初盆案内の手紙の例文は?案内状で最低限知っておきたいマナー

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故人が亡くなってから、はじめて迎えるお盆のことを“初盆(新盆)”といいます。

この初盆は、いわゆる通常のお盆と違って特別な意味合いを持っており、故人の霊を丁寧にお迎えしようと、より厳かで丁寧な供養が行われることが多いんですね。

多くのご家庭では、普段のお盆よりも準備をしっかりと整え、盛大に法要を行うケースもよく見られます。

たとえば、初盆の法要のあとに親戚や親しい人たちを招いてお斎(会食)を開くこともあり、その場の段取りを考えると、前もってきちんと出席者を把握しておきたいところです。

そのため、案内の手紙を出すことが一般的になっています。

とはいえ、初盆の手紙を書くことって、そう何度も経験することではありませんよね。

だからこそ、どんな言葉を選べばいいのか、いつ出せばいいのかなど、迷ってしまう方も多いと思います。

今回はそんな方のために、初盆の案内状に使える例文や、お手紙を書くときに気をつけたいマナー、送るタイミングなどをわかりやすくまとめてみました。

初めての方でも安心して準備できるよう、丁寧にご紹介していきます。

ちなみに、地域によっては「新盆(にいぼん・しんぼん)」と呼ばれることもありますが、この記事では「初盆」として統一してご案内していきますね。

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初盆の案内の手紙 例文を見てみよう!

まずは、初盆の案内状をどのように書けばいいのか、実際の文例を見てみましょう。

初盆の手紙は形式が大切とされるため、かしこまった文章になりがちですが、あらかじめ例文を確認しておくことで、スムーズに準備が進められます。

案内状には「法要と会食がある場合」と「法要のみで会食を行わない場合」の2パターンがあります。

それぞれ内容や伝えるべきポイントが変わってくるので、自分の状況に合った例文を参考にして書くのがポイントです。

また、本文では句読点を使わず、丁寧で穏やかな表現を心がけることが基本とされています。

手紙の構成や使う言葉の選び方にも配慮して、読む人に失礼のないようにすることが大切ですよ。

それでは、実際の例文を見ながら、どのような書き方をすればよいのか確認していきましょう。

法要と会食を実施するときの例文
謹啓 ○○候 皆々様には益々ご清祥のことと拝察申し上げます

さて このたび下記日程にて“続柄・名前”の初盆を供養いたしたく存じます

つきましては法要を執り行いたいと存じますので ご多忙の中誠に恐縮とは存じますが 何卒ご臨席のほどお願い申し上げます 敬具


日時 〇月〇日 〇時~
場所 初盆をとりおこなう場所
施設の住所
電話番号

尚 初盆が終わりましたら“会食会場”にて会食の場を設けておりますのでご臨席を賜りますようお願い申し上げます

会食場所 
会食場所の住所
会食場所の電話番号

お手数ですがご都合のほどを〇月〇日までにご返信頂けますと幸いです
以上
〇年〇月〇日
喪主名前

法要のみで会食を実施しないときの例文
謹啓 時下ますますご清祥のこととこころからお慶び申し上げます

この度 下記日程にて“続柄・名前”の初盆を供用いたしたく存じます

つきましては ご多忙の中誠に恐縮ではございますが ご参列賜りますようご案内申し上げます 敬具

日時 〇月〇日 〇時~
場所 初盆を執り行う場所
施設の住所
電話番号
以上

〇年〇月〇日
喪主名

このように、法要のあとに会食があるかどうかで案内状の内容も少しずつ変わってきます。

たとえば、会食がある場合にはその旨を丁寧に伝える必要がありますし、日時や場所、服装についても具体的に書いておくことで、相手にとっても準備がしやすくなりますよね。

一方で、会食を行わない場合には、その点をはっきりと明記しておくことで、参列者の混乱や誤解を防ぐことができます。

とくに、遠方から来てくださる方がいる場合には、会食の有無は当日の予定にも関わるため、事前にきちんとお知らせしておくことがとても大切なんです。

さらに、こうした案内の内容は香典の金額にも影響してくることがあります。

会食がある場合は「会食費も含まれている」と考える方もいます。

ない場合には「香典を少し控えめに」と思う方もいるため、はっきりと伝えることでお互いに気持ちよく当日を迎えることができます。

こうした背景もふまえて、会食の有無についてはなるべくわかりやすく、丁寧に伝えることが大事なんですね。

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初盆に送る案内はがきのマナー!そもそも誰に送ればいいの?

