揚げ物は美味しいですし、自宅で揚げ物を作るという方も多いと思います。
しかし「揚げ物をするときの油飛びが怖い」という方も多いと思います。
油飛びが怖くて揚げ物が作れなかったり避けてしまったりして、料理のレパートリーが狭まるのは辛い事です。
できれば油飛びに怯える事なく、楽しく揚げ物を作りたいですよね。
また
「ごま油ははねる気がする」
「オリーブオイルはほかの油よりもはねる」
というように、油の種類によって揚げ物をするとき「この油ははねやすい」と感じるものがある人も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、油の種類よってはねやすさが違うのか、具体的な油飛び対策について詳しく見ていきたいと思います。
ぜひ、これからご紹介していく情報を頭に入れて、揚げ物づくりに挑戦してみてくださいね!
揚げ物の脂って種類によって飛びにくいとかってあるの?
実は、油の種類によって飛びにくさは変わらないです。
ただし揚げ物に使う油は、揚げるものや料理によって変えると美味しく仕上がります。
揚げ物に使う油の種類や特徴をまとめましたので、揚げ物を作る際の参考にしてくださいね。
これであなたも揚げ物上手!油の種類や特徴一覧
まずは、揚げ物に使う油の種類と、その特徴について見ていきましょう。
揚げ物につかう油①サラダ油
一般的によく使われる油で、料理用に精製された植物油脂です。
揚げ物全般が得意ですので、1本あると便利です。
揚げ物につかう油②キャノーラ油
体に有害とされるエルカ酸を含まない、キャノーラ品種という菜種から作られた菜種油です。
こちらも揚げ物全般が得意ですので、サラダ油かキャノーラ油かはお好みで選んでください。
揚げ物につかう油③ごま油
炒め物やナムルにも使うごま油は、揚げ物を作る時にも使えます。
特に、天ぷらを作るのに向いていると言われています。
揚げ物につかう油④こめ油
玄米から作られるこめ油は、味があっさりしており胃もたれがしづらいと言われています。
胃もたれしやすい方は、こめ油で揚げ物をするといいでしょう。
揚げ物につかう油⑤オリーブオイル
サラダやカプレーゼには欠かせないオリーブオイルも、揚げ物に使う事が出来ます。
エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブの実を絞って作られたオイルで、エキストラバージンを混ぜて作られたのがピュアオリーブオイルです。
揚げ物に向いているのはピュアオリーブオイルで、素揚げやフリッターを作る時に使うといいでしょう。
揚げ物の油跳ね防止のための4つのポイントは?
揚げ物に付き物な油飛びですが、対策がいくつかあります。
対策を知れば油はねも怖くありませんので、しっかり学んでいきましょう!
揚げ物の油跳ね防止のポイント①揚げる前に水分を取り除く
食材に水分が付いていると油の中に入れた時に、水分が高温で熱せられます。
本来なら蒸発するはずの水分ですが、油の中に入っている為逃げ場がなく、小さな爆発を起こします。
爆発によって油が飛び散り、油飛びとなってしまうのです。
そこで、あらかじめ食材や調理器具についた水分をきちんと取り除くことにより、油飛びを防ぐことが出来るのです。
水気を切るだけではなくしっかり拭いて、油飛びを防ぎましょう。
揚げ物の油跳ね防止のポイント②油飛びガード付きの鍋を使う
鍋の淵にガードが付いた鍋を使うと、油飛びを防いでくれます。
100%防いでくれるとは限りませんが、かなりの効果は期待できます。
揚げ物の油跳ね防止のポイント③油はね防止の網を使う
鍋やフライパンの上に設置することにより、油飛びをしっかり防いでくれる優れものです。
ただし大きすぎると網が焦げてしまいますし、小さすぎても効果がありません。
揚げ物の油跳ね防止のポイント④衣に油を含ませる
揚げ物をする前につける衣の中に、油を含ませるという対策もあります。
すでに衣に油が含まれている為、油飛びしにくくなるという効果があると言われています。
揚げ物で安全な油は何?プロはどんな油を使っているの?
油跳ねの違いは、油の違いではなく揚げるものの違いだということは前述の通りです。
なので、「この油で揚げればどんな食材でも油跳ねの危険がなくて安全ですよ」という油は存在しません。
ただ、別の面での“安全”を考えるといくつかご紹介できる油があります。
別の面での“安全”とは、“加工方法や産地の安全”です。
食材自体の産地などは細かく見て買っている、という方は多いと思います。
小さな子供がいるおうちでは余計に気にされているのではないでしょうか。
でも、私は油の産地や加工方法についてはあまり気にすることなくお買い得品を買うことが多いです。
油って、価格帯がとても広いですよね。
1リットル数百円のものから、1000円を超えるものまで様々です。
値段にここまで差がでるのは、産地や加工方法が違うからです。
安全な油を見極めるポイントは?
