
マンダラ塗り絵を保育で取り入れるって聞くと、「普通の塗り絵と何が違うの?」「ちゃんとできるかな?」って気になりますよね。
実際にやってみると、上手に塗ることよりも「自分で選んで、落ち着いて手を動かす時間」そのものが大事になりやすい遊びです。
ここでは、マンダラ塗り絵の基本から、保育での進め方、つまずきポイントの回避まで、迷わず動けるように深掘りしてまとめますね。
マンダラ塗り絵とは何か、保育で扱うときの前提
マンダラは、仏教の世界観を図で表したものとして知られていて、中心から外側に向かって模様が広がったり、左右上下が対称になったりする特徴があります。
そこから派生して、対称性のある模様を自由に色づけして楽しむのが「マンダラ塗り絵」と呼ばれることが多いです。
保育で扱うときに大事なのは、「マンダラ=宗教的な学びをさせる時間」にしないことです。
保育の場では、図形や模様を“教材”にしつつ、子どもが安心して集中できる制作遊びとして取り入れる、くらいの距離感がちょうどいいですよ。
普通の塗り絵と何が違うのか
いちばん大きい違いは、「正解の色がない」ことです。
キャラクターや食べ物の塗り絵だと、子どもも大人も無意識に「この色っぽいよね」というイメージに引っ張られがちです。
マンダラ塗り絵は模様そのものがテーマなので、色選びの自由度が高くて、「こう塗ったら変かな?」が起きにくいんですよね。
もうひとつは、同じ形がくり返されるので、塗っているうちにリズムが生まれやすいことです。
この“くり返し”が、落ち着きや集中につながりやすいと言われています。
マンダラ塗り絵で期待されやすいこと
「効果」という言い方をすると強く聞こえやすいので、ここでは“期待されやすい変化”として整理しますね。
個人差はありますし、その日の気分にも左右されます。
集中しやすい時間が作りやすい
マンダラ塗り絵は、同じ形を順番に塗っていく流れが作りやすいので、「何をしたらいいか分からない」が起きにくいです。
ぼーっとしたい子にも、手を動かしながら落ち着ける時間になりやすいですよ。
研究としては、マンダラ塗りのような構造のある塗り活動が不安の低下と関連した、という報告があります(状況や対象は研究ごとに違います)。
色選びや自己表現がやりやすい
「今日はこの色が好き」「ここは派手にしたい」みたいに、子どもが“自分の好み”を出しやすいのもポイントです。
上手下手よりも、「自分で決めた」が残りやすいので、声かけもしやすいですよね。
指先の練習や目と手の協応のきっかけになる
塗り絵全般に言えることですが、塗るという動きは、筆圧を調整したり、枠を意識したりして、目で見た情報を手の動きに変える練習になります。
マンダラ塗り絵は枠が多いものもあるので、年齢や発達に合わせて“簡単な図柄から”選ぶのが大事です。
保育での進め方「原因 → 判断 → 行動」で迷わない形にする
ここからがいちばん実用パートです。
保育でつまずきやすいのは、マンダラ自体より「どう導入して、どう終えるか」なんですよね。
まず、迷いが出やすい原因を整理すると、
「難しすぎる図柄」
「時間が長すぎる」
「声かけが評価寄りになる」
の3つが多いです。
なので、判断と行動をセットにしますね。
どの図柄を選べばいいかの目安
子どもが途中で投げやすいときは、図柄が細かすぎることが多いです。
逆に、図柄が大きめだと「塗れた」が増えますよ。

「最後まで仕上げる」をゴールにしなくて大丈夫です。
途中で終わっても、次の日に続けるのも立派な楽しみ方ですよ。
導入の声かけは「自由」と「安心」をセットにする
導入で大事なのは、「何をしてもいい」と言いながら、子どもが不安にならない程度の枠を用意することです。
たとえば、こんな言い方が使いやすいです。
「好きな色で塗っていいよ。もし迷ったら、となり同士は違う色にしてみるのもおもしろいよ。」
“となりを違う色”みたいなルールは、押しつけというより「困ったときのヒント」扱いがうまくいきやすいです。
あなたが見ている子が迷いやすいタイプなら、最初からヒントを置いてあげると安心しやすいですね。
進めるときにやりがちなNGと、代わりの声かけ
マンダラ塗り絵は自由度が高いぶん、大人の言葉が評価になりやすいです。
ここは先回りで整えておくと失敗しにくいですよ。

活動として安全に回すための注意点
保育で扱うなら、ここは外せないところです。
安心して楽しむための“最低限の注意”をまとめますね。
道具と環境の注意
クレヨンや色鉛筆は、年齢に合った太さにするのが基本です。
細い色鉛筆を早めに渡すと、うまく握れなくてイライラが増えることがありますよ。
机と椅子の高さも、前かがみで疲れやすい子には影響が大きいです。
「心が整う」と言い切らない
マンダラ塗り絵はリラックスにつながりやすいと言われることがありますが、全員が必ずそうなるわけではないです。
落ち着く子もいれば、細かさがストレスになる子もいます。
研究でも、不安の低下と関連した報告はありますが、条件や対象が違うので、保育にそのまま当てはめて断定するのは避けた方が安心です。
保育のねらいとつなげるなら「表現」と「自立」を意識すると自然
保育の活動って、「この遊びは何のため?」が求められやすいですよね。
マンダラ塗り絵は、無理に難しい言葉にしなくても、
「表現する」
「自分で選ぶ」
「落ち着いて取り組む」
あたりにつながりやすいです。
保育所保育指針でも、子どもの主体性や表現、環境との関わりを大事にする考え方が示されています。
マンダラ塗り絵を“技術の練習”にしすぎず、子どもが選べる活動として置いておくと、流れがきれいですよ。
まとめ
マンダラ塗り絵を保育で取り入れるときは、「きれいに仕上げる」よりも、「自分で色を選んで、落ち着いて手を動かす時間」を作る意識が大事です。
図柄は線が太くてマスが大きいものから始めると、失敗しにくいですよ。
声かけは評価よりも選択を拾う形にすると、子どもの不安が増えにくくて安心です。
もし途中で飽きたり怒ったりしたら、子どもの性格のせいにせず、図柄の難しさ、道具の太さ、時間の長さを調整してみてくださいね。
そうすると、マンダラ塗り絵は保育でもおうちでも、気持ちよく続けやすい活動になりますよ。