初盆のご案内の手紙を送るときには、相手に失礼のないように、細やかな気配りやマナーにも十分に注意を払うことが大切です。

普段あまり書く機会がないような手紙だからこそ、どうしても書き方に戸惑ってしまうこともあるかもしれません。

文章の形式や言い回し、送るタイミングなど、気をつけるべきポイントはいくつかありますが、特に大切なものをここで2つにしぼってご紹介しますね。

初盆の案内の手紙のマナー① 手紙を出す時期

まずは、案内状を送る時期についてです。

初盆では、お斎(会食)を用意することが多いため、人数の把握や会場の予約など、事前にしっかりと準備しておく必要があります。

そのためには、できるだけ早めに案内状を出すことがとても大切になってきます。

特に、お斎の会場となる飲食店や仕出し料理の手配は、希望の日程がすでに埋まってしまうこともありますので、余裕を持って行動するようにしましょう。

ご家族での準備や相談にも時間がかかることがあるため、初盆のスケジュールが決まり次第、できるだけ早く案内状を作成し、発送の準備をはじめることをおすすめします。

一般的には、少なくとも初盆の1か月前には案内状が届いている状態が理想です。

送り先の方が予定を調整できるよう、2~3週間前ではなく、もっと余裕をもって出すようにしたいですね。

また、郵送後すぐにお返事がいただけるとは限らないので、返信にかかる時間も考えておく必要があります。

中には旅行や仕事の都合で不在の方もいらっしゃるかもしれませんし、返信がぎりぎりになるケースもあります。

こういったことをふまえると、初盆の詳細がある程度固まり次第、できるだけ早く案内状を発送するようにすると安心ですよ。

初盆の案内の手紙のマナー② 文章には句読点は使わない

もう一つのポイントとして意識しておきたいのが、「句読点を使わない」ことなんです。

初盆の案内状や会葬礼状など、弔事に関する正式な文書では、「、(読点)」や「。(句点)」といった句読点を使わないのが昔からの慣習とされています。

これは単なるルールではなく、意味のある作法として受け継がれてきたものなんですよ。

たとえば、「、」や「。」で文が区切れると、物事の流れが途切れてしまう印象を与えることがあります。

なので、故人の供養や弔いの儀式が「滞りなく進むように」という願いを込めて、文章を途切れさせないようにするという意味があるんですね。

また、句読点を使って読みやすくするのは親切なことのようにも思えますが、丁寧な筆書きの手紙では逆に「失礼にあたる」と考える方もいらっしゃいます。

相手との礼節を重んじる気持ちが、このような形式に込められているんです。

ちょっと不思議に感じるかもしれませんが、こういった伝統的なルールや慣習を理解しておくことは、受け取った相手に対しても誠実な気持ちを伝えることにつながります。

大切な場面だからこそ、細やかな気遣いとして「句読点を使わない」というマナーをしっかり意識しておきたいですね。

初盆の案内状はだれに送る?

この初盆の案内状についてですが、「誰に送ればよいのか?」と悩む方はとても多いと思います。

まず、基本的には遺族だけで静かに初盆を行う場合には、案内状を出す必要はありません。

家族のみで供養を済ませる形であれば、事前のやり取りも不要なことが多いです。

また、親戚に関しても、普段から頻繁にやり取りをしているような間柄であれば、電話や口頭で初盆の日程や内容を伝えるだけで十分という場合もあります。

たとえば、親しい兄弟やいとこなどとは、「◯日にやる予定だよ」と伝えておくだけで話が済むケースも少なくありません。

一方で、案内状が必要になってくるのは、親戚以外の方に初盆への参列をお願いする場合です。

具体的には、故人と親しかったご友人や知人の方々、または故人が生前にお世話になっていた仕事関係の方々などが対象となります。

これらの方々には、きちんとした形式でご案内を差し上げるのがマナーとなります。

特に、直接連絡を取りづらい相手や、ある程度のフォーマルなやり取りが求められる相手に対しては、しっかりとした案内状を送ることで、気持ちのこもった丁寧なご案内となり、相手にも誠意が伝わります。

つまり、案内状は「遺族やごく近い親戚以外の、正式にお声がけしたい方々」にお送りするものと考えるとわかりやすいかもしれませんね。

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初盆のお返しにお礼の手紙を添えるとき!書き方や例文は?