安全な油を見極めるポイントとしては
- 遺伝子組み換え作物を使っていない
- 低温圧搾(コールドプレス)一番搾り
では、この2つについて、詳しく見ていきましょう。
安全な油の見極めポイント①遺伝子組み換え作物を使っていない
遺伝子組み換え作物を使っているものは避けているという方も多いですよね。
しかし、実はお惣菜やお菓子に使う油や業務用の油は、その表示義務がないので非表示の場合があるようです。
なので、安全を追求されるのであれば「遺伝子組み換え作物を使用していません」とはっきり書かれているものを選ぶことをオススメします。
安全な油の見極めポイント②低温圧搾(コールドプレス)一番搾りである
油の採取方法にはいくつか種類があるのですが、その中でもオススメなのが「低温圧搾一番搾り」です。
「低温圧搾(コールドプレス)」とは、ゴマや菜種などの穀物に重しを乗せて圧力をかけてジワジワと油を取る方法です。
この方法はとても時間がかかるので価格が高くなってしまいますが、加熱していないので油の成分が酸化されにくいという利点があります。
「一番搾り」というのは、この方法で取られた一番初めの油、ということです。
搾りかすはまだ油を採取できる余地があるので、その後さらに搾る作業を行われる場合があります。
その場合は「一番搾り」と言う表記にはなりません。
「体温圧搾」に対して「抽出法」というものがあるのですが、これは“ヘキサン”という溶剤を使って油を採取する方法です。
圧搾しても油を取り出せないような米ぬかや大豆はこの方法が用いられています。
効率が良くてたくさんの油を取ることができるのでお安い製品ができあがります。
しかし、“ヘキサン”という溶剤はそのまま摂取すると人体に悪影響があります。
なので、この方法で抽出された油からヘキサンを完全に取り除くために一度加熱処理する必要があります。
そのため、この方法で作られた油は酸化しやすい油になるとも言えます。
プロが使う天ぷら油ってどんな油?何が違うの?
では、プロが使う天ぷら油はどんな油なのでしょうか。
それぞれのお店のこだわりのものがあるので一概には言えませんが、以下のようなものがよく使われているようです。
プロが使う天ぷら油①太白ごま油
ごま油って茶色のイメージがあると思うのですが、この油は透明です。
熱に強くて酸化しにくい(=傷みにくい)というのが特徴です。
プロが使う天ぷら油②米油
米油は、胃もたれしにくい油なので、天ぷらにピッタリですよね。
日本料理店でよく使われているとか。
プロが使う天ぷら油③番外編
そして実は、油をいろいろと混ぜて使うという料理人の方も多いんだそうです。
魚やお肉などの動物性のものを揚げるときは、上記の油にラードや牛脂を少し加えることもあるんだとか。
すると、コクが出ておいしくできあがるんだそうです。
私はいろんな油の効果を考えて混ぜ合わせる、なんてことは考えたことがありませんでした。
このようなこだわりで、おいしい天ぷらが作られているんですね。
天ぷら油で最高級なものは何?お味の違いは?
天ぷら油で最高級なものを調べてみました。
いろいろな商品が出てきましたが、その中から独断と偏見で一つご紹介したいと思います。
絶滅寸前の高級油?!榧(かや)の実油とは?!
あの徳川家康が愛した油、と言われているそうです。
生育が難しく絶滅に近い状態と言われる榧(かや)という常緑針葉樹の実(ナッツに分類されます)から搾った油です。
この油を贅沢に使って揚げる天ぷらが最高においしいんだとか…!
私はこの油を使った天ぷらは食べたことがない(というか、見たこともない)ので味の違いはわかりません.
きっと、いつもの天ぷらよりもおいしいんじゃないかなと思います。
一度は味わってみたいですね。
榧(かや)の実油」の詳細を見てみる
揚げ物の油飛びが怖い!のまとめ
揚げ物の油によって飛びやすさは変わりませんが、料理によって使い分けるのが賢い方法です。
- 天ぷらを作る時には、ごま油やこめ油
- フリッターや素揚げを作る時には、ピュアオリーブオイル
- 揚げ物全般に使えるのが、サラダ油やキャノーラ油
また、油飛びを防ぐ方法は以下の4つです。
- 揚げる前に食材や調理器具の水分を取り除き、水分の爆発を防ぐ。
- 油飛びガードがついた鍋を買い、揚げ物をする
- 油飛び防止の網を上から被せる
- 衣に油を少量含ませ揚げる