テンパリングとは?手作りチョコが美味しくなる理由と温度のコツ

バレンタインやちょっとしたプレゼントのとき、「今年は手作りチョコにチャレンジしてみようかな」と思ったことはありませんか?

私も毎年、ちょっと気合を入れて誰かのためにチョコを作りたいなと思う時期がやってきます。

でもそんなとき、レシピに出てくる「テンパリング」という単語に戸惑った経験がある人も多いと思います。

「なんとなく見たことはあるけど、実際には何をするのかよくわからない…」「失敗したらどうしよう」と不安になってしまうんですよね。

私自身も、初めてテンパリングをしようとしたときは、「これってほんとに必要なの?」と半信半疑でした。

なんとなく手間がかかりそうで、できれば避けたいなと思ったほどです。

実際にやってみると案の定うまくいかず、チョコが白っぽくなったり、うまく固まらなかったりで、見た目も味も微妙な仕上がりに…。

そのときは結構ショックでした。

この記事では、そんなテンパリングの意味や美味しさにどうつながっているのか、実際のやり方やチョコの種類による温度の違いまで、初心者の方にもわかりやすくお伝えしていきます。

私のように「よくわからないけどやってみたい!」という方や、過去にうまくいかなかった経験がある方にもきっと役立つ内容になっていると思います。

安心してテンパリングに挑戦できるよう、一緒に学んでいきましょう!

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テンパリングとは?チョコレート作りでの意味をやさしく解説

テンパリングってどういう作業?

テンパリングとは、チョコレートに含まれている「カカオバター」を安定した状態に整えるための温度調整のことなんです。

ちょっと理科の実験みたいにも感じますが、この工程をきちんとやることで、ツヤっとして美しく、口どけもとってもなめらかなチョコレートに仕上がるんですよ。

私も最初は「そんなに面倒なこと、本当に必要なのかな?」と思っていたんですが、実際に試してみると、その違いにびっくり。

テンパリングをしなかったときのチョコは、

  • 見た目が白っぽくなったり
  • 表面がまだらだったり
  • 食べるとなんだか脂っぽかったり
手作りなのが逆にバレちゃうような仕上がりになってしまいました。

あのときは、かなりショックでしたね…。

「これプレゼント用にはちょっと…」と自分でも思ってしまったほどです。

なぜテンパリングをすると美味しくなるの?

見た目の美しさだけじゃなく、実は味にもちゃんと関係しているんです。

テンパリングをすると、チョコレートの中に含まれているカカオバターの結晶が整って、均一に固まります。

そうすると、口の中でスーッととろけるようななめらかさが生まれて、香りやコクもしっかり感じられるようになるんですね。

一方で、テンパリングをしていないチョコは、カカオバターが不均一に固まってしまうので、口の中で油っぽく感じたり、妙にヌルッとした食感になってしまいます。

見た目もツヤがなく、白っぽい筋が出てしまうことも。

せっかく手間をかけて作ったのに、それだけで「なんだか残念…」って思われてしまうのは悲しいですよね。

だからこそ、テンパリングってすごく大切なんです。

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テンパリングの基本的なやり方

材料と準備するもの

用意するのは、まず主役となるチョコレート。

これは市販の板チョコでも使えますが、できれば製菓用のクーベルチュールチョコレートを選ぶと失敗しにくく、仕上がりもプロっぽくなります。

そして包丁、ボウル、温度計、湯煎用のお湯、そして忘れてはいけないのが「焦らない心」です。

テンパリングは急がば回れの作業。

焦らず、落ち着いてやることがいちばんの成功のポイントなんです。

また、温度計はデジタルのものを使うととても便利で、チョコの状態がリアルタイムでわかります。

お湯は沸騰直後ではなく、70~80℃程度のほどよい熱さのお湯を用意しましょう。

チョコを刻んで湯煎!温度と混ぜ方のコツ

まず最初に、チョコを細かく刻むところから始めましょう。

大きいままだと溶けムラが出てしまうので、できるだけ均一に細かく刻んでおくと、後の工程がスムーズになります。

刻んだチョコのうち3分の2をボウルに入れて、湯煎でゆっくり温めていきます。

目安は約50℃。

このとき、ボウルの底がお湯に直接触れないようにすると、焦げ付き防止にもなって安心です。

チョコがしっかり溶けたら湯煎から外し、残りの1/3のチョコをボウルに加えましょう。

ここからが混ぜの勝負。

ポイントは、空気を入れないようにやさしく丁寧に混ぜること。

ボウルの底からすくい上げるようにして、ムラが出ないようにゆっくりと混ぜていきます。

チョコレートの温度が32℃前後まで下がり、表面がピカピカと光るようになったら、それが合図。

全体がなめらかでツヤのある状態になっていれば、テンパリングの成功はすぐそこです!

テンパリング成功の見分け方とは?

「本当にうまくできたのかな?」と不安なときは、簡単な確認方法があります。

冷蔵庫などで冷やしておいたスプーンの背中に、少量のテンパリング済みチョコをつけてみましょう。

そのまま常温で置いておき、数分待ってみてください。

もしきれいに固まり、表面にツヤがあり、手で触ってもベタつかなければ成功です!

