バイトの履歴書を書くのが初めてという方は、
「社員と同じように書いていいの?」
「どこまで詳しく書けばいいの?」
といろいろな疑問を感じていると思います。
学生さんやフリーター、主婦の方など、バイトを探すタイミングや状況はさまざまですが、履歴書を書く場面では誰しも少なからず不安を感じるものです。
この記事では、そうした不安を解消できるように、
「バイト用履歴書の基本的な書き方」
「社員向けとの違い」
「うっかりやってしまいがちなミスのポイントやその対策」
まで、やさしく丁寧に解説していきます。
履歴書は「自分を伝える第一歩」。
初めてでもしっかり準備できるように、一緒に確認していきましょう。
バイトの履歴書って社員と違うの?まずは基本をチェック
履歴書はバイトでも必要?その理由とは
履歴書というと「正社員の就職活動で使うもの」というイメージが強いかもしれません。
でも、実際にはアルバイトの応募でも履歴書を提出するケースはとても多いんです。
たとえば、飲食店やコンビニ、小売店のバイトなど、採用前に履歴書を確認したいという職場は少なくありません。
これは、面接担当者が事前に
- どんな人なのか
- どんな経験があるのか
- どんなことが得意そうか
つまり、履歴書は単なる紙ではなく、あなたの人柄ややる気を伝えるための第一歩なんですね。
また、履歴書があることで、面接の会話もスムーズになります。
担当者も話のきっかけをつかみやすくなりますし、あなた自身も緊張せずに話しやすくなるメリットもあるんですよ。
社員との大きな違いは「求められる情報の深さ」
基本的なフォーマットは、バイト用と社員用で大きな違いはありません。
ただし、書く内容の“深さ”に差があるんです。
社員の場合は、これまでの職務経歴や仕事での成果、スキルなどを詳しく書き込む必要があります。
つまり、履歴書だけで「この人がどれだけ会社の役に立ちそうか」が判断されるわけです。
一方、バイトの場合はそこまで細かい情報は求められないことが多いです。
今の自分がどんな人で、どんな思いで応募したのか、最低限の情報が伝われば大丈夫。
無理に自分を大きく見せたり、立派なことを書こうとしすぎる必要はありません。
等身大の自分を、ていねいな言葉でまとめること。
それがいちばん大切です。
とくに初めてのバイトなら、「やる気」や「まじめさ」がしっかり伝わるように意識してみてくださいね。
バイト用履歴書の書き方|各項目のポイント解説
日付・氏名・住所など基本情報は丁寧に
履歴書の冒頭部分には、あなた自身の基本情報をしっかりと書きましょう。
ここは採用担当者が最初に目にする場所でもあるので、丁寧さがとても大切です。
まず日付ですが、履歴書を提出する日や面接に持参する日を記入するのが一般的です。
記入する日がずれてしまうと、「使い回しているのでは?」という印象を与えてしまうかもしれないので注意しましょう。
名前はふりがなを必ず付けてください。
漢字の読み方が難しい場合や、読み間違いを防ぐためにもふりがなは大切なポイントです。
名前のふりがなは「ふりがな」欄にはひらがな、「フリガナ」欄にはカタカナで記入します。
住所についても、省略せずに正しく書くことが大事です。
都道府県から始めて、市区町村、番地、建物名・部屋番号までできるだけ詳しく記入しましょう。
とくに連絡が郵送で届くこともあるため、間違いがないかよく確認してくださいね。
電話番号やメールアドレスも、間違いがないように再確認を。
履歴書に書いた情報が唯一の連絡手段になることもありますので、見落としのないようにしてくださいね。
学歴・職歴欄はどう書く?中高生・大学生別の例も紹介
履歴書の中でも学歴・職歴の欄はとても基本的な情報です。
ここでは、これまでどんな学校に通っていたのか、どんな経験があるのかを簡潔に伝える場所になります。
学歴は中学校の卒業から記入するのが一般的です。
中学卒業から順番に書いて、高校や大学に在学中の場合は「在学中」と明記しましょう。
たとえば、
- 令和◯年3月 ◯◯中学校 卒業
- 令和◯年4月 ◯◯高校 入学(在学中)
職歴がない方は、「職歴なし」と一行書けばOKです。
職歴があれば、勤務先の会社名や店舗名、入社・退社年月を記入します。
たとえば
- 令和◯年4月 〇〇カフェ 入社/接客業務に従事
- 令和◯年8月 同店 退社
学生さんで短期バイトしか経験がない場合でも、採用担当者は「どんなバイトをしていたか」よりも
「きちんと働いていた経験があるか」
「責任を持って行動できるか」
に注目しているので、自信を持って書いてみてくださいね。
志望動機・自己PRは短くてもOK!好印象を与えるコツ
志望動機や自己PRは、長く書く必要はありません。
でも、自分の気持ちをちゃんと伝えることは大事です。
「なぜそのバイトをしたいのか」「どんな自分の強みを活かせそうか」を意識して書いてみてくださいね。
たとえば、
「家の近くで通いやすく、接客にも興味があったので応募しました」
「人と話すことが好きなので、笑顔で丁寧な接客を心がけたいです」
といった感じでOKです。
嘘をつかず、自分の素直な気持ちを短い文章で表せば、しっかり伝わりますよ。
自己PRに迷ったときは、
- 時間を守れる
- 真面目にコツコツ作業ができる
- チームで動くのが得意
普段の自分の良いところを思い出して、簡単な言葉でまとめるだけでも、十分に伝わる内容になります。
あまり形式にとらわれず、自然な言葉でまとめることを意識すると、読みやすくて印象の良い履歴書になりますよ。
職歴欄の書き方|バイト経験はどう扱う?
