでただちに問題になることは少ないですが、実際にはその通帳の存在を家族が知らなかったり、どれくらいお金が入っているのか分からなかったりすることが意外と多いんです。
とくに、もしものときに家族が通帳を見つけて、
「これってまだ使えるのかな?」
「誰の名義の口座なんだろう?」
と困ってしまう場面も考えられます。
金額が少額でも、放置していることで手続きが面倒になったり、相続などでややこしくなることもあるので、油断できません。
だから、「今すぐ使うわけじゃないけど、完全に不要とも言い切れない…」という通帳がある場合でも、一度整理のタイミングをつくって、
- 内容
- 名義
- 口座の状態
使ってない通帳に有効期限はある?口座が使えなくなる前にチェック
通帳に期限はないけど口座に制限があることも
通帳そのものには「〇年で使えなくなる」といった明確な期限はないんです。
つまり、紙の通帳自体には“使用期限”のようなものは設けられていないんですね。
見た目が古くなっていても、それだけでは使えなくなることはありません。
ただし、ここで注意したいのが“口座そのもの”の扱いなんです。
じつは、銀行によっては「10年間動きがなければ休眠扱いにする」というルールがあります。
なので、入出金がまったく行われていない状態が長く続くと、口座が事実上使えなくなってしまうことがあるんです。
これは「お金が消える」というわけではなくて、“一時的に凍結”のような状態になるイメージですね。
なので、「通帳がちゃんとあるし、必要になったらまた使えばいいや」と思ってそのままにしておくと、いざというときに思いどおりに使えなくなってしまう可能性もあるんです。
手続きが必要になったり、本人確認の書類を改めて出したりしないと使えないこともあります。
このように、通帳が手元に残っていても、口座が休眠扱いになることで実際には使えなくなってしまう場合があるんですね。
だからこそ、「通帳がある=安心」とは思わずに、定期的に口座の状況も確認しておくといいでしょう。
休眠口座のルールは銀行によって違う
たとえば、メガバンクや地方銀行、ゆうちょ銀行など、金融機関によって細かなルールはそれぞれ違っています。
一般的には「10年間まったく利用がないと休眠扱いになる」とされていますが、実際には
- 5年程度で動きがないと対象になる銀行もあったり
- 預金の種類や取引履歴によって扱いが異なったり
また、同じ銀行でも、個人口座と法人名義の口座では適用ルールが異なる場合もあるため、「この銀行は大丈夫だろう」と思い込まず、念のため確認することが大切なんですね。
とくに、通帳だけを見ていても、口座の状態までは分からないことが多いので注意が必要です。
「この銀行どうだったかな?」
「昔作った口座がまだ動いているかな?」
そう思ったときは、公式サイトで休眠口座に関する案内をチェックしたり、近くの支店の窓口に行って相談してみると安心ですよ。
ちょっとした確認で、後から面倒な手続きを避けられることもあるので、思い立ったときに動いてみてくださいね。
放置した口座が使えなくなることもある
通帳をそのままにしておくと、休眠口座になってしまったあとで再び使うには、ちょっとした手間がかかることがあります。
たとえば、口座の名義人であることを確認するために、免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類の提出が求められたり、場合によっては印鑑の照合や再発行の手続きが必要になることも。
とくに、高齢の家族が管理していた口座などの場合は、
- 「誰のものなのか」
- 「どんな目的で開設されたか」
だからこそ、「しばらく使う予定はないけれど持っている口座」がある場合は、使わないままにせずに、状況を整理しておくのが大事なんです。
思い出したタイミングで一度確認しておくだけでも、あとあと楽になりますよ。
通帳を処分する前にやるべき確認ポイント
残高の有無を忘れずにチェックしよう
意外と忘れがちなのが「通帳の口座にまだお金が入っているかどうか」という点です。
通帳が古かったり、長いこと使っていないと「どうせ残高なんてもう残ってないよね」と思ってしまいがちですが、意外と少額でも残っているケースってあるんですよ。
たとえば、
- 昔もらったお祝い金やお年玉をそのまま預けていた口座
- アルバイト代の振込用に使っていた通帳
- 定期預金として開設していたもの
千円や数百円でも残っていれば、そのまま捨ててしまうのは本当にもったいないですよね。
確認する方法としては、
- ATMで残高照会をしてみる
- インターネットバンキングでチェックする
- 銀行の窓口に通帳を持参して確認する
ネットバンキングを利用していない場合でも、キャッシュカードや印鑑が手元にあれば、窓口で簡単に調べてもらうことができますよ。
