先日、幼稚園の年少クラスに通う娘が不思議な塗り絵を持って帰ってきました。
キャラクターや食べ物などではなく、同じ模様が対象にたくさん描かれたものです。
家に帰ってきてからも、塗りかけのその紙をもくもくと塗っていました。
「飽きっぽい娘が、これだけ一つのことに集中しているなんて珍しい!」
そう思って、翌日先生にこの塗り絵の正体を聞いてみると。
「マンダラ塗り絵って言うんですよ。
知育の効果もあるそうで、最近園でも取り組んでいるんです。」
と教えてくれました。
「塗り絵は分かるけど、まんだらってなに?」
「普通の塗り絵とはどう違うの?」
「それが知育に効くってどういうこと?」
いろいろ気になったので、マンダラ塗り絵について一緒に詳しく見ていきましょう。
マンダラ塗り絵ってどういうものなの?
そもそもマンダラとは一体何かというと、仏教において仏様の世界観を表した模様のことだそうです。
上下左右に同じモチーフが繰り返される不思議な模様が、仏教では真理とされているのだとか。
それをドイツの心理療法士が塗り絵にしたものがこの「マンダラ塗り絵」。
発祥地のドイツでは昔から子どもの遊びとして親しまれていたそうです。
瞑想のような効果があることから、大人の塗り絵のひとつとして近年は日本でも注目されています。
マンダラ塗り絵と普通の塗り絵の違い
マンダラ塗り絵と普通の塗り絵の大きな違いは
「キャラクターや何かを描いた塗り絵とは違い、塗るときに手本となるものがない」
ということです。
「塗り絵=何かを参考に塗っていくもの」が当たり前だと思っていたのは、きっとわたしだけじゃないはず。
でもこの当たり前が、子どもにとって時にはデメリットにもなりうることをあなたは知っていましたか?
マンダラ塗り絵は、このデメリットをカバーできるのです。
マンダラ塗り絵は子どもにどんな良い効果があるの?
マンダラ塗り絵が子どもに与える良い効果は、主に次の2つ。
- 知育的な効果
- メンタルケア効果
マンダラ塗り絵の知育的な効果
子どもがマンダラ塗り絵に取り組むことで
- 想像力や表現力の向上
- 色彩感覚を養う
- 図形の感覚を身につける
マンダラ塗り絵の知育的な効果①想像力や表現力の向上
マンダラ塗り絵は、子どもの自由な想像力や表現力を伸ばすことができます。
これが普通の塗り絵のデメリットをカバーできる、マンダラ塗り絵のメリットです。
どういうことかいうと。
たとえば、同じ「ぞう」を塗るときでも。
灰色で塗る子もいれば、水色で塗る子もいますよね。
でも中には赤や緑とか、好きな色で塗る子どももいるかもしれません。
そんなときに、大人はついつい「その色じゃないよ」と言ってしまいがちですが。
「好きな色で塗りたいな」「こんなぞうがいたらおもしろいな」
などと、子どもは色々な想像をしながら塗っているのです。
普通の塗り絵と違って、マンダラ塗り絵は何色で塗っても間違いではありません。
なので「これは○○色だ」という固定概念にとらわれず、子どもは思いのままに色を塗ることができます。
よって塗り絵を楽しみながら、子どもの豊かな想像力や表現力を伸ばすことができるのです。
マンダラ塗り絵の知育的な効果②色彩感覚を養う
自分で考えて色を塗ることで、自然に配色のセンスやバランスなどの色彩感覚を養うことができます。
マンダラ塗り絵の知育的な効果③図形の感覚を身につける
同じ図形が一定の間隔で並んでいるマンダラ塗り絵は、図形の感覚を身につけることにも役立ちます。
「何の形が繰り返されて、この模様になってるんだろう?」
と考えるなかで、図形の持つ規則性や対称性を学んでいくのです。
そして、自分で模様の仕組みを発見したとき。
子どもは自己肯定感の土台にもなる、大きな達成感を得ることができます!