パート・アルバイトの職歴は「入社・退職」で記載
たとえ短期間でも、アルバイトやパートでの勤務経験がある場合は、履歴書に「入社・退社」という形で記載するのが基本です。
たとえば、
- 平成◯年△月 株式会社◯◯ 入社/アルバイトとして接客業務に従事
- 令和◯年×月 同店 退社
勤務期間が数か月だったとしても、それが自分の経験であることには変わりありません。
責任感を持って働いたという事実は、履歴書を通じてしっかりアピールして大丈夫です。
また、職歴が少ない方にとっては、バイト経験も立派な職歴として数えることができるので、できるだけ正確に、時系列に沿って書いてみましょう。
このとき、「アルバイト」や「パート」といった雇用形態を明記しておくと、よりわかりやすく丁寧な印象になります。
たとえば「アルバイトとして●●業務に従事」といった書き方ですね。
そうすることで、「どのような形で働いていたか」が明確になります。
「職員として働いた」場合は「入職」と書くのが基本
病院や役所、学校などのような公共性の高い職場では、「入社」ではなく「入職」という表現を使うのが一般的です。
これは業界ごとの慣習であり、履歴書を書くときにはその業種に合った言葉を選ぶことが、きちんとした印象を与えるポイントになります。
たとえば、市役所で臨時職員として働いた場合は
「令和◯年△月 ◯◯市役所 入職/窓口対応業務に従事」
といった形で記載すると丁寧です。
こういった細かい言葉の使い方も、社会人としての常識やマナーを感じさせる部分になるので、意識してみてくださいね。
アピールになるバイト経験なら積極的に書こう!
希望する仕事に関連性のあるアルバイト経験がある場合、それはとても良いアピール材料になります。
たとえば、事務の仕事を目指している方が、過去にデータ入力のバイトをしていた場合、「タイピングや簡単なPC操作の経験がある」と伝えることができます。
「バイト経験なんて書いていいのかな?」とためらう方もいますが、どんな仕事でも自分なりに頑張ってきたことをしっかりと伝えることが大切です。
「お客様とのやりとりで気を配るようになった」
「時間管理の大切さを学んだ」
など、自分が得た学びを一言添えるだけで、印象が大きく変わることもありますよ。
経験が少ないときほど、一つひとつのバイト経験が自分の強みになります。
少しでも自信が持てる内容があれば、ぜひ積極的に書いてみてくださいね。
職務経歴書との違いってなに?バイトでも必要?
履歴書は概要、職務経歴書は具体的な実績を書く
履歴書では、働いていた「会社名」や「勤務期間」といった基本的な情報、いわば“概要”を記載することが目的です。
「いつ、どこで働いていたのか」が分かるようにシンプルにまとめることが求められます。
反対に、どんな仕事内容だったのか、成果や工夫したことなど“中身”の部分までは書ききれないのが履歴書の限界です。
そこで登場するのが「職務経歴書」です。
職務経歴書では、履歴書に書ききれなかった詳しい内容
たとえば、どんな業務を担当していたか、そこで何を学び、どんな工夫をして成果を出したか、といった実績や経験を具体的に記述することができます。
バイト応募の場面では、基本的に職務経歴書の提出までは求められないことが多いですが、
- 自分のバイト経験をしっかり伝えたい
- 仕事内容と直結したスキルをアピールしたい
とくに同じ業種のバイトや社員登用を目指す方にとっては、説得力のある自己アピールが可能になりますよ。
バイトの応募では職務経歴書は原則不要だが、強みにできる場合は◎
アルバイトの応募では、履歴書だけで事足りるケースがほとんどです。
とはいえ、飲食や販売、接客などの経験が豊富だったり、自分が工夫して取り組んだことがある場合には、職務経歴書を添えることであなたの強みがグッと伝わりやすくなります。
たとえば、長年ホールスタッフとして働いた経験があるなら、
-
ピーク時の接客応対
新人教育のサポート
クレーム対応
また、職務経歴書を作ることで、自分の経験を客観的に整理できるというメリットもあります。
「自分ってこんなに頑張ってたんだな」と再発見できるので、面接での自信にもつながりますよ。
強みになる経験や伝えたいエピソードがある方は、ぜひ職務経歴書の作成も視野に入れてみてくださいね。
バイト履歴書でよくあるミスとその対策
誤字脱字や空欄の多さは印象ダウンにつながる
読みづらい字や空白の多い履歴書は、どうしても印象がよくありません。
とくに名前や電話番号、メールアドレスなどに誤字があると、せっかくの連絡が届かず機会を逃してしまうこともあるんですね。
