出産を控えている妊婦さんや、生まれたばかりの赤ちゃんと一緒に実家に帰ろうと考えているご家庭にとって、
「いつ」
「どうやって」
里帰りするかはとても大きな悩みのひとつですよね。
特に遠方への移動、なかでも飛行機での移動を検討している方にとっては、新生児との移動は本当に大きなハードルになります。
赤ちゃんの体調や泣いてしまったときの周囲への配慮、荷物の準備など、気になることがたくさんありますよね。
とはいえ、正しい情報を知って、事前にしっかり準備をしておけば、不安はぐっと軽減できます。
飛行機での移動も、ちょっとした工夫や事前の段取りで思っているよりスムーズにいくことも多いんです。
この記事では、新生児と一緒に飛行機で里帰りする際に気をつけたいポイントや、実際に役立つちょっとしたコツをわかりやすくご紹介します。
これから移動を予定している方が、安心して帰省の準備を進められるよう、少しでもお手伝いになれば嬉しいです。
【里帰りの準備】赤ちゃんと一緒に帰省するメリットと計画の立て方
赤ちゃんと一緒に実家に帰る理由
出産後すぐに自宅で育児をスタートするのは、体も心も本当に大変です。
慣れない育児に戸惑う中で、授乳の間隔や夜泣きに振り回されながら、家事や他の家族のことまでこなさなければならないとなると、その負担は計り知れません。
特に産後すぐはホルモンバランスも大きく変化しており、体調も安定しない時期なので、少しのことで気持ちが沈んでしまうこともあります。
そんな時、実家で過ごすことは心と体の両面で大きなメリットがあります。
赤ちゃんとの生活に集中できるだけでなく、安心できる環境の中で、育児にじっくりと向き合うことができます。
たとえば、授乳やおむつ替え、夜泣きの対応など、初めての育児に取り組む中で、不安や疑問をすぐに家族に相談できるというのは、非常に心強いサポートになります。
さらに、家族の存在はママの精神的な負担を軽くしてくれます。
特に上のお子さんがいるご家庭では、実家のおじいちゃん・おばあちゃんが
- 遊び相手になってくれたり
- お風呂やご飯のお世話を手伝ってくれたり
こうした積み重ねが、家族全体の安定にもつながります。
また、パパの仕事が忙しくて育児に関われる時間が限られている場合でも、実家でのサポートがあれば、ママひとりで抱え込まずに済みます。
安心して赤ちゃんと向き合える時間を確保できることは、ママの心の余裕にもつながり、結果として育児全体がスムーズに進むようになるのです。
計画的に動くと心にも余裕が
突然の移動や準備不足は、赤ちゃんの体調にもママのストレスにも大きな影響を与えてしまいます。
特に初めての長距離移動の場合は、ちょっとした見落としが思わぬトラブルにつながることもあります。
飛行機や新幹線などを使う予定がある場合は、できるだけ早い段階でスケジュールや持ち物のリストを作成し、当日慌てずに済むような段取りをしておくことが大切です。
どの交通手段を使うか、どの時間帯が赤ちゃんのリズムに合っているか、乗り換えの有無や移動中の休憩ポイント、授乳スペースの有無などを事前に確認しておくことで、ぐっと安心感が高まります。
また、移動時に赤ちゃんがぐずった場合の対応策として、気を紛らわせるおもちゃや音が出ない絵本なども準備しておくと役立ちます。
さらに、余裕を持ったスケジュールを立てることで、赤ちゃんの急な体調の変化や予想外のトラブルにも落ち着いて対処できるようになります。
出発前に赤ちゃんの健康状態を確認することも忘れずに。
何よりもママ自身の気持ちにゆとりがあることで、移動中も冷静に判断でき、赤ちゃんにも安心感を与えることができます。
準備を丁寧に行うことは、単なる荷造りではなく、安心して移動するための大切なプロセスです。
気持ちにも余裕が生まれることで、赤ちゃんとの移動を不安ではなく楽しみに感じられるようになりますよ。
【新生児の飛行機移動】いつからOK?飛行機搭乗のポイント
飛行機に乗れるのはいつから?