マンダラ塗り絵のメンタルケア効果
心理療法の分野からうまれたマンダラ塗り絵には、大人だけではなく子どもの心を落ち着かせるメンタルケアの効果があります。
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①リラックス効果
②カラーセラピーの効果
マンダラ塗り絵のメンタルケア効果①リラックス効果
同じ図形が繰り返されるマンダラ模様。
なんだか見ているだけで、落ち着きを感じませんか?
実は人間は同じものが続くということに安心感を覚えるそうです。
また集中して塗り絵をすることで、心のもやもやをスッキリさせることもできます。
特に気持ちをまだ上手に言葉で表現できない子どもにとって、この効果は大切ですね。
マンダラ塗り絵のメンタルケア効果②カラーセラピー効果
嬉しい気分のときに選ぶ色と、悲しいときに選ぶ色は大人も子どもも違うはず。
どんな色を選ぶかで心を読み解く、カラーセラピーの分野にもマンダラ塗り絵は用いられています。
色から心理を分析するという専門的なことはできなくても、色や塗り方から感じられる気持ちはきっとあると思います。
同じ模様を違う日に塗って、色を比べてみてもおもしろいかもしれませんね。
マンダラ塗り絵にはどんなルールがある?幼児が塗るときどう伝えればいい?
マンダラ塗り絵には、特に決まったルールはありません。
大人がきれいに仕上げるには
- 同系色でまとめる
- 相反する色を使って主役の色を引き立たせる
塗り分けや色の配置なんて、まだ小さな子どもには理解しづらいですよね。
だからといって全てを1色で塗ってしまうと、規則性や対称性といったマンダラ塗り絵の良さがいかせない・・・。
そこで調べてみると、園などの保育の現場では
「隣の場所は違う色に塗る」
というルールを決めているところが多いようです。
確かにこの決まりがあれば、自然に隣り合う図形を意識して色々な色を使うことができますよね。
わたしもこれを子どもに伝えて、マンダラ塗り絵を一緒に楽しもうと思います。
小さな子どもにおすすめのマンダラ塗り絵
あと、小さな子どもが塗り絵をするとき。
- 塗る場所が多いと途中で飽きてしまう
- 細かい場所が上手に塗れず、不機嫌になってやめる
うちの娘は、細かいところが少しはみ出しただけで号泣することもしばしば。
そんな子どもにもおすすめの、幼児向けのマンダラ塗り絵を無料で印刷できるサイトを見つけたのでご紹介します。
小さな子どもにおすすめのマンダラ塗り絵①ハハハチブンメ「はじめてのマンダラ塗り絵」
こちらのサイトのマンダラ塗り絵は、輪郭の線が少し太めなので小さな子どもでも塗りやすいです。
また塗る場所も少なく、模様の構成も簡単なので図形の感覚を養うのにもぴったりです。
ハハハチブンメ「はじめてのマンダラ塗り絵」の詳細を見てみる
小さな子どもにおすすめのマンダラ塗り絵②「心を整えるマンダラ塗り絵」
ちなみに後日、娘の園の先生におすすめの本も教えてもらいました。
それがこちらの「心を整えるマンダラ塗り絵」です。
この本の特徴は、予め外側の図形が黒く塗りつぶされているものからスタートできるということだそうです。
塗る面積が少ない物から始められるうえ、はみ出しても黒い部分があるので目立ちません。
小さな子どもでも簡単に仕上げられるものが多いので、おすすめですよ。
「心を整えるマンダラ塗り絵」の詳細を見てみる
マンダラ塗り絵保育ってどんなもの?普通の塗り絵と何が違うの?のまとめ
子どものマンダラ塗り絵保育について見てきました。
親子のおうち時間のリフレッシュに、マンダラ塗り絵は最適だと思います。
子どもは知育の効果で自然と頭が鍛えられ、ママは家事や育児の疲れがリフレッシュできるなんて、まさに一石二鳥ですよね!
何かと色々なことに追われがちな現代。
自由な塗り絵を楽しむことで、たまには「○○しなきゃ!」という気持ちを捨てて、ゆるーく生きていきましょう!