最後に、初盆にご参列いただいた方々への感謝の気持ちを伝えるためのお礼の手紙について、詳しくご紹介します。

初盆の法要に足を運んでくださった方に対しては、感謝の気持ちをきちんと形にしてお伝えすることが大切です。

たとえ形式的なやり取りであっても、心を込めてお礼の言葉を届けることで、故人とのつながりやご縁をより大切にできるきっかけにもなります。

特に、お忙しい中わざわざ時間を作って参列してくださった方や、遠方から訪れてくださった方には、そのご厚意への感謝を丁寧に伝えたいですよね。

お礼の手紙は、当日直接お礼を言えたとしても、改めて書面で感謝を伝えることで、より一層丁寧な印象になります。

また、法要には来られなかったけれど香典や供物を送ってくださった方にも、お返しの品にお礼状を添えることで、心遣いに対する誠意を表すことができます。

ここでは、そういったお礼の気持ちを伝えるための例文もご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

初盆のお礼の手紙の例文
謹啓 時下ますますご清祥のことと心よりお慶び申し上げます
御多忙中にもかかわらずお集まりいただき大変感謝しております
故人もさぞ感謝していることと思います

つきましては 初盆の供養のしるしとして 心ばかりの品をお送りいたします

本来であれば拝眉の上お礼を申し上げるべきところではございますが
略儀ながら書中をもちましてお礼かたがたご挨拶申し上げます   敬具

〇年〇月〇日
喪主名

こちらも案内状と同じように、句読点は使わずに書くのが基本です。

句読点を使わないというのは、一見すると読みづらく感じられるかもしれませんが、弔事においては大切なマナーのひとつとされています。

とくに弔いの場では、「物事が滞りなく進むように」という意味を込めて、文章が途中で途切れることのないよう、句読点を避ける習慣があります。

これは形式的なものというよりも、故人や参列者への思いやりの気持ちが込められた作法とも言えるんですね。

また、もし法要に来られなかった方でも、郵送で香典やお供物を送ってくださった方には、感謝の気持ちをこめて必ずお礼状をお送りしましょう。

できればお返しの品と一緒に手紙を添えることで、より丁寧な印象になります。

たとえば、遠方で参列できなかった方や高齢で移動が難しい方などにも、お礼状を通じて「お気持ちをしっかり受け取ったこと」をお伝えすることが大切です。

そうした心遣いが伝わることで、相手の方も安心し、良好な関係を続けていけるきっかけにもなりますよ。

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初盆案内の手紙の例文は?のまとめ

今回は、初盆案内の手紙について、実際に使える例文や知っておきたい基本的なマナーについて詳しくご紹介してきました。

初盆は、亡くなられた方を偲ぶ大切な節目であると同時に、親族やお世話になった方々との関わりを大切にする機会でもあります。

そのため、案内状の準備は早めに始めておくのが理想です。

実際に準備を始めてみると、案内文の内容を考えたり、送り先を整理したりと、意外と手間がかかることが多いんですよね。

できれば、初盆の日取りが決まった時点ですぐに案内状の準備に取りかかっておくと安心です。

段取りよく進めることで、自分自身も気持ちに余裕を持って当日を迎えることができますし、参列者の方にも丁寧な印象を与えることができますよ。

そして、もし時間や心の余裕があるなら、案内状は印刷ではなく手書きで用意してみてはいかがでしょうか。

手書きには不思議な力があります。

どんなに短い言葉でも、心のこもった手書きの文章は相手の心に温かく届くものです。

実際に、手書きの案内を受け取った方から「丁寧にしてくれてありがたかった」「心がこもっているのが伝わった」といった声をいただくこともありますよ。

この記事が、そんな初盆の案内状づくりに少しでも役立てば嬉しいです。

どうぞ参考にしてみてくださいね。