仏壇を購入すると、魂入れというのをしますよね。
空の仏壇に先祖の魂を入れる儀式です。
処分するときは、魂抜きをするというのもよく耳にすると思います。
だけど仏壇の引越しでも魂抜きをするという話は知っていますか?
魂抜きをしないで引っ越しをしてしまったら罰が当たるなんて話もありますが、本当なのでしょうか?
これについて、罰が当たったか当たってないかということは証明できないのも事実です。
例えば交通事故を起こしたとしましょう。
魂抜きをしていない人が事故を起こしたら「あのとき魂抜きをしなかったから罰が当たった」と考えるかもしれません。
だけど魂抜きをしていた人が、交通事故を起こしたら「運が悪かった」で終わりますよね。
もしも幽霊でも出てきて、足が動かなくてブレーキ踏めなかった!なんて心霊現象でも起こったら。
そりゃ罰ですねって言えますが、そんなことは普通起こらないわけで。
目に見えるものではないので、生きている人の気持ちの問題となります。
それに、宗派によっては引っ越しの魂抜きはしなくていいって考えのところもありますからね。
とても曖昧な部分ではあります。
仏壇は引越しのたびに魂抜きをしないとダメ?本当に必要なの?
仏壇は引っ越しのたびに魂抜きをしないとダメなのでしょうか?
しないとダメとなると、転勤族の人は大変ですね。
仏壇の魂抜きや魂入れは宗派によっても違う
基本的には、浄土真宗以外の宗派では引っ越しの時に魂抜きや魂入れをするものと言われています。
浄土真宗は、仏壇に先祖の魂が宿るという概念がないので他の宗派とはまったく違いますね。
仏壇にいるのはご本尊(阿弥陀如来像)だけで、先祖の魂はお墓の中という考え方です。
だから仏壇を買った時にも魂入れは当然しませんし、引っ越しの時もそのまま運ぶだけです。
引っ越しが多い人は仏壇を持たないのもあり?
職業によっては2、3年に1回は引っ越しをするという家庭もありますよね。
引っ越しが多い人たちが毎回魂抜きをするというのはとても大変です。
そうなったら仏壇は魂抜きをして処分して、位牌と写真さえ飾ればいいんじゃないかと思いますよ。
地元に永住している親戚に仏壇をお願いするとかでもいいですよね。
引っ越し業者にとって魂抜きは大事なことなの?
また、仏壇を運ぶときに引っ越し業者に「魂抜きしましたか?」と聞かれるそうなので、していないと答えると断られる可能性が高いです。
幽霊を見たことがないという人でも、この世に絶対存在しないと断言できる人は数少ないんじゃないかと思います。
目には見えないけど、たたりとか罰とか説明できない不思議なことってやっぱりありますよね。
引越し業者などはそういう部分を重視していて、引っ越しの際中に事故が起こっては嫌だという気持ちがあるようです。
他にも家を建てるときには「地鎮祭(じちんさい)」というのをします。
これも土地の神様へのお供えと神主さんにお祈りしてもらう儀式なわけで。
もし地鎮祭をしないで、家を建築中に大工が転落死でもしたら「たたりかも」って思いませんか?
こういう職業って縁起を担ぐ部分があるので、重要視します。
とはいえ、普段から仏壇の手入れをして、花を飾りお供えをして大事にしているのに。
引っ越しの時に魂抜きしなかったから、罰を与えるなんてことがあるんでしょうかね。
似たような考えの僧侶もいるようで、普段は仏壇をほったらかしにしているくせに、引っ越しのときだけ大騒ぎするのはどうなのか?と。
日ごろの行いの方が大事なんじゃないかと思います。
引っ越し先での魂入れは誰に頼むの?仏壇の運び入れに決まりはある?