逆に、なかなか固まらなかったり、白っぽく粉をふいたような感じがあるときは、温度がうまく合っていなかった可能性があります。

そのときは、少しチョコを溶かし直してやり直してみても大丈夫。

焦らず丁寧にやり直せば、ちゃんとキレイに仕上がりますよ。

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チョコレートの種類ごとのテンパリング温度に注意

スイートチョコの温度の目安

スイートチョコ(いわゆるビターチョコ)は、カカオ分が高めで香りも強く、手作りチョコにはよく使われる種類です。

このスイートチョコは、湯煎でしっかりと50~55℃まで温めてから、31~32℃になるまで冷まして混ぜていくのが理想的なテンパリングの方法です。

少し高めの温度帯が特徴なので、温度計を使いながら正確に管理すると成功しやすいですよ。

この温度の違いは、カカオバターの結晶構造に関係していて、スイートチョコは比較的安定した温度帯で作業ができるので初心者にも扱いやすいです。

しっかりと温度調整することで、深みのある味とツヤのある美しい仕上がりになります。

ミルクチョコは少し低めに

ミルクチョコは、カカオのほかにミルク成分が加えられているため、スイートチョコよりもやや繊細です。

そのためテンパリングの温度も少し低めが基本になります。

湯煎で温めるときは45~50℃、混ぜるときには29~30℃が目安です。

私の経験では、少し温度が高すぎただけで、ミルクの風味が飛んでしまったことがありました。

甘さやコクが魅力のミルクチョコだからこそ、優しく扱うことがポイントです。

やや低めの温度帯でじっくり丁寧に作業すると、まろやかでやさしい味わいのチョコが作れますよ。

ホワイトチョコはさらに繊細!

ホワイトチョコは、カカオマスが含まれていないため、他のチョコに比べてさらにデリケートな性質を持っています。

なので、テンパリングの温度管理にはとくに注意が必要です。

湯煎では40~45℃を目安にし、混ぜるときは29℃くらいまでしっかり温度を下げてから混ぜましょう。

ホワイトチョコは、すぐに焦げたり分離してしまいやすいので、湯煎の熱が直接当たらないようにしたり、こまめに温度を確認することが大切です。

私は何度か焦がしてしまったことがあり、甘くてミルキーな風味が台無しに…。

でも逆に、丁寧に扱えば、白く輝く美しいチョコレートに仕上がります。

初心者には少し難易度が高いかもしれませんが、達成感はひとしおですよ。

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コーティングチョコはテンパリング不要?その理由とは

そもそもコーティングチョコとは?

コーティングチョコは、ケーキやドーナツ、クッキーなどの表面にかけるための専用チョコレートで、市販のお菓子作りコーナーなどでもよく見かけます。

あらかじめ加工されているため扱いやすく、初心者の方や忙しいときのお菓子作りにはとっても便利な存在です。

特に、子どもと一緒にチョコづくりを楽しみたいときや、簡単に見た目を整えたいときに活躍してくれます。

テンパリング不要の仕組み

このコーティングチョコが便利な理由のひとつは、テンパリングの手間がいらないということです。

というのも、一般的なチョコレートに含まれるカカオバターの代わりに、植物油やヤシ油などが使われているからなんです。

そのおかげで、湯煎で溶かすだけでOK。

冷やさなくても常温で自然に固まり、表面もツヤっと仕上がります。

普通のチョコレートのように温度管理に気を使わなくていいので、手軽さはダントツ。

ただし、それと引き換えに「味の本格感」はちょっと控えめになってしまうんですよね。

風味の違いに要注意!

ここで気をつけておきたいのが、見た目の仕上がりはきれいでも、風味の点ではやっぱりテンパリングしたチョコにはかなわないということ。

私も以前、時間がなかったときにコーティングチョコを使って手作りチョコを作ったことがあるんですが。

食べた瞬間に「あ、なんか味が違う…?」と自分でも違和感を感じてしまいました。

さらに、相手からも「これ、ちょっとチョコレートっぽくないかも?」と正直な感想をもらってしまって…そのときは少しヘコみました(笑)。

コーティングチョコは確かに便利ですが、香りやコク、口どけのなめらかさといった点では、テンパリングをした本物のチョコには敵いません。

なので、見た目を重視したいときや時短したいときにはアリですが。

でも大切な人に気持ちを込めて贈りたいときには、やっぱり本格的なチョコづくりに挑戦したほうが、気持ちも伝わると思います。

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まとめ:テンパリングでチョコは見た目も味もレベルアップ

自分用とプレゼント用で使い分けを

「自分で食べるだけならコーティングチョコでも十分かな」と思う場面も、確かにあるかもしれません。

時間がなかったり、ちょっとだけ楽しみたいときには、それでも十分満足できることもありますよね。

だけど、

「やっぱり誰かにあげるなら、ちゃんとしたものを渡したい」
「せっかく作るなら美味しさにも見た目にもこだわりたい」

そういう気持ちが出てくることもあると思います。

私自身も、大切な人に渡すチョコには妥協したくなくて、何度もテンパリングに挑戦しました。

失敗もありましたが、それでも「すごくおいしい!」「これ手作りなの?」と言ってもらえたときの嬉しさは、やっぱり格別です。

だから、手間はかかってもテンパリングした本格チョコはとてもおすすめです。

失敗しないために…さらに詳しく知りたい方はこちら

テンパリングって、聞いただけだと難しそうに感じるかもしれません。

でも、実は一度やり方を覚えてしまえば、決して手が出ないような作業ではないんです。

コツさえつかめば、きれいにツヤが出て、パリッとした食感のチョコレートが自宅でも作れるようになりますよ。