日本には様々なしきたりがあります。
しきたりを重んじる方が多い重要なイベントとして、結婚式があります。
自分にとっては悪気なく行ったなんでもないことでも、相手のおうちにとっては「非常識だ」と捉えられることがあるかもしれません。
自分と相手だけでなく、ゲストからも「非常識だ」と思われたりして。せっかくの結婚式に水を差すようなことをしたくないですもんね。
そして、そんな「気になるしきたり」のひとつに「結婚式の日取り」があります。
「大安」や「仏滅」などの他に、気にしたいのが「お彼岸」です。
お彼岸に結婚式をしたり、結婚式の招待状を送るのは、はたして非常識なんでしょうか?
お彼岸の時期に結婚式をするのは縁起が悪い?気にしない?は通用するの?
お彼岸の頃は、気候の良い時期なので結婚式を挙げる方も多いと思います。
もしくは、お彼岸の時期に招待状を発送することになる方もいらっしゃるでしょう。
果たしてこれは非常識になったり縁起が悪い行動なのでしょうか。
答えは「非常識でも縁起が悪くもない」です。
「お墓参りに行きたいのに、招待されてしまったので都合をつけるのが大変」という捉え方をする方がまれにいらっしゃるかもしれませんが、それはもう仕方がない話です。
結婚式は、突然のことではなく事前にわかっているので日程調整は可能なはずですし、お彼岸期間も7日間あるのですから、そこまで気にされる必要はないと思います。
逆に、ご先祖様がこの世とのつながりをもつ大事な期間ですので、ご先祖様にも結婚式という晴れ舞台を見ていただきたいということであれば、一番ベストなタイミングとも言えます。
ご家族やご親戚に、しきたりなどを重んじられる方がいらっしゃる場合は、事前に相談されると良いと思いますが、ご両親からOKが出れば気にすることはないでしょう。
それでも気になるようであれば、招待状や事前にご挨拶されるときに
「お彼岸というご多用の時期に失礼だとは思うのですが、○○○のため、どうしてもこの時期に挙式を行うことになりました」と一言添えても良いかもしれませんね。
お彼岸に結婚の挨拶へ行くのは非常識?他にもやめておくべき時期はあるの?
お彼岸の時期に結婚の挨拶に行くことも、非常識なことではありません。
前述もしましたが、ご先祖様にもご挨拶や報告ができるという点では、良いタイミングなのではないかなと思います。
お墓参りで忙しくしている方もいらっしゃるかもしれないので、そのあたりだけきちんと気遣った上で挨拶にお伺いしましょう。
ちなみに、お彼岸の時期にやめておいた方が良いイベントは、特にありません。
これは、あくまでも一般論ですので、地域やご家族ご親戚によってはこの限りではない場合があるかもしれません。
例えば、おうちがお寺の場合などでしたら、お彼岸の時期は特に忙しいでしょうから結婚式やご挨拶などは控えるべきかもしれません。
このような場合でも、ご家族からOKをもらえれば何も問題はないです。
そもそもお彼岸はいつ?何をする日なの?
“お彼岸”という言葉は聞いたことがある方が大半だと思いますが、そもそも、お彼岸がいつかご存知でしょうか?
お彼岸は、年に2回、7日間ずつあります。
- 「春のお彼岸」…春分の日をはさんだ前後3日間ずつ
- 「秋のお彼岸」…秋分の日をはさんだ前後3日間ずつ
ちなみに2020年の場合は、
- 「春のお彼岸」…3月17日~3月23日(春分の日 3月20日)
- 「秋のお彼岸」…9月19日~9月25日(秋分の日 9月22日)
お彼岸は、端的に言うと「ご先祖様のことを想い、お墓参りをする期間」です。
「彼岸(ひがん)」とは、あの世のことで、この世のことは「此岸(しがん)」と言います。
春分の日と秋分の日は、太陽が真東からのぼって真西へと沈む日。
この太陽の動きにより、「お彼岸」の頃は彼岸と此岸が行き来しやすくなると言われているのです。
この「お彼岸」のタイミングで、ご先祖様の冥福をお祈りしたり、ゆくゆくは自分もうまく彼岸にたどり着きますようにと願ったりします。
お彼岸に結婚式の招待状を送るのは非常識?のまとめ
お彼岸に結婚式をしたり招待状を送るのは非常識なの?ということについて見てきました。
- お彼岸は年に2回あります。
「春のお彼岸」…春分の日をはさんだ前後3日間ずつ
「秋のお彼岸」…秋分の日をはさんだ前後3日間ずつ - お彼岸の時期に、結婚式の招待状を送ることは非常識ではありません。
- 結婚式を挙げること、ご挨拶に伺うことも非常識ではありませんが、お墓参りに行く方も多い時期ですので、事前にご両親やご親戚に相談されると良いと思います。
- 逆に、ご先祖様にも報告ができるという点では、お彼岸の時期はベストタイミングとも言えます。
年度の区切りの日だし、ちょうどその日が仕事のない土曜日だったこともあり、両家の両親に相談した上でこの日に決めたのですが。
あとから「年度末に結婚式するなんて…なぁ」と上司からつっこみを受けました。
それは嫌味ではなく、「今後、土日じゃなかったら結婚記念日は必ず仕事に追われて忙しくてお祝いどころじゃないぞ~」という意味だった(…と思う(笑))です。
このように、招待客が増えれば増えるほど、どんな日に挙式をしても何か思う方はいらっしゃるのかもしれませんね。
要は「ゲストのことを考えて、忙しそうな時期だとしたら日取りを変えたり、気遣いの一言を添えたりすることが大事」ということですね。