さて、魂抜きをするのはお墓のあるお寺の住職にお願いするわけですが。
引っ越し先がものすごく遠いとき、そっちにも住職呼んで魂入れするの?って疑問が出てきますよね。
そういう場合は、同じ宗派のお寺を探して、家にきてもらって魂入れをしてもらいます。
わからない場合は、地元の住職にお願いして連絡を取ってもらいましょう。
また、仏壇は他の家具類を運び込む前にしないといけません。
というより一番最初に入れるのが仏壇でないとだめということです。
仏壇の引越しで魂抜きをする場合の費用は?お布施だけでいい?
次に仏壇の引越しで魂抜きをする場合の費用です。
これもまた宗派やお寺によって違ってきます。
一番いいのはお寺に相談することですね。
ネットの相場を見ても幅があるので判断が難しいですよね。
金額の幅としては1万円~5万円くらいなので、魂抜きと魂入れを合わせても最高で10万円ですかね。
あとは、お車代として5千円別に包むとよいでしょう。
魂抜きと魂入れをするとなると結構な金額になるので、経済的にきついという人もいると思います。
そんなときもやはり住職に相談して、少し値段を下げてもらうなど交渉しましょう。
こういうのって結局言い値みたいなところありますからね。
ない人から無理にむしりとるなんてことはしないはずです。
仏に仕えてる人なわけですから・・・
位牌の魂抜きは自分でできる!?そのやり方と注意点
魂が宿ると言われている位牌は、魂が宿っている状態のまま動かしたり捨てるのはタブーとされています。
なので、引っ越しするときも魂抜きが必要と言われているんですね。
この「位牌の魂抜き」は自分ですることはできるのでしょうか?
残念ながら私が調べてみた範囲では、自分でするやり方は見つけられませんでした。
なぜかというと、お寺さんに依頼してお経を読んでもらう必要があるからです。
また、供養されたご先祖様や故人様への「感謝の気持ちを表すため」にも、魂抜きの儀式は大切な意味を持ちます。
とは言ったものの、
- そんなに信じていない人
- お寺に頼むとお金がかかるのがいや
だって、ただでさえ引っ越しでお金がかかっているんですもん。
なので、実際には魂抜きをせずに位牌を処分されている人もいるようです。
最終的には一人一人の「気持ち」の問題として判断はまかせられています。
だけど、これから先起こる不幸を「あの時魂抜きをしなかったせいだ」と結び付けて。
ずっと不安や後悔を感じながら人生を送るようになるのであれば、魂抜きをしておいた方がよさそうですよね。
そして、魂抜きを依頼できるのは
- お寺さん
- 僧侶派遣サービス
- 仏具店
- 遺品整理業者
誰に頼むか調べたり希望日を早めに押さえておくためにも、引越しの一か月前くらいから余裕を持って準備を始めると安心ですよ。
特にお盆時期や年末はお務めの件数が多くなりやすいですからね。
また、引っ越しのタイミングで位牌の処分を検討する場合もあります。
お仏壇の供養と処分を合わせて受け付けているという仏具店を見つけたので紹介しますね。
「ふたきや ホーム > 仏壇供養処分|不要になった古いお仏壇の引取ります」
こちらでは、お仏壇を引き取って預かり、一度に供養することで低価格で行うことができるんだそうです。
また、お仏壇は集荷担当スタッフがご自宅まできてくれるので、重たい仏壇を自分で運ぶ手間もかかりません!
あまりお金をかけたくないという人は、いっそのこと処分も検討してみてはいかがでしょうか?
仏壇の引越しで魂抜きをしなかったら罰が当たる?のまとめ
仏壇の引越しをするときに魂抜きをしないと、罰が当たるかどうかは証明しようがないので。
そういうことをまったく気にしないのであれば、やらなくてもいいのかなと思います。
やらないことで気に病むような人はやらないと精神的におかしくなってしまいそうなので、やりましょう。
引越しは別としても、新しく買う時と処分するときは魂入れと魂抜きはした方がいいんじゃないかなと思います。
ちなみに、私の父は母が死んで1人暮らしになった時。
実家を処分してアパートに引っ越しする時、仏壇は魂抜きをせずに自分で運んでました。
罰とかたたりとかまったく信じてない人だったので。
数年たちますが特に何もなく過ごしています。