航空会社によっては、生後8日から飛行機に搭乗できるとされていますが、実際に新生児と一緒に空の旅を計画する際には、赤ちゃんの体調や成長の進み具合をしっかりと見極めることがとても大切です。
赤ちゃんによっては免疫力がまだ十分でない場合もあるため、飛行機内という閉鎖空間に長時間いることに不安を感じるママも多いでしょう。
特に初めての育児で不安が多い方にとっては、生後1ヶ月健診を終えたタイミングでの移動がもっとも安心です。
この1ヶ月健診では、赤ちゃんの体重や発育状態、内臓や呼吸の状態など、さまざまな観点から健康チェックが行われます。
その際に、飛行機移動を予定していることを医師に伝えて相談しておくと、必要なアドバイスや注意点を具体的に教えてもらえるので心強いです。
また、必要に応じて予防接種や感染対策についても事前に確認しておくと安心材料が増えます。
赤ちゃんの生活リズムや授乳間隔がある程度整ってきてからの方が、移動中も対応しやすく、ママ自身の心にも余裕が生まれます。
移動日を決める際は、赤ちゃんの授乳や睡眠のタイミング、天候、混雑状況などを考慮し、なるべく静かでスムーズな移動ができる時間帯を選びましょう。
また、家から空港までの道のりやチェックインにかかる時間も逆算しておくと、当日の移動がよりスムーズになります。
短距離のフライトであっても、新生児にとっては音や気圧、環境の変化など刺激が多く、大きな負担になります。
だからこそ、焦らず、無理のないスケジュールと柔軟な対応ができる準備をしておくことが大切です。
事前の準備と心構えがあれば、初めての空の旅も安心して迎えることができますよ。
飛行機の中で準備しておきたいこと
- 授乳やミルクの準備(哺乳瓶、お湯、粉ミルク、キューブタイプのミルクや液体ミルクも便利)
- おむつやおしりふきは多めに持参し、替えがすぐ取り出せるように小分けすると安心
- ブランケットやお気に入りのおもちゃ、おしゃぶり、安心できるにおいのついたガーゼなど
- 着替えは上下セットで2~3組、ガーゼハンカチ、スタイ、汚れ物を入れるビニール袋などの衛生用品
- 機内持ち込み用の小さなバッグに、よく使うものを整理して収納し、すぐに取り出せるようにしておく
- スマホやタブレットに赤ちゃん向けの静かな音楽や動画をダウンロードしておくと、ぐずり対策に役立ちます
赤ちゃんは体温調整が苦手なので、脱ぎ着しやすい重ね着を意識しておくと安心です。
フリース素材や薄手のカーディガンなど、体温に応じてすぐに着脱できるアイテムが重宝します。
また、座席に座っている時間が長くなるため、赤ちゃんがぐずらないように、お気に入りのおもちゃや音が鳴らない絵本、握って遊べる布製のアイテムなどもあると気が紛れて効果的です。
普段から使っているものを持ち込むと、赤ちゃんも安心しやすくなります。
離着陸時は気圧の変化で耳が痛くなりやすいので、授乳やミルクを飲ませる、またはおしゃぶりを使うことで耳抜きの代わりになります。
赤ちゃんが泣くことで自然と耳抜きになることもありますが、事前に授乳タイミングを離陸・着陸に合わせておくとさらに効果的です。
赤ちゃんが安心して快適に過ごせるよう、こうした細かい準備の積み重ねがとても大切です。
ママやパパも焦らず対応できるよう、必要なものは事前にリストアップし、何度かチェックしておくとより安心ですよ。
耳抜きってどうするの?
