検便で便が少ししか出ない!それでも提出できる?対処法3選を解説

検便の期限が迫っているのに、トイレに座ってもほんの少ししか便が出なくて、途方に暮れてしまったことはありませんか?

「こんな少量じゃ検査にならないかも」「このまま提出したら再提出になる?」と不安になってしまいますよね。

実は、その不安は必要ないことがほとんどです。

検便に必要な便の量はごくわずかで、少量でもきちんと対処できる方法があります。

この記事では、便が少ししか出なかったときに知っておきたい対処法を、検便の種類ごとにわかりやすくお伝えします。

読み終えたころには「これで大丈夫だ」と安心して提出できるはずです。

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少量の便でも、検便は提出できることがほとんど

結論からお伝えすると、検便に必要な便の量はほんのわずかで、少ししか出なくても検査できるケースがほとんどです。

ただし、ひとくちに「検便」といっても、目的によって2種類あります。

自分がどちらの検便を行うのかを把握した上で、それぞれに合った対応をとることが大切です。

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検便の種類によって「少量でも大丈夫な理由」が違う

「少しでも検査できるの?」と疑問に思うのはもっともです。

その理由は、検便の目的と検査の仕組みにあります。

種類ごとにていねいに説明しますね。

食中毒菌を調べる検便の場合

飲食業・保育・介護など食品を扱う職場で求められる検便は、サルモネラ菌・赤痢菌・O-157などの食中毒菌の有無を確認するためのものです。

この検査がごく少量の便で成立する理由は、便1gの中に約500億もの腸内細菌が含まれているためです。

採取棒(スティック)の先端にほんのわずか付着しているだけでも、菌を検出するには十分な量です。

採取量の目安は、スティック先端の溝が埋まる程度(米粒大くらい)といわれています。

「こんなに少なくて大丈夫?」と思うくらいの量でも、食中毒菌の検査であれば問題なく検査が成立します。

便潜血検査(大腸がん検診)の場合

健康診断などで行われる便潜血検査は、便の中の微量な出血を検出して大腸がんのリスクを確認する検査です。

こちらは通常「2日法」といって、2日分の便を採取・提出するのが標準とされています。

2日分の提出が理想ではありますが、1日分でも検査を受け付けてくれる医療機関は少なくありません。

大腸がんの検出感度は2日分で80%以上になりますが、1日分でも78%程度の感度があるとされており、決して無意味ではないのです。

便の量そのものについても、スティックの溝が埋まる程度の量(米粒大)が採取できれば検査は可能とされています。

「ほとんど出なかった」という場合も、まず採取を試み、それでも難しければ医療機関や提出先に事前に相談することが大切です。

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便が少ししか出ないときの具体的な対処法3選

では実際に「便が少ししか出なかった」「採取できるほど出なかった」というときは、どうすればいいでしょうか。

状況別の対処法を3つご紹介します。

① トイレットペーパーから採取する

便がトイレの水に落ちてしまったり、ほんのわずかしか出なかったりした場合、お尻を拭いたトイレットペーパーに付着した便から採取する方法が、もっとも手軽で有効です。

やり方はシンプルです。

少し多めにトイレットペーパーを使ってお尻を拭き、そこに付いた便を採取棒の先端や側面を使って丁寧に拭い取ります。

事前に採取容器のキャップを少し緩めておくと、片手で操作しやすくなりますよ。

食中毒菌の検査であれば、トイレットペーパーからの採取は問題なく認められています。

「こんなやり方でいいの?」と思うかもしれませんが、十分に使える方法です。

② 洋式トイレで「逆向き」に座って採取しやすくする

もう少し便をしっかり採取したい場合は、洋式トイレで便器の蓋の方向を向いて「逆向き」に座るという方法も有効です。

水たまりでない部分にトイレットペーパーを重ねて敷くと、便が水に浸からずに済み、採取しやすくなります。

最近の自動洗浄トイレは、便を流してしまうことがあります。

採取する前に自動洗浄機能を一時的にオフにしておくことを忘れずに。

便潜血検査の場合は、大腸からの出血は便の表面につきやすいため、スティックで便の表面を広くまんべんなくこすり取るようにするのがポイントです。

③ 排便を促す生活習慣で自然に出やすくする

期限までに少し余裕がある場合は、日常生活の中で便が出やすくなる工夫をしてみましょう。

食事・水分・運動という3つの習慣が、腸の動きを整える上でとても効果的です。

  • 朝起きたらすぐにコップ1杯の水を飲む(冷たい水が腸を目覚めさせます)
  • 野菜・果物・雑穀など食物繊維が豊富な食品を積極的に取り入れる
  • ヨーグルトや納豆などの発酵食品で腸内環境を整える
  • 軽いウォーキングやストレッチを日課にして腸の動きを活発にする