とくに通帳の整理をしようと思っているときは、
「この通帳、まだ使えるかな?」
「お金入ってないかな?」
といった視点で、一度しっかり確認してみるのがおすすめです。
小さな金額であっても、大切なお金には変わりありませんからね。
通帳の名義は必ず確認してから処分を
家族の通帳と混ざってしまっていることもあるかもしれません。
特に親や祖父母のものがまとめて出てきた場合には、「これ、誰の通帳だっけ?」と分からなくなってしまうこともあります。
名義が本人かどうかをしっかり確認しないと、後で大変なことになるかもしれません。
たとえば、すでに亡くなった家族の通帳だった場合、その口座を勝手に処分してしまうと相続手続きに支障が出たり、預金の引き出しに余計な手間がかかったりすることがあるんですね。
金融機関によっては、処分済みの通帳の再発行を受け付けてくれないケースもあるので、注意が必要です。
さらに、名義確認をする際には、通帳の表紙だけでなく中の印字内容や口座番号、支店名などもチェックしてみてください。
同じ名字の家族が複数人いると、とてもよく似た内容の通帳が並んでしまうこともあります。
思い込みで処分する前に、必ずじっくりと確認してから対応すると安心ですよ。
複数の通帳があるなら窓口で確認するのがおすすめ
いろんな銀行の通帳がたくさん出てきたときは、「もうどれが使ってて、どれが使ってないのか分からない…」なんてこともありますよね。
とくに古い通帳は、印字が薄くなっていて読みにくかったり、支店がすでに統廃合でなくなっていたりすることもあるので、余計に混乱してしまいがちです。
そういうときは、通帳をいくつかまとめて銀行の窓口に持っていって、
- 「それぞれの口座が今も使える状態か」
- 「残高があるかどうか」
- 「休眠口座になっていないか」
対応してくれるスタッフの方も慣れているので、こちらが分からないことは丁寧に教えてくれますよ。
また、事前に印鑑や本人確認書類を持参しておくと、よりスムーズに手続きが進みます。
いくつも通帳を抱えて悩むよりも、プロの手を借りて整理してしまったほうがスッキリしますし、あとから「やっぱりあの口座残ってたのに…」と後悔することも減ります。
ぜひ一度、気になる通帳があれば窓口で確認してみてくださいね。
使ってない通帳を処分する安全な方法と注意点
解約してから処分するのがいちばん確実
通帳を処分したいときは、まず銀行に行って「この口座を解約したい」と伝えるのがもっともスムーズで確実な方法です。
解約の手続きを行う際には、本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)と、該当の通帳を一緒に持参するのが基本になります。
銀行の窓口では、スタッフが手続きの流れを丁寧に説明してくれるので、初めてでも安心して進めることができますよ。
解約手続きが完了すると、その口座は正式に閉鎖され、通帳の役割も終了します。
もちろん、残高がある場合はその場で現金を受け取ることもできますし、別の口座へ振り込んでもらうことも可能です。
また、通帳に記帳された情報は銀行側に記録として残るので、解約後に何か確認が必要になった場合でも、一定期間は対応してもらえるケースがほとんどです。
このように、銀行で解約してから処分することで、「この口座はちゃんと閉じた」という安心感が得られるだけでなく、個人情報やお金のトラブルを未然に防ぐことにもつながります。
少し手間ではありますが、確実な方法としてとてもおすすめですよ。
自宅で捨てるときは個人情報の扱いに注意
「もう銀行には行かない」
「解約手続きは終わっている」
そんなときは、自宅で通帳を処分するという選択肢もあります。
ただし、ここで注意しておきたいのが、通帳には名前や住所、口座番号といった大切な個人情報がぎっしりと記載されているということです。
こういった情報が外部に漏れてしまうと、思わぬトラブルにつながる可能性もあるので、油断は禁物です。
とくに最近では、捨てられた書類から個人情報を盗み取る“ゴミ漁り”のような被害もニュースで見かけることがありますよね。
通帳はお金に関する情報のカタマリのようなものなので、そのままごみに出してしまうのはとても危険なんです。
自宅で処分する場合でも、しっかりと情報を隠す、もしくは消してから処分するようにしましょう。
紙が薄くて処分しやすいからといって、何もせずに捨てるのは避けてください。
たとえ数年前に解約した通帳であっても、情報が残っていれば悪用のリスクはゼロとは言えませんからね。
シュレッダーがないときの代替処分法
家庭用シュレッダーがあると、通帳のような書類を処分するにはとても便利です。
ただ、すべてのご家庭にあるわけではないですし、枚数が少ないとわざわざ機械を使うのが面倒に感じることもありますよね。