また、空欄が多すぎると「やる気がないのかな?」と思われてしまう可能性もあるので要注意です。
文字は丁寧に、はっきりと書くことが大切です。
消えかけた鉛筆書きや、にじんだインクも避けたほうが良いでしょう。
記入に自信がない場合は、あらかじめ下書きしてから清書すると安心ですよ。
さらに、書き終わったあとに声に出して読み上げてみるのもおすすめです。
読みながらチェックすると、誤字や不自然な表現に気づきやすくなります。
可能であれば家族や友達に見てもらうのもいいですね。
第三者の目線が入ることで、新たな改善点が見つかることもありますよ。
雇用形態の記載ミスに注意(派遣・契約・パートなど)
正社員・アルバイト・派遣など、雇用形態をきちんと区別して書くことはとても大事です。
採用側は、あなたがどんな立場で働いていたのかを知ることで、これまでの経験をより正確に理解できます。
とくに派遣社員の場合は少し注意が必要です。
「どこで働いていたか」だけでなく、「どこから派遣されたのか」も明記すると丁寧です。
たとえば、
「令和◯年△月 株式会社○○(派遣元)より株式会社●●(派遣先)に派遣され、事務業務に従事」
といった形で書いておくとわかりやすくなりますよ。
契約社員やパート、業務委託などの場合も、正式な雇用形態を記載しておくことで、誤解を避けられます。
こうした細かな違いをきちんと記載することで、履歴書全体の信頼感がぐっと高まります。
写真の服装・貼り方・封筒マナーも見られている
履歴書に貼る証明写真も、採用担当者が第一印象を判断する大切な要素です。
制服よりも、落ち着いた色味の私服(たとえば白いシャツなど)が無難で好印象につながります。
髪型も整えて、清潔感を意識するといいですね。
また、証明写真のサイズは規定に合ったものを選び、まっすぐ貼るように注意しましょう。
剥がれ防止のため、写真の裏に氏名を書いておくと安心です。
のりが弱いと写真が取れてしまうこともあるので、しっかり貼り付けてくださいね。
履歴書を提出するときの封筒も意外と見られています。
白無地の封筒に、宛名をていねいに記入し、履歴書は折らずにクリアファイルなどに入れて持参または郵送するのがおすすめです。
こうした細かなマナーも、きちんとした人柄として伝わるポイントになりますよ。
まとめ|バイト履歴書はシンプルでも丁寧に書くのがコツ
パートやアルバイトでも「入社・退社」の記載を忘れずに
バイト経験も立派な職歴のひとつです。
たとえ短期間でも、その仕事に責任を持って取り組んだという事実は、あなたの人柄や姿勢を伝える大事な材料になります。
- 入社
- 退社
また、バイト歴を記載する際には、できるだけ具体的な内容を書くのがおすすめです。
どのような業務をしていたのか、どのくらいの期間働いたのかをきちんと書くことで、採用担当者に「この人はきちんとした人だな」と思ってもらえます。
たとえば、
「令和◯年◯月~令和◯年◯月 ◯◯カフェ 入社/アルバイトとしてレジ業務・接客を担当」
などと記載すると、内容がわかりやすく、実務経験のアピールにもつながります。
こうした記載を丁寧に行うことが、採用への第一歩につながるんですね。
「経験があること」はあなたの立派な武器になる!
どんな経験でも、あなたが取り組んできたことには必ず意味があります。
それがアルバイトであっても、実際に働いて得た経験や学びは、これからの仕事や人間関係に役立つ場面がきっと出てきます。
「自分には特別な経験がない…」と思う方でも、誰かと協力した経験や失敗から学んだことなど、小さなことが大きな強みになることもありますよ。
たとえば、
「忙しい時間帯に効率よく動けるようになった」
「お客さまの声に耳を傾けて対応することの大切さを知った」
といったことも、十分アピールポイントになります。
履歴書にはそういった経験をシンプルでもいいので、少しでも盛り込んでみると良いですね。
経験に自信がないときこそ、自分がどんなふうに頑張ってきたかを見つめ直すチャンスです。
「どんな小さなことでも前向きに書いてみる」ことで、自分の強みや可能性が見えてくるかもしれませんよ。
初めての履歴書でも、ポイントを押さえて丁寧に書けば大丈夫。
大切なのは、うまく書こうとすることよりも、自分の思いや誠実さをしっかり伝えることなんですね。
履歴書は、あなたの人柄や意欲がにじみ出る大事なツールです。
自分のことを伝えるチャンスだと思って、焦らず落ち着いて、ひとつひとつの項目に向き合って準備してみてくださいね。
きっとその気持ちは、採用担当者にも伝わるはずですよ。