特に、朝食をしっかり食べることは「胃結腸反射」といって腸の動きを促す効果があり、排便リズムを整えるうえでとても有効です。

「普段から便秘気味で…」という方は、まずバナナやヨーグルトだけでも朝に口にしてみてください。

それだけでも腸の動きが変わってくることがあります。

どうしても便が出ない場合には、市販の便秘薬を活用する方法もあります。

ただし、便潜血検査(大腸がん検診)のときは、刺激性の下剤は避けることが推奨されています。

刺激が強い下剤によって腸の粘膜が傷つき、本来ない出血が起きて検査結果に影響が出る可能性があるためです。

腸に水分を引き込んで便をやわらかくするタイプ(酸化マグネシウムなど)が比較的安心とされていますが、使用前に薬剤師さんに相談するのがいちばんです。

知らないとやってしまいがちなNG行動と注意点

便が少ししか出ないときほど、あせってやってしまいがちなミスがあります。

せっかく採取した便を無駄にしないために、事前に確認しておきましょう。

便に水が混じった状態で採取しない

トイレの水が便に混じった状態で採取してしまうと、検体が薄まって正確な検査結果が出なかったり、「検体不良」として再提出を求められたりすることがあります。

採便シートをきちんと使うか、トイレットペーパーを重ねて水たまりに敷いてから採取するようにしましょう。

「少ないから」と諦めて何もつけずに提出しない

採取棒にほとんど便が付いていない状態のまま提出すると、検査が成立しないことがあります。

「未採取」「検査不能」と判定され、再提出を求められるケースも少なくありません。

少量でも取れているなら必ず付着させて提出し、本当に何もつかなかった場合は正直に提出先に伝えましょう。

便潜血検査で「1日分しかない」のに黙って提出しない

2日法の便潜血検査で1日分しか採取できなかった場合、黙って提出するのではなく、必ず医療機関に事前に連絡し、1日分しか採取できなかった旨を伝えましょう。

施設によっては1回分でも検査を行ってくれますし、期限の延長に対応してくれるケースもあります。

何も言わずに1日分だけ提出すると、機関側が2日分として処理してしまう可能性もあるため、コミュニケーションがとても大切です。

採取した便の保管に気をつける

便は採取したらできるだけ早く提出することが原則です。

特に食中毒菌の検査は、時間が経つと菌が死滅したり減少したりして正確な結果が出にくくなります。

やむを得ず保管する場合は冷暗所(冷蔵庫)に保存し、提出期限内(目安は1週間以内)に提出しましょう。

高温・直射日光は厳禁です。

まとめ:検便で便が少ししか出なくても、焦らなくて大丈夫

検便の日に便が少ししか出なかったとき、誰でも「これで本当に大丈夫?」と不安になるものです。

でも今回お伝えした内容を振り返ると、解決策はきちんとあります。

  • 食中毒菌の検査は、スティック先端に付着する程度のごく少量でも検査が成立する
  • 便潜血検査も、1日分だけでも78%程度の感度で検査できる場合がある
  • トイレットペーパーからの採取や逆向き着座など、少量でも工夫できる方法がある
  • 食事・水分・運動の習慣を整えることで自然な排便を促せる
  • 便潜血検査で刺激性下剤を使うのはNG。酸化マグネシウム系が比較的安心
  • 困ったときは黙って悩まず、提出先や医療機関に早めに相談することが大切

「提出できなかった」で終わらせず、少量でも正しく採取・提出することが、自分の健康を守ることにつながります。

今まさに「便が少ししか出ていない」と困っている方は、まずトイレットペーパーからの採取を試してみてください。

それだけで解決することは、意外とよくあります。

そして、採取量や提出方法で迷ったときは、検査機関や医療機関に問い合わせてみてください。

「こんなことを聞いていいの?」と思うかもしれませんが、担当者は慣れていますから、遠慮せずに聞いて大丈夫ですよ。

小さな一歩が、安心につながります。

検便まわりの不安を全体で整理して、次に何をすればいいかを確認したいときは、こちらも参考になります。
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