赤ちゃんは自分で耳抜きができないため、飛行機の離陸や着陸時の急激な気圧変化で耳に強い不快感を覚えてしまうことがあります。
これは大人でもつらいと感じることがあるため、赤ちゃんにとってはなおさらつらい体験になります。
その結果、突然泣き出してしまったり、ぐずったりすることがあり、周囲の乗客も気になってしまうかもしれません。
ですが、親としては少しでもその不快感をやわらげて、赤ちゃんが快適に過ごせるようにしたいものですよね。
この耳抜き対策として最も効果的とされているのが、離陸直後と着陸前のタイミングで授乳やミルクを飲ませることです。
赤ちゃんがゴクゴクと飲む動作をすることで、耳の内圧が自然と調整されて、耳抜きと同じような効果が得られます。
母乳を飲ませるのが難しいときは、哺乳瓶やおしゃぶりを使うことで代用が可能です。
特に哺乳瓶は機内で使いやすいように準備しておくと安心です。
また、眠っているときは気圧の変化の影響を受けにくいとされているため、あらかじめフライト時間を赤ちゃんのお昼寝や夜の睡眠時間に合わせるスケジューリングをしておくと、よりスムーズに過ごすことができます。
搭乗前にしっかり授乳して、安心した状態で眠らせることができれば、離着陸時の不快感も軽減できるかもしれません。
もし赤ちゃんが普段おしゃぶりを使っていない場合でも、事前に少しずつ慣らしておくと、いざという時に役立ちます。
おしゃぶりをくわえて吸う動きも耳抜きに有効な方法のひとつですので、フライトの何日か前から練習してみるのも良いですね。
こうした耳抜きの工夫は、小さなことのようでいて、赤ちゃんの負担をぐっと減らすためにとても効果的です。
しっかりと対策をとって、できるだけ快適な空の旅を実現してあげましょう。
【妊婦さんと赤ちゃん】飛行機移動で気をつけたいことまとめ
妊娠中の飛行機は大丈夫?
妊娠中でも飛行機に乗ることはできますが、妊娠の週数や体調によっては注意が必要です。
一般的に妊娠28週以降になると、多くの航空会社では医師の診断書を求められることがあり、搭乗を断られるケースもあるため、事前に航空会社のルールを確認しておきましょう。
また、妊娠後期はお腹も大きくなり、長時間同じ姿勢でいることで脚のむくみや腰痛、さらにはエコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)のリスクも高まります。
これを防ぐためにも、飛行機内では1~2時間ごとに軽く足を動かしたり、通路を歩いたりすることが推奨されます。
水分をこまめに摂ることも大切で、カフェインを含まない飲み物を選ぶようにしましょう。
シートベルトの位置はお腹を避けて腰骨の下に通すようにし、必要に応じてブランケットやクッションなどで快適な姿勢を工夫すると良いですね。
妊婦さんにとって、快適かつ安全な空の旅を叶えるには、少しの気遣いと事前準備がとても大切です。
赤ちゃんに負担をかけないフライト選び
新生児にとって、飛行機での長時間移動は心身に大きな負担となる可能性があります。
特に気圧の変化や騒音、気温の違いなど、普段と異なる環境にさらされるため、フライトの選び方には十分配慮が必要です。
可能であれば、直行便を選ぶことで乗り継ぎによるストレスを減らし、空港での移動や待ち時間も最小限にできます。
また、赤ちゃんの生活リズムに合わせて、夜泣きの時間帯を避けたり、ぐっすり眠るタイミングを狙って搭乗するのもおすすめです。
座席は、ベビーバシネット(簡易ベッド)が使える前方の席を予約できる場合もあるので、航空会社に確認して早めに手配しておきましょう。
赤ちゃんの快適さだけでなく、ママやパパの負担を軽くする工夫も大切ですね。
不安を減らすためにしておきたい準備
- かかりつけの小児科で事前に健康チェックを受け、移動に問題がないか確認しておく
- 保険証、母子手帳、乳児医療証などを忘れずに携帯する
- 移動中に役立つ抱っこ紐やガーゼ、除菌シート、ウェットティッシュなどをしっかり準備
- 赤ちゃん用の着替えやおむつも多めに持っておくと安心
- 機内で泣いたときに備えてお気に入りのおもちゃやおしゃぶりを用意する
ママ自身も動きやすく、授乳しやすい服装を選ぶとストレスが軽減されます。
こうした準備をきちんとしておけば、もしもの時にも慌てずに対処できるようになりますし、何よりママの心にもゆとりが生まれます。
安心して赤ちゃんとのフライトを楽しむために、万全の準備を整えておきましょう。
【飛行機?新幹線?】里帰りにおすすめの移動手段と選び方
飛行機と新幹線、どっちがいいの?