そんなときは、ちょっとした工夫で代用することもできますよ。
たとえば、名前や口座番号の部分だけをハサミで細かく切るという方法はとても有効です。
できれば文字が完全に読めなくなるように、縦横にランダムに切るのがコツです。
また、マジックや黒ペンで太く塗りつぶしてから切ると、より安全性が高まります。
さらに、紙を水で濡らして文字をにじませてから処分するという方法もあります。
新聞紙やキッチンペーパーと混ぜてごみに出すと、元の情報が読み取れにくくなるんですね。
ちょっとしたひと手間にはなりますが、安心して捨てるためにはとても大切な作業です。
このように、シュレッダーがなくても工夫次第で安全に通帳を処分することはできます。
大事な情報を守るためにも、ぜひ丁寧に対応してみてくださいね。
使うか迷う通帳はどうする?保管のポイントと考え方
口座の使い道があるか見直してみよう
たとえば
- 「子どもの教育費に使うかもしれない」
- 「老後のための積立として残しておきたい」
実際には、使っていないように見える口座でも、今後のライフステージで役立つタイミングがあるかもしれないんですよね。
たとえば、子どもが進学したときの学費や教材費、習い事の支払いなど、突然まとまったお金が必要になることってありますよね。
そんなとき、すでに口座があれば振込口座としてすぐ使えるのでとても便利ですし、振込先を変える手間も省けます。
また、通帳を使った積立を習慣にしていた方は、その口座に少しずつでもお金を移しておくことで、意識的に貯金ができるというメリットもあります。
ほかにも、家族とのお金のやりとり用に分けていた口座であれば、再利用することで管理もしやすくなります。
こういったふうに、自分や家族のライフプランに合わせて
- 「今後どう使うか」
- 「何の目的でこの口座を使っていきたいか」
迷ったらそのまま保管しておくのもあり
まだ決められないときは、無理に処分せず、通帳を保管しておくという方法もあります。
使わないとはいえ、後から「やっぱり使えばよかったかも」と思うこともありますし、完全に不要と判断できないうちは無理に捨てる必要はありません。
たとえば、
- 「この口座、もう使わない気がするけど念のため取っておこうかな」
- 「今は必要なくても将来的に用途が出てくるかもしれない」
そういったときは、いったん保管という形で様子を見ておくのが安心です。
ただし、その場合でも「どこにしまったか」「どんな目的で開設した口座なのか」を忘れないように、簡単なメモを付けておくとあとでとても助かります。
将来、家族が通帳を見つけたときにも、使うべきか解約すべきかの判断材料になりますし、自分自身が後で見直すときにも迷わずにすみますよ。
通帳を保管するときのちょっとした工夫
使ってない通帳を保管するときは、他の大事な書類といっしょに、クリアファイルや書類ボックスにまとめて保管するとスッキリしますよ。
また、通帳が複数ある場合は、「保管用」「現在利用中」などのラベルを分けておくと管理しやすくなります。
たとえば、保険証券や年金関係の書類といっしょに保管しておくことで、いざというときにまとめて確認できるというメリットもあります。
封筒に入れてしまい込むのではなく、いつでも取り出せる場所に保管しておくこともポイントです。
通帳の用途や状態を一言メモにして貼っておくのもおすすめです。
「●●用に開設したけど未使用」「旧勤務先の給与口座」などと記録しておくと、見返したときにすぐに状況が分かって便利ですよ。
まとめ
使っていない通帳って、気づいたら引き出しの奥から出てきて、「これどうしよう…」と戸惑ってしまうこと、ありますよね。
ずっと使っていないからといって放置しておくと、口座が休眠扱いになってしまったり、あとから手続きが複雑になってしまうこともあるんです。
それに、通帳には名前や口座番号など、個人情報がたっぷり詰まっているので、きちんと処分しないと悪用される心配も出てきてしまいます。
今回の記事では、そんな“使っていない通帳”にまつわる心配ごとをやさしく解説してきました。
使わない通帳をどうするか迷ったときは、まずは残高があるかを確認してから、必要に応じて解約したり、保管の方法を見直したりしてみると安心です。
もし「まだ使うかも…」と少しでも思うなら、無理に捨てずに大事な書類と一緒に保管しておくのもひとつの方法ですよ。
そのときは、用途や名義などをメモに残しておくと、あとで自分や家族が見たときにもわかりやすくて便利です。
おうちの中にある通帳をひとつずつ見直してみることで、「この通帳はもう使わないな」「これはとっておこう」と、自然と整理が進みます。
小さなことのように見えて、こういった積み重ねが将来のトラブル予防につながるんですね。
気になっていた通帳がある方は、ぜひこの記事を参考にして、すっきり安全に片づけてみてくださいね。