里帰りの移動手段を考えるとき、多くの方が「飛行機」と「新幹線」のどちらが良いのかで迷うのではないでしょうか。
どちらにもそれぞれのメリット・デメリットがあり、赤ちゃんやママの体調、距離や滞在先までのアクセスなどによって選択肢が変わってきます。
飛行機は、移動時間が短縮できるという大きなメリットがあります。
特に長距離の場合は、移動時間が数時間単位で変わってくるため、赤ちゃんへの負担を最小限に抑えたい場合には有効です。
ただし、空港までの移動、手荷物検査、離着陸時の耳抜きなど、赤ちゃんにとって刺激や負担が多くなる場面もあります。
一方、新幹線は、座席のスペースが比較的広く、気軽に歩き回れたり、おむつ替えがしやすいベビールームがあるなど、赤ちゃん連れには優しい環境が整っていることが多いです。
また、騒音や気圧の影響もなく、駅に直結していることが多いため、アクセスが便利でストレスも少なめです。
途中で泣いてしまったときにも個室やデッキに移動できる安心感があります。
どちらを選ぶにしても、座席はなるべく通路側を予約したり、赤ちゃんが泣いてしまったときに対応しやすい位置を選ぶことがポイントです。
所要時間や乗り換え回数、利用予定の設備などをトータルで比較し、ご自身と赤ちゃんにとっていちばん快適な移動手段を選んでくださいね。
海外からの帰省は特に慎重に
海外に住んでいて日本に里帰りする場合は、国内移動とは異なり、フライト時間が非常に長くなるため、より慎重な準備が求められます。
赤ちゃんにとっては時差や環境の変化が大きな負担となりやすく、ママの体にもかなりの疲れが残る可能性があります。
そのため、まずは航空会社が提供している赤ちゃん向けのサービス(ベビーベッド、優先搭乗、チャイルドミールなど)を事前にチェックし、必要に応じて早めに予約を入れることが大切です。
ベビーベッドの台数には限りがあるため、できるだけ早い段階で問い合わせておくと安心です。
さらに、空港での手続きや乗り継ぎ時間を考慮して、余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
乗り継ぎがある場合は、最低でも2~3時間の間隔を確保し、急なトラブルにも対応できるようにしておくと安心です。
空港内で赤ちゃんを休ませる場所や授乳スペースを事前に調べておくのもおすすめです。
赤ちゃんとの長時間フライトでは、泣いてしまうことも想定しておくことが重要です。
周囲への配慮として、静かなおもちゃやお気に入りのブランケットを用意したり、機内での授乳やおむつ替えがスムーズにできるよう工夫しましょう。
機内持ち込みの荷物には、最低限1回分以上の着替えやおむつ、ミルク、おやつなどを入れておくと安心です。
里帰りにぴったりのタイミングは?
妊娠中なら安定期(16~27週)がおすすめ
体調が安定していて、飛行機移動もしやすい時期です。
出産後なら生後1ヶ月~3ヶ月が目安
1ヶ月健診を終えてからの移動が一般的に安心とされています。
・夏や冬の帰省ラッシュ(お盆・年末年始など)
この時期は空港や機内の混雑が予想されるため、可能であればピーク時期は避けるようにしましょう。
また、天候の安定しない季節や感染症の流行時期も避けるとより安心です。
赤ちゃんやママの体調をいちばんに考えて、スケジュールにゆとりを持たせた計画を立てましょう。
必要であれば医師に相談し、アドバイスをもらうのもおすすめです。
【まとめ】飛行機での里帰りを安心・安全にするために
新生児との里帰りでは、飛行機という移動手段の選択や搭乗するタイミング、そしてそのための準備の仕方がとっても大切なポイントになります。
赤ちゃんの体調管理や生活リズムを考慮しながら、ストレスの少ない方法で安全に移動できるよう、あらかじめ情報収集をしておくことがとても大切です。
無理のないスケジュールを立て、必要なグッズをしっかり準備することで、移動中のトラブルや不安をぐっと減らすことができます。
たとえば、混雑を避けた時間帯や直行便の選択、機内での赤ちゃんの快適さを保つための工夫など、少しの気配りが大きな安心につながります。
また、赤ちゃんだけでなくママ自身の体調や心の余裕も大切にしてください。
実家でのサポートがあることで心強く感じられる場面も多く、育児への不安や疲れを和らげるきっかけにもなるはずです。
この記事が、これから里帰りを考えているあなたにとって、より安心で快適な移動と準備のヒントとなり、赤ちゃんとの大切な時間を穏やかに過ごすための一助になればとても嬉しく思います。